04/02/2010(Fri)
万華鏡-江戸に咲く-1
☆15禁です。
「あっ……こんなトコで……ダメ……んっ」
美月は人気のない廊下で突然壁に押し付けられ口を塞がれる。唇を強く吸われると自然と口内を開けて貴之の舌の侵入を許してしまう。貴之の舌が美月の舌を絡め取ると、ほんの少し舌に残っているタバコの残り香が口内から鼻腔へふわりと上がってくる。
美月はこの香りが好きだった。
夕方近くの大学構内は既に人通りが少なくなっているとは言え、いつ誰が廊下に来てもおかしくない。
美月も楽しみたい気持ちを押し込めて貴之を引き離す。
「もうっ。人に見られたらどうすんだよっ」
火照る顔にそっともう一度キスをされる。
「ごめん。美月があんまり可愛いからつい。」
文句を言いつつもこんな風にされる突然のキスが嬉しい。
秋本美月は沢村貴之と大学2年になってから知り合った。すぐに気が合って仲良くなって、そして恋人になった。美月は貴之と付き合ってもうすぐ1年になる。
貴之は優しい。人付き合いも良く、彼の明るい性格のお陰で美月との交際も少しずつオープンになりつつあった。美月自身も明るく人懐こい性格と、まだ高校生にも見えるような少し幼い容姿に加え、その美貌で周囲を虜にした。
高校生の頃は学ランを着ていた為美月の美しい顔を見ても男性だとすぐに分かったのだが、大学で私服になると一瞬性別判断を惑う人も多数いた。
「ねぇ美月……。さっきの続き、もう少ししたいな」
ねだるようにそっと美月の頬を指でなぞる。
(次の授業は……倫理か。なら遅れて入ってもバレないか)
「いいよ。どこに行く?」
「じゃあ、この下の階の教室は? もう誰も使わないし」
「嫌だよー。教室はやっぱ誰か来る可能性あるって。今日はメディア室のトコの階段ね?」
メディア室へと続く階段は滅多に人が上って来ない上に、上ってくる人は踊り場を通過しないと絶対に見えない死角となっている。それに人が来れば足音ですぐ分かる。声さえ出さなければカップルにとっては絶好のラブスポットだ。
「わかった」
――貴之は優しいから俺の言う事は大抵聞いてくれるし、嫌がることはしない。貴之だけじゃない。
今まで付き合ってきた男達もそうだった。まるでお姫様扱いだ。イヤだと言ってしまう性格だが、口には出せない欲求がいつも胸に渦巻いている。
――無理にでもして欲しいのに。
美月はその恵まれた容姿で男性にも女性にも事欠いたことは無かった。女性経験も何度かあったが、今となってはもう男性しか受け付けなくなっていた。
昔から可愛がられ、頭の出来も良かったので一応は有名私立大学に入り、優しい彼氏達との恋愛を楽しむ何不自由ない生活を過ごしていた。
美月の家は父親が大学病院の内科医を勤め、母親は毎日のように奥さん連中とランチだのディナーだのとセレブライフを満喫していた。裕福な家庭には家族で集う事は稀だったが、別段寂しいと感じる事もあまり無かった。愛情は与えられてきたし、どちらかというと甘やかされて育った方だ。
幼い頃からちょっといいな、と思って見ているだけで金に糸目を付けず何でも買い与えてもらった。そのうち、自分からどうしても欲しいものは無くなった。手に入らなくても、そのうち別のいい物が出てきて手に入るからだ。
美月の父親は優しい。忙しくてあまり家にいる姿は見ないが、中学の頃も高校の頃も勉強を強要する事はなく、成績にも無頓着だった。何回かテストで酷い点数を取ったりもしたが、そう怒る事せずただ、「体が健康ならそれでいい」と優しい言葉を掛けてくれた。そして大学を決める時も自分と同じ医者の道を強要する事なく、美月の希望好きな様にさせてくれた。
美月には別に夢も取り柄も無かったが、親も少しは見栄や期待など自分に持ち合わせているのではないかという気遣いから勉強をして有名私立大学へ入学した。物覚えの良い美月はある程度勉強するとすんなりレベルの高い学校へ入れた。もちろん、両親は喜んでくれて美月も嬉しかった。だがやはり、大学に入っても何も目的は見つからずにいた。
何の刺激もない平凡な毎日。刺激があるとすれば、恋愛と情事くらいだった。だから学校内での触れ合いは美月にとって非常にスリルのある楽しいものだった。
「はっ……あ……」
美月は階段に寝そべるようにして貴之の愛撫を受ける。貴之は美月の後頭部に手を置いて痛くないように気遣いながらキスをする。貴之の右手はゆっくりと優しく美月のジーンズの上からペニスを撫でると美月の下半身に甘い疼きが襲ってくる。
「んん……貴之……やっ……触ったらしたくなっちゃうじゃんっ」
「俺はずっともうシたいんだけどね」
そう言って美月の手を貴之の既に昂ぶったものに触らせる。
「あっ……貴之のもう熱いっ……」
ズボンの上からでも分かるその熱を感じると美月も自分のモノに熱を帯びるのが分かる。2人はチャックのみを下ろすと中から熱く滾るモノを擦り付け合いながら強く扱き合った。
時折クチュクチュと透明な液体の出す卑猥な音が階段に響き、廊下にまで聞こえてしまわないか心配だった気持ちも、美月は敢えて聞こえている方を想像して勝手に羞恥心を煽り立てていた。
お互いのゴツゴツとした裏筋を擦りつけ合い、貴之は両手で二つのモノをリズムよく扱く。美月は左手でお互いの袋の部分を揉み、右手で亀頭を掌で撫で回すと2人の性器の大部分がいっぺんに刺激されて射精感が沸きあがる。
「美月っ……ごめ……俺もう……ッ」
「いいよ、先イって」
「ごめっ……ああっ……イクっ……ん!!」
貴之はピストンを思い切り速め、ビュルッと白い液体を気持ち良さそうに出してその熱い液体を手で受け止める。貴之の息が整うまで美月は一人で自分のモノを弄ぶのはいつもの事だ。
美月が丁度気持ちよくなってくると、貴之はいつも既に我慢の限界地点にいる。なかなか身体のタイミングが合わない。だが、こういう事は今まで付き合ってきた男にも言えた事だった。興奮も快感も得るには得るのだが、どこかいつも燃えきらない自分がいる。たまたま技術の至らない相手が多かったのか、燃えるような恋愛をしていないからなのか理由は分からない。
貴之に対して不満に思っていないかと言えば嘘になるが、いつもこ優しい貴之にそんな不満なんて言える筈がない。貴之の事は好きだったし、そこまで傲慢になどなれない。
「ごめん、また先にイって。口でするから中でイっていいよ」
貴之は美月の昂ぶりを口内に収めると手の扱きを加えながらリズムよくピストンをしていく。美月は経験が豊富な方に入る為か、ある程度の刺激に慣れてしまい貴之のようにすぐにはイけない。
それでも根気良く献身的に続けてくれる貴之を愛おしく思う反面、妙に申し訳なくも感じる。
「貴之……指、入れて?」
透明の液体と貴之の唾液をたっぷりと塗ったその指を美月の後孔へ差し入れ、中をゆっくり掻き混ぜると美月の昂ぶりがいっそう硬くなった。最近ではただペニスを扱くだけでは物足りない為、自分でする場合にも後ろも弄っている。欲求不満が溜まった時などは、最近購入したバイブも使っている。
貴之は続けて同じように口でピストンを加えるとだんだんと射精感が蘇ってくる。
「あ……イきそ……貴之……イクっ……ん!」
ドクンと液体を貴之の口内で放ち、貴之は美月の精液をそのまま嚥下した。
そして美月はようやく射精できた事にホッと一息ついた。
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「あっ……こんなトコで……ダメ……んっ」
美月は人気のない廊下で突然壁に押し付けられ口を塞がれる。唇を強く吸われると自然と口内を開けて貴之の舌の侵入を許してしまう。貴之の舌が美月の舌を絡め取ると、ほんの少し舌に残っているタバコの残り香が口内から鼻腔へふわりと上がってくる。
美月はこの香りが好きだった。
夕方近くの大学構内は既に人通りが少なくなっているとは言え、いつ誰が廊下に来てもおかしくない。
美月も楽しみたい気持ちを押し込めて貴之を引き離す。
「もうっ。人に見られたらどうすんだよっ」
火照る顔にそっともう一度キスをされる。
「ごめん。美月があんまり可愛いからつい。」
文句を言いつつもこんな風にされる突然のキスが嬉しい。
秋本美月は沢村貴之と大学2年になってから知り合った。すぐに気が合って仲良くなって、そして恋人になった。美月は貴之と付き合ってもうすぐ1年になる。
貴之は優しい。人付き合いも良く、彼の明るい性格のお陰で美月との交際も少しずつオープンになりつつあった。美月自身も明るく人懐こい性格と、まだ高校生にも見えるような少し幼い容姿に加え、その美貌で周囲を虜にした。
高校生の頃は学ランを着ていた為美月の美しい顔を見ても男性だとすぐに分かったのだが、大学で私服になると一瞬性別判断を惑う人も多数いた。
「ねぇ美月……。さっきの続き、もう少ししたいな」
ねだるようにそっと美月の頬を指でなぞる。
(次の授業は……倫理か。なら遅れて入ってもバレないか)
「いいよ。どこに行く?」
「じゃあ、この下の階の教室は? もう誰も使わないし」
「嫌だよー。教室はやっぱ誰か来る可能性あるって。今日はメディア室のトコの階段ね?」
メディア室へと続く階段は滅多に人が上って来ない上に、上ってくる人は踊り場を通過しないと絶対に見えない死角となっている。それに人が来れば足音ですぐ分かる。声さえ出さなければカップルにとっては絶好のラブスポットだ。
「わかった」
――貴之は優しいから俺の言う事は大抵聞いてくれるし、嫌がることはしない。貴之だけじゃない。
今まで付き合ってきた男達もそうだった。まるでお姫様扱いだ。イヤだと言ってしまう性格だが、口には出せない欲求がいつも胸に渦巻いている。
――無理にでもして欲しいのに。
美月はその恵まれた容姿で男性にも女性にも事欠いたことは無かった。女性経験も何度かあったが、今となってはもう男性しか受け付けなくなっていた。
昔から可愛がられ、頭の出来も良かったので一応は有名私立大学に入り、優しい彼氏達との恋愛を楽しむ何不自由ない生活を過ごしていた。
美月の家は父親が大学病院の内科医を勤め、母親は毎日のように奥さん連中とランチだのディナーだのとセレブライフを満喫していた。裕福な家庭には家族で集う事は稀だったが、別段寂しいと感じる事もあまり無かった。愛情は与えられてきたし、どちらかというと甘やかされて育った方だ。
幼い頃からちょっといいな、と思って見ているだけで金に糸目を付けず何でも買い与えてもらった。そのうち、自分からどうしても欲しいものは無くなった。手に入らなくても、そのうち別のいい物が出てきて手に入るからだ。
美月の父親は優しい。忙しくてあまり家にいる姿は見ないが、中学の頃も高校の頃も勉強を強要する事はなく、成績にも無頓着だった。何回かテストで酷い点数を取ったりもしたが、そう怒る事せずただ、「体が健康ならそれでいい」と優しい言葉を掛けてくれた。そして大学を決める時も自分と同じ医者の道を強要する事なく、美月の希望好きな様にさせてくれた。
美月には別に夢も取り柄も無かったが、親も少しは見栄や期待など自分に持ち合わせているのではないかという気遣いから勉強をして有名私立大学へ入学した。物覚えの良い美月はある程度勉強するとすんなりレベルの高い学校へ入れた。もちろん、両親は喜んでくれて美月も嬉しかった。だがやはり、大学に入っても何も目的は見つからずにいた。
何の刺激もない平凡な毎日。刺激があるとすれば、恋愛と情事くらいだった。だから学校内での触れ合いは美月にとって非常にスリルのある楽しいものだった。
「はっ……あ……」
美月は階段に寝そべるようにして貴之の愛撫を受ける。貴之は美月の後頭部に手を置いて痛くないように気遣いながらキスをする。貴之の右手はゆっくりと優しく美月のジーンズの上からペニスを撫でると美月の下半身に甘い疼きが襲ってくる。
「んん……貴之……やっ……触ったらしたくなっちゃうじゃんっ」
「俺はずっともうシたいんだけどね」
そう言って美月の手を貴之の既に昂ぶったものに触らせる。
「あっ……貴之のもう熱いっ……」
ズボンの上からでも分かるその熱を感じると美月も自分のモノに熱を帯びるのが分かる。2人はチャックのみを下ろすと中から熱く滾るモノを擦り付け合いながら強く扱き合った。
時折クチュクチュと透明な液体の出す卑猥な音が階段に響き、廊下にまで聞こえてしまわないか心配だった気持ちも、美月は敢えて聞こえている方を想像して勝手に羞恥心を煽り立てていた。
お互いのゴツゴツとした裏筋を擦りつけ合い、貴之は両手で二つのモノをリズムよく扱く。美月は左手でお互いの袋の部分を揉み、右手で亀頭を掌で撫で回すと2人の性器の大部分がいっぺんに刺激されて射精感が沸きあがる。
「美月っ……ごめ……俺もう……ッ」
「いいよ、先イって」
「ごめっ……ああっ……イクっ……ん!!」
貴之はピストンを思い切り速め、ビュルッと白い液体を気持ち良さそうに出してその熱い液体を手で受け止める。貴之の息が整うまで美月は一人で自分のモノを弄ぶのはいつもの事だ。
美月が丁度気持ちよくなってくると、貴之はいつも既に我慢の限界地点にいる。なかなか身体のタイミングが合わない。だが、こういう事は今まで付き合ってきた男にも言えた事だった。興奮も快感も得るには得るのだが、どこかいつも燃えきらない自分がいる。たまたま技術の至らない相手が多かったのか、燃えるような恋愛をしていないからなのか理由は分からない。
貴之に対して不満に思っていないかと言えば嘘になるが、いつもこ優しい貴之にそんな不満なんて言える筈がない。貴之の事は好きだったし、そこまで傲慢になどなれない。
「ごめん、また先にイって。口でするから中でイっていいよ」
貴之は美月の昂ぶりを口内に収めると手の扱きを加えながらリズムよくピストンをしていく。美月は経験が豊富な方に入る為か、ある程度の刺激に慣れてしまい貴之のようにすぐにはイけない。
それでも根気良く献身的に続けてくれる貴之を愛おしく思う反面、妙に申し訳なくも感じる。
「貴之……指、入れて?」
透明の液体と貴之の唾液をたっぷりと塗ったその指を美月の後孔へ差し入れ、中をゆっくり掻き混ぜると美月の昂ぶりがいっそう硬くなった。最近ではただペニスを扱くだけでは物足りない為、自分でする場合にも後ろも弄っている。欲求不満が溜まった時などは、最近購入したバイブも使っている。
貴之は続けて同じように口でピストンを加えるとだんだんと射精感が蘇ってくる。
「あ……イきそ……貴之……イクっ……ん!」
ドクンと液体を貴之の口内で放ち、貴之は美月の精液をそのまま嚥下した。
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コメント
> 美月と言えば、私のBLの根源、完全リスペクトのBLwebコミの神様・美月うさぎたまと同じ字で、感激~♪
> 聖夜と享大好物♪
> ぜひどうぞ~♪
> http://moon-moon.halfmoon.jp/
きゃ~ッ早速お邪魔O(≧▽≦)O ワーイ♪
うぎゃ~ッ WLたまが・・WLたまがぁ!!
キタ━━━━━━ヽ(゚Д゚)ノ━━━━━━ !!!!!
ありがとうございます!!
> いつもいつもいつもいつも、本当にお世話になっております!!!
それはこちらのセリフでつ・・本当にお世話になってます。
> いきなりR,ビックリ・笑
あはは♪うちもRめっちゃ多め仕立て
これから鬼畜も増える予定
> 美月たん、可愛いとみせかけて、意外な計算高さ(違う?笑)、好きキャラだ~~(〃▽〃)
美月、計算高いトコありますねwでもこれから計算出来ないくらいぶっ壊していきますw
> 時間取れたら、まとめ読みします!!
> スンマセン、今日はこれいっこコメで・涙
とんでもない(゚ロ゚屮)屮 WLたま復帰したばかりで大変なのだからww
コメ頂けただけで十分、冥土の土産ができましたm(_)m
> 桔梗たん、素敵ブログおめでとう~~♪
ありがとうございますでもカスタマイズが・・
せっかく素敵なテンプなのに申し訳ない・・グスン
> 観潮楼に登録していい~~~?????
はい!もちろんです!! あっでも前登録してみたような・・はり?
うまくいってなかったのかも?すみません。よろしくです
> いろいろ気持ちが溜まってて、もう支離滅裂;
> 今度とも仲良く遊んでやってくださいませです~~~~ッ。゚(゚´Д`゚)゚。
大丈夫!アタシは産まれた時から支離滅裂!!((o(・ω・)人(・ω・)o)) ナ・カ・マ♪
こちらこそ今後とも仲良くイジって下さい♪
コメありがとうございましたぁ
美月と言えば、私のBLの根源、完全リスペクトのBLwebコミの神様・美月うさぎたまと同じ字で、感激~♪
聖夜と享大好物♪
ぜひどうぞ~♪
http://moon-moon.halfmoon.jp/
いつもいつもいつもいつも、本当にお世話になっております!!!
いきなりR,ビックリ・笑
でもいい~~♪
美月たん、可愛いとみせかけて、意外な計算高さ(違う?笑)、好きキャラだ~~(〃▽〃)
時間取れたら、まとめ読みします!!
スンマセン、今日はこれいっこコメで・涙
桔梗たん、素敵ブログおめでとう~~♪
↑
順序違うだろ;
このテンプ、超好みです♪
観潮楼に登録していい~~~?????
いろいろ気持ちが溜まってて、もう支離滅裂;
今度とも仲良く遊んでやってくださいませです~~~~ッ。゚(゚´Д`゚)゚。
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