02/28/2012(Tue)
貴方の狂気が、欲しい 39話
「木戸さん、では先ず助ける作戦ですが、敢えて杉下と仕事での関係を持つ事で相手の情報を得てそこから慎重に香の奪還ルートとその後の処置方法を」
「いや、俺は今から行く。だから弾だけくれないか」
暁明は耳を疑った。
「な、何を言っているのです!? 今から急に襲撃でもしに行くつもりですか!? そんな事をしても返り討ちにされてお終いですよ!!」
「だったらッ、援護だけでもしてくれよ! ……あんな状態のあいつを……もうこれ以上一秒だってあそこに置いて置くなんて出来ねェよッ」
木戸の言っている意味と気持ちが痛い程分かる暁明は少し間を置いて「それなら」と直ぐに頭を切り替えた。
今から出来る限りの装備をし、奇襲をかけて時枝を強引に奪還する。
必要ならば自分の命を削る事になろうとも他を壊滅させてもいい、木戸は端からそう決めていた。
せっかくの満月が雲で陰る真夜中。
先にずっと張り込んでいた暁明の部下たちが中に時枝と杉下もいる事の確認が取れたと連絡が入った。
木戸が門にいる警備員に話かけながら鮮やかに鳩尾に拳を入れて気絶をさせた。
直ぐさま小さなノートパソコンを部下の一人が持って来ると、セキュリティの操作をして門の鍵を開けた。
木戸は銃を構えながら門を潜る。
直ぐに異変に気付かれ打ち合いにでもなるかと思いきや、誰一人としていない広々とした敷地内を妙に思いながらも素早く駆け抜けた。
玄関の引戸は昔の作りのままで、それは呆気なく開く事が出来た。
余りに余裕ある侵入に明らかな違和感を感じながら全ての部屋を開けていった。
中には住み込みの女中が寝支度をしていて、突然の侵入者に叫び声を上げていた。
(くそッ……どこだ時枝!?)
やたらに広い床を軋ませながら、木戸は更に奥の襖を開けて進んだ。
一番奥と思われる畳の寝室の襖を開けようとした時だった。
襖の向こうから鼻に掛った高い声が聞こえた。
「あっ……あんっ」
恐怖心が木戸の手を一瞬止まらせる。
そして一気に襖を開いた。
「あっあっ……ああぁぁーっ」
「あぁ……もうイっちゃったんだね。全く。三度目だっていうのに好きだねぇ、香は」
木戸は全身にゆっくりと針を刺し込まれていくような痛みを感じた。
自分よりも少し年上であろう男は、時枝と年がそう変わらなく見える程若かった。
写真では真っ白に見えた髪は、実際に見ると寧ろ銀色に近い。
その美しい銀の髪がサラサラと上下に動き、年寄りかと思っていた肉体はしなやかで美しく、畳で足を投げ出す様にして座っている男の上を跨いで卑猥に背中をうねらせていた。
その人は木戸に背を向け、懸命に男にしがみ付き汗ばんだ腰をヒクつかせている。
「あぁ、やっと来たの?」
杉下は軽々しい口調で木戸を見た。
殺すべき男の筈なのに、一瞬目を奪われ惹き込まれた。
恐ろしい程の色気と美貌が、その異常性を更に引き立たせているようにも見えた。
認めたくはなかったが、確かにこの妖艶さは時枝にも受け継がれている。
この男が時枝の父親――。
その時だった。
木戸の気配に気付いた時枝と思われる後ろ向きだった裸の男がゆっくりと首だけ振り向いた。
木戸の心臓がドクンッと低く大きく跳ねた。
「時枝……」
虚ろな涙目は木戸を認識せず、そのまま再び杉下の方へ向き直りくたりと凭れかかった。
「迎えに来たところ悪いんだけど、香ね、君の事分からないから」
「どういう……事だ」
杉下は結合部分が見える様にわざとゆっくり自分のペニスを時枝の中から抜いた。
「どう? 親子のセックス」
杉下はニタリと品のない笑みを浮かべ、クチャリといやらしい音を立てた。
「おいおい。今撃ったらこいつの薬とか分からなくなるがいいのか?」
木戸は無意識に銃口を杉下に向けて引き金を引いていた。
「クスリ……」
「それより聞いてよ! 結構前だったんだけど、俺に息子がいるっていうの知ってさァ! それが昔犯した女のだっていうから興味本位で探してみたら凄い俺の好みの顔してんの! だからどうせ殺すってんなら俺にくれって言ったら親父は簡単に承知してくれたんだ。でももうこいつずっと無気力でさァ。俺としてはアンタと居た時の顔の方が好きだったんだけど。まぁ、一応聞いたんだよ、こいつに。殺されるのと、実の父親である俺のオモチャになるのどっちがいい? って」
木戸は眼球の奥が痛くなってきた。
「そしたら好きにしろって言ったんだ! んで、どうせなら記憶を消してくれって。だからお前ん所の親父が開発してたあの薬。俺も買い取って色々錠剤とか媚薬成分の配合量強くしたり改良してさ。MBってクスリで裏で儲けてるんだけどそれ使ったんだよね。そしたらすっかり俺の可愛いペットちゃんだよ」
杉下は世間話でもするようにサッサと着流しを着終えた。
足下に転がる時枝の秘所からは白濁の液体がトロトロと流れ出てきていた。
<<前へ 次へ>>
(T△T=T△T)oジタバタ
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お礼画像あり☆6種ランダム
「いや、俺は今から行く。だから弾だけくれないか」
暁明は耳を疑った。
「な、何を言っているのです!? 今から急に襲撃でもしに行くつもりですか!? そんな事をしても返り討ちにされてお終いですよ!!」
「だったらッ、援護だけでもしてくれよ! ……あんな状態のあいつを……もうこれ以上一秒だってあそこに置いて置くなんて出来ねェよッ」
木戸の言っている意味と気持ちが痛い程分かる暁明は少し間を置いて「それなら」と直ぐに頭を切り替えた。
今から出来る限りの装備をし、奇襲をかけて時枝を強引に奪還する。
必要ならば自分の命を削る事になろうとも他を壊滅させてもいい、木戸は端からそう決めていた。
せっかくの満月が雲で陰る真夜中。
先にずっと張り込んでいた暁明の部下たちが中に時枝と杉下もいる事の確認が取れたと連絡が入った。
木戸が門にいる警備員に話かけながら鮮やかに鳩尾に拳を入れて気絶をさせた。
直ぐさま小さなノートパソコンを部下の一人が持って来ると、セキュリティの操作をして門の鍵を開けた。
木戸は銃を構えながら門を潜る。
直ぐに異変に気付かれ打ち合いにでもなるかと思いきや、誰一人としていない広々とした敷地内を妙に思いながらも素早く駆け抜けた。
玄関の引戸は昔の作りのままで、それは呆気なく開く事が出来た。
余りに余裕ある侵入に明らかな違和感を感じながら全ての部屋を開けていった。
中には住み込みの女中が寝支度をしていて、突然の侵入者に叫び声を上げていた。
(くそッ……どこだ時枝!?)
やたらに広い床を軋ませながら、木戸は更に奥の襖を開けて進んだ。
一番奥と思われる畳の寝室の襖を開けようとした時だった。
襖の向こうから鼻に掛った高い声が聞こえた。
「あっ……あんっ」
恐怖心が木戸の手を一瞬止まらせる。
そして一気に襖を開いた。
「あっあっ……ああぁぁーっ」
「あぁ……もうイっちゃったんだね。全く。三度目だっていうのに好きだねぇ、香は」
木戸は全身にゆっくりと針を刺し込まれていくような痛みを感じた。
自分よりも少し年上であろう男は、時枝と年がそう変わらなく見える程若かった。
写真では真っ白に見えた髪は、実際に見ると寧ろ銀色に近い。
その美しい銀の髪がサラサラと上下に動き、年寄りかと思っていた肉体はしなやかで美しく、畳で足を投げ出す様にして座っている男の上を跨いで卑猥に背中をうねらせていた。
その人は木戸に背を向け、懸命に男にしがみ付き汗ばんだ腰をヒクつかせている。
「あぁ、やっと来たの?」
杉下は軽々しい口調で木戸を見た。
殺すべき男の筈なのに、一瞬目を奪われ惹き込まれた。
恐ろしい程の色気と美貌が、その異常性を更に引き立たせているようにも見えた。
認めたくはなかったが、確かにこの妖艶さは時枝にも受け継がれている。
この男が時枝の父親――。
その時だった。
木戸の気配に気付いた時枝と思われる後ろ向きだった裸の男がゆっくりと首だけ振り向いた。
木戸の心臓がドクンッと低く大きく跳ねた。
「時枝……」
虚ろな涙目は木戸を認識せず、そのまま再び杉下の方へ向き直りくたりと凭れかかった。
「迎えに来たところ悪いんだけど、香ね、君の事分からないから」
「どういう……事だ」
杉下は結合部分が見える様にわざとゆっくり自分のペニスを時枝の中から抜いた。
「どう? 親子のセックス」
杉下はニタリと品のない笑みを浮かべ、クチャリといやらしい音を立てた。
「おいおい。今撃ったらこいつの薬とか分からなくなるがいいのか?」
木戸は無意識に銃口を杉下に向けて引き金を引いていた。
「クスリ……」
「それより聞いてよ! 結構前だったんだけど、俺に息子がいるっていうの知ってさァ! それが昔犯した女のだっていうから興味本位で探してみたら凄い俺の好みの顔してんの! だからどうせ殺すってんなら俺にくれって言ったら親父は簡単に承知してくれたんだ。でももうこいつずっと無気力でさァ。俺としてはアンタと居た時の顔の方が好きだったんだけど。まぁ、一応聞いたんだよ、こいつに。殺されるのと、実の父親である俺のオモチャになるのどっちがいい? って」
木戸は眼球の奥が痛くなってきた。
「そしたら好きにしろって言ったんだ! んで、どうせなら記憶を消してくれって。だからお前ん所の親父が開発してたあの薬。俺も買い取って色々錠剤とか媚薬成分の配合量強くしたり改良してさ。MBってクスリで裏で儲けてるんだけどそれ使ったんだよね。そしたらすっかり俺の可愛いペットちゃんだよ」
杉下は世間話でもするようにサッサと着流しを着終えた。
足下に転がる時枝の秘所からは白濁の液体がトロトロと流れ出てきていた。
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コメント
Y(>ω<、)Y ヒェェーーッ!
> まさかの展開すぎる!!
次から次へと、何と言いますか、
七転び八起きと言いますか(´Д`A;)
この悪化した状況を好転させていって欲しいものです(>ω<)
木戸、重責(^_^;)
> 時枝がせっかく見つかったのに
>
> つらすぎるぅ(;_;)(;_;)
>
> これからどうなってしまうのか!!
辛い時枝の状況にハンカチを噛み締めている状態が
続いております(>ω<)
皆さまの木戸への声援がきっと届くと思います!
コメントどうもありがとうございました
えぇぇえ(*_*)
まさかの展開すぎる!!
時枝がせっかく見つかったのに
つらすぎるぅ(;_;)(;_;)
これからどうなってしまうのか!!
コメント