03/29/2012(Thu)
貴方の狂気が、欲しい 57話
木戸は丁寧に時枝の服を脱がせ、「熱くないか?」と言って湯を足下に掛けた。
「大丈夫です」
よく見ると、いつもピシッと整えていた髪は自然に前髪を伸ばしたままの状態になっている。以前より大分若く見えた。
それにスーツではなく黒いTシャツとジーンズというのもまるで別人のようだ。
改めて感じる違和感にドキドキする。
時枝はゆっくりと湯船に浸かると、体温が下がっていた身体が生き返るように感じた。
「はぁ……」
「気持ちいいか?」
「はい……とても……」
心が癒される。
この瞬間程お湯にこんな癒しの効果がある感じた時はなかった。
時枝が目を瞑っていると、木戸も中へ入ってきた。幸い、男二人が入ってもゆったりと出来るかなりの広さの湯船だ。
木戸は時枝の後ろに座り、時枝を後ろから抱いた。
お互い何も言葉は話さなかったが、気持ちの良い沈黙だ。
時枝は木戸の胸に身体を寄りかからせたまま甘える様に顔を上に上げた。それに応える様に木戸も時枝の唇をそっと吸う。
互いの舌が優しく絡み合い、愛してると言い合っているようにゆっくり動いた。
時枝は信じ難い程の愛に溢れて鼓動を限界まで速めた。
自分が今まで酷い状態だった時も、木戸がどれほど献身的に尽くしてくれたかを思い出すだけで恥ずかしさと嬉しさでどうしていいか分からなくなった。
もう何度も言われていた「愛している」という言葉を思い出す度に胸の中が熱くなる。
時枝がそんな事を一人思って恥ずかしがっていても、木戸は構わず後ろから頬や首筋や肩にキスをする。
「木戸さま……私は……嬉し過ぎて、きっと溶けてなくなってしまいます」
聞き心地の良い水音がピチャピチャと可愛く響く。
「やっと戻ったな」
「?」
「木戸“さま”って呼び方になってる」
「あっ、今まで申し訳ありませんでしたっ」
「いや、別にいい。寧ろ、慶介でも構わない」
「そっ、そんなっ」
「俺は香って呼ぶ……ただし、二人きりの時か、ベッドの中でだけだ」
時枝の顔がみるみる桜色に染まっていく。
「で、では……私もそう致します……」
「香」
急に呼ばれて時枝は固まった。恥ずかしさで何も言葉が浮かばない。
「あのっ……こういう時、何て言い返せば……」
「香」
木戸の手がスッと時枝の脇を通り、時枝の胸を掴んだ。
「あっ……木戸さま」
「違うだろ?」
木戸の艶めいた声が風呂場に響く。それだけで時枝の後ろの蕾がヒクつく。
「慶介……さん」
平らな胸を無理矢理強く揉まれると、そこは直ぐに、女よりも敏感な性感帯へと変わった。
敢えて乳首を避けて揉まれていると、余計にその先端を触って欲しくて仕方なくなる。
「どうして欲しい?」
木戸が横から意地の悪い目つきで時枝を覗き込む。
「ハァっ……乳首も……っ…触ってくださっ」
時枝がねだると、木戸は人差し指でそっと時枝の乳首を捏ねた。水中で優しく捏ねられると、余計に焦らされる様で時枝の息は更に荒くなっていった。
「こっち向け、香」
時枝はゆっくりと木戸と向かい合った。
最初は木戸の足の間に入ったが、木戸が無理矢理時枝を自分の上に乗せた。
自然と互いの立ち上がったものがお湯の中で触れ合って焦れる。
「慶介さん。どうしよう……」
時枝が崩れる様に木戸の首に腕を回し、抱きついた。
「どうした」
「好きで堪りません……」
「今、嬉しいか?」
「はい」
「幸せか?」
「はい、とても」
「どうしたらもっと嬉しい?」
「もう、これ以上は……」
時枝は少し焼けた木戸の首筋に唇を付けた。
「お前はもっと幸せになるべきだ。今まで俺が悲しませた分も、ずっと寂しいって思って来た分も、全部だ」
「もう十分です」
「ならこれはどうだ」
木戸が時枝の立ち上がった下半身を握り、水中で扱きだした。
「あっ、あっ、いけませんっ……すぐイって……しまいますからぁっ」
言葉とは裏腹に、時枝の腰は上下の動きに合わせてすぐに前後動きだした。水が大きく時枝の動きに合わせて揺れ、湯船から溢れ落ちた。
「あんっ、あんっ……あんんッ!」
時枝は透き通った高い声を反響させながら木戸にしがみ付き、お湯の中で射精した。
白濁の液体がゆらゆらと湯の中で泳ぐ。
時枝はとろりとした目で木戸を見つめると、「貴方のを舐めたい」と懇願した。
時枝のその顔とセリフで、木戸のモノは限界まで硬くなった。
ザバッと湯船から立ち上がった木戸は湯船の縁に座って足を広げた。時枝はその間へ吸い込まれるように入り込むと、水で濡れ切った木戸の肉棒を口に含んだ。
お湯の味と、ヌルついたしょっぱさが混ざって興奮した。
チュプチュプといやらしい水温が響く。
木戸は自身の肉棒を掴むと激しく扱いた。亀頭部分は時枝がしゃぶったままだ。
一番敏感な亀頭を時枝がきつく吸い上げる。
「ハッ……ハッ……ハッ……」
木戸は時枝の長い前髪を掴むと、「んっ」と片目を瞑り切なげな表情をした。
木戸の肉棒がはち切れる程硬く膨らんだ瞬間、木戸は時枝の口から肉棒を抜いた。
時枝は分かっていたように、木戸を見つめながら舌を出した。
すると木戸の先端から勢いよく真っ白な液体が爆ぜた。液体は時枝の白い頬や瞳の近く、鼻の上から唇に、そして差し出された赤い舌の上にたくさん掛った。
木戸は息を荒げながらその後も続いて出る精子を時枝の舌の上に擦りつけるようにして出した。
「いやらしいな……」
精子に塗れた時枝の綺麗な顔を見て、木戸は再び硬さを取り戻した。
<<前へ 次へ>>
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「大丈夫です」
よく見ると、いつもピシッと整えていた髪は自然に前髪を伸ばしたままの状態になっている。以前より大分若く見えた。
それにスーツではなく黒いTシャツとジーンズというのもまるで別人のようだ。
改めて感じる違和感にドキドキする。
時枝はゆっくりと湯船に浸かると、体温が下がっていた身体が生き返るように感じた。
「はぁ……」
「気持ちいいか?」
「はい……とても……」
心が癒される。
この瞬間程お湯にこんな癒しの効果がある感じた時はなかった。
時枝が目を瞑っていると、木戸も中へ入ってきた。幸い、男二人が入ってもゆったりと出来るかなりの広さの湯船だ。
木戸は時枝の後ろに座り、時枝を後ろから抱いた。
お互い何も言葉は話さなかったが、気持ちの良い沈黙だ。
時枝は木戸の胸に身体を寄りかからせたまま甘える様に顔を上に上げた。それに応える様に木戸も時枝の唇をそっと吸う。
互いの舌が優しく絡み合い、愛してると言い合っているようにゆっくり動いた。
時枝は信じ難い程の愛に溢れて鼓動を限界まで速めた。
自分が今まで酷い状態だった時も、木戸がどれほど献身的に尽くしてくれたかを思い出すだけで恥ずかしさと嬉しさでどうしていいか分からなくなった。
もう何度も言われていた「愛している」という言葉を思い出す度に胸の中が熱くなる。
時枝がそんな事を一人思って恥ずかしがっていても、木戸は構わず後ろから頬や首筋や肩にキスをする。
「木戸さま……私は……嬉し過ぎて、きっと溶けてなくなってしまいます」
聞き心地の良い水音がピチャピチャと可愛く響く。
「やっと戻ったな」
「?」
「木戸“さま”って呼び方になってる」
「あっ、今まで申し訳ありませんでしたっ」
「いや、別にいい。寧ろ、慶介でも構わない」
「そっ、そんなっ」
「俺は香って呼ぶ……ただし、二人きりの時か、ベッドの中でだけだ」
時枝の顔がみるみる桜色に染まっていく。
「で、では……私もそう致します……」
「香」
急に呼ばれて時枝は固まった。恥ずかしさで何も言葉が浮かばない。
「あのっ……こういう時、何て言い返せば……」
「香」
木戸の手がスッと時枝の脇を通り、時枝の胸を掴んだ。
「あっ……木戸さま」
「違うだろ?」
木戸の艶めいた声が風呂場に響く。それだけで時枝の後ろの蕾がヒクつく。
「慶介……さん」
平らな胸を無理矢理強く揉まれると、そこは直ぐに、女よりも敏感な性感帯へと変わった。
敢えて乳首を避けて揉まれていると、余計にその先端を触って欲しくて仕方なくなる。
「どうして欲しい?」
木戸が横から意地の悪い目つきで時枝を覗き込む。
「ハァっ……乳首も……っ…触ってくださっ」
時枝がねだると、木戸は人差し指でそっと時枝の乳首を捏ねた。水中で優しく捏ねられると、余計に焦らされる様で時枝の息は更に荒くなっていった。
「こっち向け、香」
時枝はゆっくりと木戸と向かい合った。
最初は木戸の足の間に入ったが、木戸が無理矢理時枝を自分の上に乗せた。
自然と互いの立ち上がったものがお湯の中で触れ合って焦れる。
「慶介さん。どうしよう……」
時枝が崩れる様に木戸の首に腕を回し、抱きついた。
「どうした」
「好きで堪りません……」
「今、嬉しいか?」
「はい」
「幸せか?」
「はい、とても」
「どうしたらもっと嬉しい?」
「もう、これ以上は……」
時枝は少し焼けた木戸の首筋に唇を付けた。
「お前はもっと幸せになるべきだ。今まで俺が悲しませた分も、ずっと寂しいって思って来た分も、全部だ」
「もう十分です」
「ならこれはどうだ」
木戸が時枝の立ち上がった下半身を握り、水中で扱きだした。
「あっ、あっ、いけませんっ……すぐイって……しまいますからぁっ」
言葉とは裏腹に、時枝の腰は上下の動きに合わせてすぐに前後動きだした。水が大きく時枝の動きに合わせて揺れ、湯船から溢れ落ちた。
「あんっ、あんっ……あんんッ!」
時枝は透き通った高い声を反響させながら木戸にしがみ付き、お湯の中で射精した。
白濁の液体がゆらゆらと湯の中で泳ぐ。
時枝はとろりとした目で木戸を見つめると、「貴方のを舐めたい」と懇願した。
時枝のその顔とセリフで、木戸のモノは限界まで硬くなった。
ザバッと湯船から立ち上がった木戸は湯船の縁に座って足を広げた。時枝はその間へ吸い込まれるように入り込むと、水で濡れ切った木戸の肉棒を口に含んだ。
お湯の味と、ヌルついたしょっぱさが混ざって興奮した。
チュプチュプといやらしい水温が響く。
木戸は自身の肉棒を掴むと激しく扱いた。亀頭部分は時枝がしゃぶったままだ。
一番敏感な亀頭を時枝がきつく吸い上げる。
「ハッ……ハッ……ハッ……」
木戸は時枝の長い前髪を掴むと、「んっ」と片目を瞑り切なげな表情をした。
木戸の肉棒がはち切れる程硬く膨らんだ瞬間、木戸は時枝の口から肉棒を抜いた。
時枝は分かっていたように、木戸を見つめながら舌を出した。
すると木戸の先端から勢いよく真っ白な液体が爆ぜた。液体は時枝の白い頬や瞳の近く、鼻の上から唇に、そして差し出された赤い舌の上にたくさん掛った。
木戸は息を荒げながらその後も続いて出る精子を時枝の舌の上に擦りつけるようにして出した。
「いやらしいな……」
精子に塗れた時枝の綺麗な顔を見て、木戸は再び硬さを取り戻した。
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コメント
( ´∀`)人(´∀` )
辛い時期も暖かく見守って下さり、
時枝がこうして戻って来られたのを一緒に喜んで下さって本当に嬉しいです!
。゚(。ノωヽ。)゚。
ここからの甘々期待して下さってありがとうございます♪
今夜からラブナイト、始まります~(・∀・)ニヤニヤ
拍手秘コメントどうもありがとうございました
> 嬉しい(>▽<)っ
ヾ(*ΦωΦ)ノ ヒャッホゥ
喜んで頂けて嬉しいです♪♪
> そうか…優しいのが狂気であったか…
>
> さすが桔梗たん!
> 深イイぜっ(>□<)!!!
(ノ*´Д`)ノオォオォ
深いイイ頂けたああっ♪♪
そうなんですよ~
優しい狂気ってやつだったようで+。:Σ(о・艸・)。;+
まぁいつ本性が出るか分かりませんが!?(笑) ←
コメントどうもありがとうございました
嬉しい(>▽<)っ
そうか…優しいのが狂気であったか…
さすが桔梗たん!
深イイぜっ(>□<)!!!
コメント