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悪魔と野犬ノ仔 34話

 要の頭痛には特徴が出てきた。要自身が水無月を攻めようとすると酷く痛みが増す事が多かった。勿論、酷い時は水無月に触れただけでも表れる事もあった。その為、二人は恐る恐る触れる事が日常になりつつあった。
 水無月や尚哉は要に強く病院に行くように勧めていたが、要はこんなおかしな症状を言ったところで精神科へ回されるだけだと思い、ずっと病院を拒否していた。
 そうこうしているうちに、水無月がスクールに通いながら実務経験の一環として働かせて貰えるお店が見つかった。
「すごく優しい先生でね、きちんと僕の話を最後まで聞いてくれたの。生い立ちからちゃんと話したんだよ? でもがんばりなさいって」
 水無月は少し興奮気味だったがとても誇らしげに要に報告した。
「その先生は幾つの人なんだ」
「三十五歳くらいだって」
「家庭は?」
「バツ一だって。格好いいのに」
「へぇ。お前の好みだって訳か」
 要は皮肉に微笑んだ。
「好みっていうか、僕の好みは兄ちゃんだけど先生は普通に格好いいなって思ったよ?」
 水無月はまだ微妙に気を遣うという事ができない。正直だから嘘がない分信用出来るが、正直が辛い時もある。
 目標に向かって頑張る水無月が生き生きとしていて、要は時折眩し過ぎて影に隠れてしまいたくなった。
 スクールに通いだした水無月は友達も増え、要に連絡を取っては友達とご飯を食べてきてもいいかと聞いてくるようになった。まるで要の子供のようだ。
 複雑な気持ちのまま、水無月に置いていかれる不安も麻痺してきて、意味の分からない悪夢と幻覚に怯えて疲労が溜まってきていた。
「あれ? ミナちゃんは?」
 尚哉が外出先から帰宅してきた。
 尚哉は今はAV業界から抜けカフェの店員として働いていた。
 見た目は可愛いので尚哉のファンになるお客さんが増えたらしいのだが、尚哉はイケメンにしか興味がない為鬱陶しいとボヤいていた。
「ミナは友達とご飯食べて帰るんだと」
 要はそう言ってタバコを吹かした。
「あら。寂しそうね、要」
「別に。心配なだけだ……世間慣れしてないからアイツは」
「ふぅん。俺は……嬉しいけどね?」
 尚哉は要の後ろに回りギュッと抱きついた。要は何も言わずそのままタバコを吸う。
「ねぇ……してよ……久し振りにさ……俺、要に抱かれたいよ」
 要は考えた。

(コイツ相手だとあの現象はない気がする……ヤってもアレは出てこないか?)

 要は尚哉の腕を引き、両手で尚哉の顔を掴むとゆっくり自分の下半身まで下ろした。
 尚哉は既に蕩けるような目で要を見上げながら要の肉棒を取り出して舌先で味わいだした。
 頭痛は起こらない。




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ヾ(:´Д`●)ノアワワワヾ(●´Д`;)ノ

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00:00 | 悪魔と野犬ノ仔 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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コメント

けいったんさま
> 要の頭痛や悪夢は、ミナと対した時に 出て来るんだね!?
> ミナに対して 何らかの罪悪感を感じているのかしら?

そのようです(´Д`)
確かになにか罪悪感のようなものが原因という見解が
強くなってきました(>_<)


> ミナは要を嫌っている所か 大好きで大好きで 仕方がないのに…
> 要も ミナが大好きで大切な存在なのにね!
>
> 頭痛と悪夢
> 如何したら 無くなるのだろう?
> やっぱり ミナしか要を 救えない気がする。
> 今日も悪夢が…{[(-ェ-:)]}zzz""。o 0((【・:*:・Ψ(`∀´)Ψhehehe ・:*:・】))...byebye☆

お互いに好きなのにまだ形のハッキリしない不安なものが
二人の間を立ちはだかっているようです(>_<)
悪夢祓いが必要なようですね…ミナよ、吠えろ! ←
(。-д-)ウー ←

コメントどうもありがとうございましたe-415
桔梗.Dさん | 2013/06/25 00:00 | URL [編集] | page top↑
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さん | 2013/06/24 09:05 | URL [編集] | page top↑

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