01/20/2012(Fri)
貴方の狂気が、欲しい 17話
車内に入ると車が静かに出発した。
木戸が備えつけの電話で運転手に「横浜まで行け」と命令したのを聞いて、時枝が身を乗り出した。
「き、木戸様……今から横浜になどっ」
「うるさい」
木戸の有無を言わさぬ口調に時枝はグッと口を噤んだ。
「失礼致しました」
時枝は乗り出した身を元の位置に戻そうとした時だった。木戸が時枝の細い首を後ろから掴んだ。
突然の事に時枝の身体がビクッと反応して固まった。
木戸は乱暴に時枝のネクタイを外しワイシャツのボタンを途中まで開けた。
「な……なにを」
「……随分楽しんだみたいだな」
木戸の視線の先を見て時枝はサッと血の気が引いた。
時枝の白い胸の辺りに幾つも赤く花びらのような鬱血模様が散らばっているのが見えた。
木戸の蔑むような視線が更に自分のしてきた事を後悔させる。
(私は穢らわしい。……弘夢くんとは違う)
「お前、俺が好きなんじゃないのか」
「……好きですよ」
「じゃあ何で親父とヤってんだよ」
「身体は繋げてませんッ」
「繋げなきゃ何してもいいのかよッ」
「今回は慰めて貰っていたんですッ……仕事では別に好き好んでしていませんよッ!」
木戸が力を入れて時枝の髪を掴んだ。
「イッ……」
頭皮がジンと痺れる程痛い。
木戸は何も言わずに上から鋭い視線だけを刺してくる。このまま食われてしまいそうだ。
「だって……悲しかったから……。私はどう足掻いても弘夢くんにはなれないし、彼のように綺麗でもないし……穢れ過ぎている」
木戸は黙って時枝の髪を掴んだまま聞いていた。
もしかしたらこのまま車のドアを開けて外に捨てられて終わるかもしれないと思った。
次の瞬間、掴まれた髪は急に後ろに引っ張られ身体が座席に押しつけられた。
そして木戸の大きな上半身が覆い被さるように近づき吐息が掛る程唇が近づいた。
時枝は事態が把握出来ずに、ただ木戸の顔が目の前にある事に心臓が急激に高鳴った。
木戸の視線は時枝の瞳から鼻筋へと移り、唇へと降りた時にゆっくりと唇を塞がれた。
そっと押しつけられる木戸の厚みのある唇は、確かめる様に時枝の柔らかい唇を食んだ。
とても優しいキスに、時枝は頭がボーっとして恍惚状態に陥った。
木戸は弁明も謝罪も何も言わずに、ただただ優しいキスを繰り返した。
木戸は時枝の腰に腕を回し、服の中に手を入れて背中から脇に掛けて素肌を堪能するように触った。
「ぁっ……ふっ……んっ」
ゾクゾクする度に、普段なら出ない少し高めの声が鼻から洩れる。
木戸はそんな時枝の感じている顔を見ながらゆっくりと時枝の唇を噛んだ。
「ぁっ……っ」
木戸は挑戦的な視線を投げながら更に強く噛み、ズボンに手を入れて時枝の尻を直接掴んだ。
「あッ……ぁっ……っ」
「もっと声出せよ」
時枝は恥ずかしさで目元が泣いた時の様に赤く染まった。
そんな事を言われて余計に意識してしまい声が出せないでいると、木戸がスッと身体を離した。
「あ……」
(嫌だ……離れちゃ嫌だ!)
時枝は咄嗟に木戸の服を掴み、泣きそうに潤んだ瞳のまま必死に木戸の顔を引き寄せて彼の唇を舐めた。
「何だ? おねだりか?」
時枝は小さくコクンと頷いた。
「ちゃんと声出せるな?」
また少しコクンと頷いて目元を赤くした。
<<前へ 次へ>>
で??(☆∀☆)キラキラ.+゚ ←パート2
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木戸が備えつけの電話で運転手に「横浜まで行け」と命令したのを聞いて、時枝が身を乗り出した。
「き、木戸様……今から横浜になどっ」
「うるさい」
木戸の有無を言わさぬ口調に時枝はグッと口を噤んだ。
「失礼致しました」
時枝は乗り出した身を元の位置に戻そうとした時だった。木戸が時枝の細い首を後ろから掴んだ。
突然の事に時枝の身体がビクッと反応して固まった。
木戸は乱暴に時枝のネクタイを外しワイシャツのボタンを途中まで開けた。
「な……なにを」
「……随分楽しんだみたいだな」
木戸の視線の先を見て時枝はサッと血の気が引いた。
時枝の白い胸の辺りに幾つも赤く花びらのような鬱血模様が散らばっているのが見えた。
木戸の蔑むような視線が更に自分のしてきた事を後悔させる。
(私は穢らわしい。……弘夢くんとは違う)
「お前、俺が好きなんじゃないのか」
「……好きですよ」
「じゃあ何で親父とヤってんだよ」
「身体は繋げてませんッ」
「繋げなきゃ何してもいいのかよッ」
「今回は慰めて貰っていたんですッ……仕事では別に好き好んでしていませんよッ!」
木戸が力を入れて時枝の髪を掴んだ。
「イッ……」
頭皮がジンと痺れる程痛い。
木戸は何も言わずに上から鋭い視線だけを刺してくる。このまま食われてしまいそうだ。
「だって……悲しかったから……。私はどう足掻いても弘夢くんにはなれないし、彼のように綺麗でもないし……穢れ過ぎている」
木戸は黙って時枝の髪を掴んだまま聞いていた。
もしかしたらこのまま車のドアを開けて外に捨てられて終わるかもしれないと思った。
次の瞬間、掴まれた髪は急に後ろに引っ張られ身体が座席に押しつけられた。
そして木戸の大きな上半身が覆い被さるように近づき吐息が掛る程唇が近づいた。
時枝は事態が把握出来ずに、ただ木戸の顔が目の前にある事に心臓が急激に高鳴った。
木戸の視線は時枝の瞳から鼻筋へと移り、唇へと降りた時にゆっくりと唇を塞がれた。
そっと押しつけられる木戸の厚みのある唇は、確かめる様に時枝の柔らかい唇を食んだ。
とても優しいキスに、時枝は頭がボーっとして恍惚状態に陥った。
木戸は弁明も謝罪も何も言わずに、ただただ優しいキスを繰り返した。
木戸は時枝の腰に腕を回し、服の中に手を入れて背中から脇に掛けて素肌を堪能するように触った。
「ぁっ……ふっ……んっ」
ゾクゾクする度に、普段なら出ない少し高めの声が鼻から洩れる。
木戸はそんな時枝の感じている顔を見ながらゆっくりと時枝の唇を噛んだ。
「ぁっ……っ」
木戸は挑戦的な視線を投げながら更に強く噛み、ズボンに手を入れて時枝の尻を直接掴んだ。
「あッ……ぁっ……っ」
「もっと声出せよ」
時枝は恥ずかしさで目元が泣いた時の様に赤く染まった。
そんな事を言われて余計に意識してしまい声が出せないでいると、木戸がスッと身体を離した。
「あ……」
(嫌だ……離れちゃ嫌だ!)
時枝は咄嗟に木戸の服を掴み、泣きそうに潤んだ瞳のまま必死に木戸の顔を引き寄せて彼の唇を舐めた。
「何だ? おねだりか?」
時枝は小さくコクンと頷いた。
「ちゃんと声出せるな?」
また少しコクンと頷いて目元を赤くした。
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コメント
ときめいて頂いてありがとうございますっ♪
コメントどうもありがとうございました
いよいよでしょうか!?
ー ̄) ニヤッ
> これで邪魔が入ったら、私に対する拷問だ…死
いや~!
死なないで下さい~!(>ω<)
邪魔しないように私が何とか……うぬぬ。
地球のみんな!オラにエロバリアーの力を!
((((((ノ゚⊿゚)ノヌオォォォ
コメントどうもありがとうございました
これで邪魔が入ったら、私に対する拷問だ…死
さて。
横浜まで何をするんでしょう、木戸くん。
時枝に可愛いをありがとうございますっ(≧∀≦)ノ
あはは(≧∀≦)
由朗に邪魔はしないでおくれとの伝言を…
寧ろ伝えないでおいたほうが良さそうですね^^;
何故なら伝えたら絶対邪魔しそうなので(笑)
黙っておきましょう!!
だから存分に楽しむのだ!
ゆけ!!木戸!! (。・Д・)ノ
拍手秘コメントどうもありがとうございました
ワクワクして下さって嬉しいです!
わーっ明日を楽しみにして下さってありがとうございます!
+゜*。..+゜ ウ ェ ━ヽ(*´Д`*)ノ━ イ ゜+..。*゜+
続きの二人をお届け出来る様に頑張ります!
ァィ(。・Д・)ゞ
コメントどうもありがとうございました
コメント