12/25/2010(Sat)
それから―クリスマスの誓い―SS前編
☆18禁です
十二月二十五日は運よく土曜となっていた。
街は週末と重なったイヴとクリスマスの日に向けて何カ月も前からイベントの準備で賑わっていた。
今年は事に寒い年のようで、10月の下旬から例年よりもさらに冷え込んできていた。
弘夢と淳平も順調に生活を安定させてもうすぐ一年となる。何だかんだと忙しく、漸くこの頃になって生活のリズムが掴めてきたところだった。
初めは愛を確かめ合うのに夢中の毎日だったが、この頃は少し余裕も出て来て楽しむ事もできるようになってきた。
それでも過去の爪痕は深く、今となってもまだ時折不安を埋めるように相手を求める事も多い。
弘夢も何とか仕事に出る事を許され、半年前から働いていた。
高級セレクトショップのシェーナー・プラーツの姉妹店で、著名人でも気軽に入れる程度の店での店員として働いていた。
そこならば、時枝の目もまだ行き届いていて少し安心できたからだ。
木戸や時枝からの不穏な動きは無いが、逆に謝罪の意味からか、木戸から毎月弘夢の口座に莫大な金が振り込まれていた。
断ろうとどうにか連絡をとろうにも、網の目のような巨大組織の中から二人に辿り着く事は不可能だった。
今になって改めて実は遠い存在の人たちだったと実感する。
だが、やはりどこかでそっと様子は見ているようで、実際弘夢が就職口を探している時にも姉妹店の方から面接したいと自宅に連絡があった。
面接とは名ばかりの採用だったが、それでも弘夢と淳平にとってはありがたかった。
二人は酒を飲みながらよく「世間で見えている世界の裏には、もう一つ違う世界も存在しているんだな」などと話し合ったりもしていた。
きっと世の中には知らないだけで、色んな世界が蔓延っているのだろう。
こんな話を二人で出来るのが夢のようだった。
二十四日は淳平が仕事で夜遅くの帰宅だった為、弘夢は次のクリスマスに向けて着々と準備を進めていた。
弘夢は意識を強く持っていないと直ぐにでも理性が飛びそうな状態だった。
弘夢の性器には、かつて木戸に射精を留められていたあの器具のもう一つ改良したものを淳平に付けられていたのだ。
木戸は何を考えているのか、弘夢や淳平の誕生日や祝い事の度にそういった趣味の悪い贈り物を勝手に送って来ていた。
それは木戸の独断のようで、後から気付いた時枝から謝罪の手紙がたまに送られてくるのが少し微笑ましかった。
「バレたあとの二人、ちょっと見てみたい気がする」と二人で笑ったりもした。
少し前ならば考えられない光景だ。
弘夢は息を荒げたまま用意した料理を並べ、桃色に染めた頬に水を使った冷たい手の甲を当てて冷やした。
「ハァ……ハァ……淳平、早く帰って来て……俺、もう我慢出来ない……」
淳平は頼んでおいたケーキを取りに外出していた。
――二十五日まで我慢するんだよ、弘夢。分かったか?
そう言われて月初めにその射精を留める器具を付けられた。
器具は毎日の手入れをする時にだけ外され、そしてまた付けられた。出せない精子は自然とまたたんぱく質となって体内に吸収されるので射精しなくても問題はなかった。
だが、開発された弘夢の肉体はとうに限界を超えていた。
一週間もすると、付け替えの時の短い時間にでさえ少し精液が出てしまうのだ。もちろん、付け替えは淳平の仕事だった。
「あっ……アッ!」
「弘夢……また少し出たぞ? ダメじゃないか」
「だっ、だって、その細い管を抜く時が気持ち良くてっ……あ、んんっ」
淳平は喋る弘夢の唇を塞いだ。
「お前、また尿道が敏感になってるな。それに我慢すればするだけエロくなる」
「ん……ちがっ」
「違わないだろ? 昨夜だって俺の着替えを見てピクピクするここを弄って俺に叱られたばかりだろう」
淳平は新しい器具を嵌め、尿道に管をズルリと差し込んだ。
「んああっ! イクっイクっ」
「イかせないよ」
「いやあっ……も……イきたいぃぃっ」
「二十五日までお預けだ」
そうして気分が落ち着くまで淳平は何時間でも優しくキスをした。
だが淳平は弘夢が仕事に行く前には少し出す事を許した。我慢する弘夢の顔があまりに露骨に誘うような色気が全開になるのはまずいと踏んだからだ。
店には弘夢の美しい容姿と徒ならぬ色香に酔う客も多かった。だが、弘夢自身はそんな客や有名人など目もくれなかった。
自分にあまりに居心地の良い檻に入れられ、その鍵を持つたった一人の淳平というその人以外弘夢の頭の中には入らなかった。
もちろん、従業員兼弘夢のボディーガード役を何人も配置されているのは時枝の計らいだろう。
淳平は安心していられる理由の一つだった。
「ああっ! 早くっ……早くっ……もうっ……もうダメぇ」
ズルズルと台所の床に崩れ落ちた弘夢は待ち切れずにエプロンごと来ている白いセーターを毟った。
自分の指に当たって引っ掛かった胸のピアスの刺激に、電気が走ったように身体がビクンっと跳ねた。
「やんっ……淳平ぇっ」
だが脳内に微かに残る理性が弘夢を動かした。
弘夢はやっとの思いで這いながら寝室へ向かうと、クローゼットの中からプレイ用の赤い紐や手錠を取り出した。
「これで、留めなきゃ……ハァハァ……自分でしちゃうっ」
***
「ただいま。弘夢、外雪がちらついて来たぞ!」
玄関に入るとふわっと温まった空気が淳平の全身を包み込んで安心感が出てくる。
美味しそうな料理の匂いを辿ってキッチンへ向かうが、そこには弘夢の姿が見えなかった。
取り敢えず買って来たケーキを冷蔵庫へしまい、リビングの方も見てみるが弘夢はいない。
「弘夢? どこにいるんだ?」
寝室へ入ると、淳平はドクンッと心臓が異常に反応した。
「んっ…ハァっ…早…くっ……早くっ」
ベッドの上には肌色の艶めく裸体がいやらしくうねり、両手の自由を奪った手錠がガチャガチャと音を立てて誘っていた。
白く滑らかな足は赤い紐で膝を強制的に折る様に絡められ大きく開かれている。
両胸に付けられたピアスが細い鎖で繋がれ、弘夢の口にはその鎖が咥えられていた。自分で引っ張って楽しんでいたようだ。
射精を止められている弘夢のペニスは見るからに真っ赤に腫れ上がり、リングピアスの付いた鈴口から湧水のようにカウパー液を流していた。
後編へ>>
*こちらのストーリーは「それから」のSSです。(題をクリックすると一話から読めます)
*「それから」は「すれ違った後で」の続編です。
すれ違った後で1話はここから⇒「すれ違った後で」
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十二月二十五日は運よく土曜となっていた。
街は週末と重なったイヴとクリスマスの日に向けて何カ月も前からイベントの準備で賑わっていた。
今年は事に寒い年のようで、10月の下旬から例年よりもさらに冷え込んできていた。
弘夢と淳平も順調に生活を安定させてもうすぐ一年となる。何だかんだと忙しく、漸くこの頃になって生活のリズムが掴めてきたところだった。
初めは愛を確かめ合うのに夢中の毎日だったが、この頃は少し余裕も出て来て楽しむ事もできるようになってきた。
それでも過去の爪痕は深く、今となってもまだ時折不安を埋めるように相手を求める事も多い。
弘夢も何とか仕事に出る事を許され、半年前から働いていた。
高級セレクトショップのシェーナー・プラーツの姉妹店で、著名人でも気軽に入れる程度の店での店員として働いていた。
そこならば、時枝の目もまだ行き届いていて少し安心できたからだ。
木戸や時枝からの不穏な動きは無いが、逆に謝罪の意味からか、木戸から毎月弘夢の口座に莫大な金が振り込まれていた。
断ろうとどうにか連絡をとろうにも、網の目のような巨大組織の中から二人に辿り着く事は不可能だった。
今になって改めて実は遠い存在の人たちだったと実感する。
だが、やはりどこかでそっと様子は見ているようで、実際弘夢が就職口を探している時にも姉妹店の方から面接したいと自宅に連絡があった。
面接とは名ばかりの採用だったが、それでも弘夢と淳平にとってはありがたかった。
二人は酒を飲みながらよく「世間で見えている世界の裏には、もう一つ違う世界も存在しているんだな」などと話し合ったりもしていた。
きっと世の中には知らないだけで、色んな世界が蔓延っているのだろう。
こんな話を二人で出来るのが夢のようだった。
二十四日は淳平が仕事で夜遅くの帰宅だった為、弘夢は次のクリスマスに向けて着々と準備を進めていた。
弘夢は意識を強く持っていないと直ぐにでも理性が飛びそうな状態だった。
弘夢の性器には、かつて木戸に射精を留められていたあの器具のもう一つ改良したものを淳平に付けられていたのだ。
木戸は何を考えているのか、弘夢や淳平の誕生日や祝い事の度にそういった趣味の悪い贈り物を勝手に送って来ていた。
それは木戸の独断のようで、後から気付いた時枝から謝罪の手紙がたまに送られてくるのが少し微笑ましかった。
「バレたあとの二人、ちょっと見てみたい気がする」と二人で笑ったりもした。
少し前ならば考えられない光景だ。
弘夢は息を荒げたまま用意した料理を並べ、桃色に染めた頬に水を使った冷たい手の甲を当てて冷やした。
「ハァ……ハァ……淳平、早く帰って来て……俺、もう我慢出来ない……」
淳平は頼んでおいたケーキを取りに外出していた。
――二十五日まで我慢するんだよ、弘夢。分かったか?
そう言われて月初めにその射精を留める器具を付けられた。
器具は毎日の手入れをする時にだけ外され、そしてまた付けられた。出せない精子は自然とまたたんぱく質となって体内に吸収されるので射精しなくても問題はなかった。
だが、開発された弘夢の肉体はとうに限界を超えていた。
一週間もすると、付け替えの時の短い時間にでさえ少し精液が出てしまうのだ。もちろん、付け替えは淳平の仕事だった。
「あっ……アッ!」
「弘夢……また少し出たぞ? ダメじゃないか」
「だっ、だって、その細い管を抜く時が気持ち良くてっ……あ、んんっ」
淳平は喋る弘夢の唇を塞いだ。
「お前、また尿道が敏感になってるな。それに我慢すればするだけエロくなる」
「ん……ちがっ」
「違わないだろ? 昨夜だって俺の着替えを見てピクピクするここを弄って俺に叱られたばかりだろう」
淳平は新しい器具を嵌め、尿道に管をズルリと差し込んだ。
「んああっ! イクっイクっ」
「イかせないよ」
「いやあっ……も……イきたいぃぃっ」
「二十五日までお預けだ」
そうして気分が落ち着くまで淳平は何時間でも優しくキスをした。
だが淳平は弘夢が仕事に行く前には少し出す事を許した。我慢する弘夢の顔があまりに露骨に誘うような色気が全開になるのはまずいと踏んだからだ。
店には弘夢の美しい容姿と徒ならぬ色香に酔う客も多かった。だが、弘夢自身はそんな客や有名人など目もくれなかった。
自分にあまりに居心地の良い檻に入れられ、その鍵を持つたった一人の淳平というその人以外弘夢の頭の中には入らなかった。
もちろん、従業員兼弘夢のボディーガード役を何人も配置されているのは時枝の計らいだろう。
淳平は安心していられる理由の一つだった。
「ああっ! 早くっ……早くっ……もうっ……もうダメぇ」
ズルズルと台所の床に崩れ落ちた弘夢は待ち切れずにエプロンごと来ている白いセーターを毟った。
自分の指に当たって引っ掛かった胸のピアスの刺激に、電気が走ったように身体がビクンっと跳ねた。
「やんっ……淳平ぇっ」
だが脳内に微かに残る理性が弘夢を動かした。
弘夢はやっとの思いで這いながら寝室へ向かうと、クローゼットの中からプレイ用の赤い紐や手錠を取り出した。
「これで、留めなきゃ……ハァハァ……自分でしちゃうっ」
***
「ただいま。弘夢、外雪がちらついて来たぞ!」
玄関に入るとふわっと温まった空気が淳平の全身を包み込んで安心感が出てくる。
美味しそうな料理の匂いを辿ってキッチンへ向かうが、そこには弘夢の姿が見えなかった。
取り敢えず買って来たケーキを冷蔵庫へしまい、リビングの方も見てみるが弘夢はいない。
「弘夢? どこにいるんだ?」
寝室へ入ると、淳平はドクンッと心臓が異常に反応した。
「んっ…ハァっ…早…くっ……早くっ」
ベッドの上には肌色の艶めく裸体がいやらしくうねり、両手の自由を奪った手錠がガチャガチャと音を立てて誘っていた。
白く滑らかな足は赤い紐で膝を強制的に折る様に絡められ大きく開かれている。
両胸に付けられたピアスが細い鎖で繋がれ、弘夢の口にはその鎖が咥えられていた。自分で引っ張って楽しんでいたようだ。
射精を止められている弘夢のペニスは見るからに真っ赤に腫れ上がり、リングピアスの付いた鈴口から湧水のようにカウパー液を流していた。
後編へ>>
*こちらのストーリーは「それから」のSSです。(題をクリックすると一話から読めます)
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すれ違った後で1話はここから⇒「すれ違った後で」
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コメント
お元気でしたでしょうか??
また来て頂けて嬉しいです*:.。(´∀`)。.:*わぁぃ
> ひっ、ひひひひ弘夢が……!!! えろ、、、/////
エロイですか!!ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ
ありがとうございます!!
弘夢…どんどん乱れております(笑)
愛する相手ですからそりゃあ…もう…(〃∇〃)
> ぅあぁあぁあぁ~~~!!!! 吐血する!!最近貧血で輸血してもらってるのに……!!! どうしましょう・・・!!!((血/ダバダバ、、、、
(゚∇゚ ;)エッ!?
貧血で更に輸血までしているんですか!?
だだ、大丈夫ですか!?
ああ!それなのにまたそんな血を出してッ
今そちらへ向かいます!!
ダッシュ!≡≡≡ヘ(*--)ノ
( 。・_・。)っ□フキフキ
うぅ…ご無理なさらないで下さいね(>ω<)
読んで下さってありがとうございました!
今年も残す事あと少し。良いお年を☆
コメントどうもありがとうございました
ぅあぁあぁあぁ~~~!!!! 吐血する!!最近貧血で輸血してもらってるのに……!!! どうしましょう・・・!!!((血/ダバダバ、、、、
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