07/20/2010（Tue）
万華鏡-江戸に咲く-７７
外で狂乱の如く乱れた次の日、美月は気だるい身体を引きずるようにして仕事をこなした。
今日もうだるような蒸し暑さと照りつける太陽で着物がしっとりと肌にまとわりついてくる。
額から流れる汗を手の甲で拭いていると、どこからともなく涼しげな風鈴の音が聞こえてくる。
（そう言えばこの時代を越える能力を受け渡された時、風鈴の音も聞こえたっけ）
そんな事を思いながら乾いた地面を砂埃をたてながら夜の店へ帰った。
周りの店の者や住人は桶から水を乾いた道に撒いては埃を抑えている。
夜の店の前まで来ると、店一帯の住人がチラチラと美月を伺うように見る輩もいれば、ジッと熱い視線で見つめるものもいた。
たまに話しをするくらいの顔見知りも、美月と目が合うだけで顔を赤くして気まずそうにする者もいた。
きっと夕べ美月と夜の行為を見ていたものたちに違いなかった。
美月自身もそれに気づくと、恥ずかしさで顔を赤くして逃げるように店内へ入った。
中ではやる気の全くない夜が横になりながら店番をして春画を見ていた。
「おい、ちゃんと店番しろよ、んなもんばっか見てないで」
「おう。美月、おかえり。見ろよ、これさっき入ってきたやつなんだけどこいつのチンボウ俺と同じくらいデカいん・・いでッ」
「バカな事言ってんじゃない！」
春画に描かれる男性器は大抵異常に大きく描かれている。
（確かに夜のは実物大だけど）
「いや、そんな事より！」
「あ？何が？」
美月は顔を赤らめる。
「今夜は茶屋に連れてってくれるんだろ？」
「ああ。じゃあもう店閉めるか」
「仕事、したくないだけだろ・・」
「お前、そういう野暮な事は言うもんじゃねぇよ」
夜はそう言って美月の肩に手を掛けて油断させると、もう片方の手でイタズラっ子のようにピラッと美月の浴衣をめくった。
中から何も付けてない美月の下半身がチラリと見えて夜が舌なめずりをする。それに間髪入れずに美月が夜の顔面にパンチを出して抑制した。
薄暗くなってきた頃合いを見計らって、夜は美月を連れて茶屋へ向かった。
ポツリポツリと灯る行灯は江戸の風情をよく出しているように見えた。
川沿いでは虫たちが賑やかだったが、町中へ入るに連れて人々の賑やかさが際だってきた。
茶屋の連なる一角へ来ると、夜の姿を見つけた色子たちが色めき立った。
うっとりと夜を見つめる者や、隣で歩く美月に敵意をむき出しにする者、何故か涙目になる者さえいた。
そんな自分の知らない夜に一抹の不安と嫉妬を覚えたが、敢えて黙ってついていった。
「あ、そういやぁ江戸一の色子がいるの、お前知ってるか？」
「知らないよ」
どことなく不機嫌なイントネーションになる。だが、そんな事は微塵も気にしない夜は会話を続ける。
「この先を少し行った隣町の茶屋にいるんだそうだ。ちょっと見に行ってみるか？」
美月は江戸一の色子と聞いて少し興味が沸いたので、予定を少し変更して隣町まで足を伸ばした。
暫く歩くと、少し高級感漂う茶屋の連なる場所にたどり着いた。中でも「乱菊」と書かれた店は取り分け一般の町人には手の出せない雰囲気だった。
その店の前に一瞬で人目を引き付ける二人が立っていた。
「ありゃあ、早瀬藩の玲一郎さまじゃねぇか！んでもってその隣にいる子が江戸一の色子、伊織だ」
「へぇ・・」
美月は女と見まがうような伊織の容姿に本当に男かと疑った。伊織はそれは美しく、華奢で艶やかな着物を身に纏い、美月よりも１０ｃｍほど背丈も低い。
だが美月はその隣にいる武士にも目が引き付けられた。伊織と並んでも引けをとらないその美麗な容姿の武士は、近づき難い雰囲気だった。
「その伊織って子の隣の人、何なの？」
「玲一郎の父君は１０年に一人と言われる剣の達人なんだ。俺も剣道をやっていたから当然知っているんだよ」
「え！夜、剣使えるの？！」
「ったりめーよ。惚れ直したか？」
夜が流し目で見てくる。何だか恥ずかしくなった美月はときめいた事は内緒にしてツンとした態度をとった。
「別にっ」
「まぁ、俺のは専ら喧嘩用の剣だがな。すんませーん、早瀬玲一郎さんですよねぇ？」
喋ってる途中で夜が突然、カランカランと人を小馬鹿にしたような下駄の音を鳴らして二人に近づいていった。
夜の突然の奇行に驚いた美月は暴走する夜の元へ脱兎の如く走って、夜の袖口を掴んだ。
「あの～お二人は・・あ・・何だよ美月ッ」
「いいから行くよ！！す、すみませんでしたー！」
「あっ・・美月！何すんだ！今せっかく人が話しかけてるってのに！！」
「うるさい！」
美月は大急ぎで夜のデカい体を引っ張って元来た道を帰って行った。
「夜、絶対あの人たちに変な奴って思われたよ！凄い怪しんでたし、伊織って子なんか怖がって玲一郎って人の陰に隠れてたし！」
「あの二人、ぜってぇデキてるな。うん。」
「話し聞いてんのかよ！？」
こうして一騒動を未然に防いだ美月たちは無事に目当ての茶屋へ辿り着いた。
★版権は桜木由花さまにありますので、無断コピー及び無断転載はご遠慮下さいますようお願い致します。
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由花さんが拙宅のエロキャラをこんなに可愛く描いてくれました！どうもありがとうございました！！
そして文内でスペシャルゲストとして出て来た江戸一の色子の伊織ちゃん、格好イイ隣にいた玲一郎さまは、
由花さん宅の「アゲハ蝶」で同じく江戸時代のロマンスを繰り広げてらっしゃるお二方でした！！
只今企画中のコラボではここから違う展開のバージョンになっていきます＾＾
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ソォーッ[岩陰]д･) ﾖｶｯﾀﾗ､ｷﾖｷ､ｲｯﾋﾟｮｰｦ･･
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今日もうだるような蒸し暑さと照りつける太陽で着物がしっとりと肌にまとわりついてくる。
額から流れる汗を手の甲で拭いていると、どこからともなく涼しげな風鈴の音が聞こえてくる。
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夜の店の前まで来ると、店一帯の住人がチラチラと美月を伺うように見る輩もいれば、ジッと熱い視線で見つめるものもいた。
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きっと夕べ美月と夜の行為を見ていたものたちに違いなかった。
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中ではやる気の全くない夜が横になりながら店番をして春画を見ていた。
「おい、ちゃんと店番しろよ、んなもんばっか見てないで」
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「いや、そんな事より！」
「あ？何が？」
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「今夜は茶屋に連れてってくれるんだろ？」
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「へぇ・・」
美月は女と見まがうような伊織の容姿に本当に男かと疑った。伊織はそれは美しく、華奢で艶やかな着物を身に纏い、美月よりも１０ｃｍほど背丈も低い。
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コメント
あ！Kさまーっっ＼(*T▽T*)／
うふふ～っこの麗しの男子はうちのキャラちゃんではないのが残念なのですが、お友達ブロガーさんのキャラちゃんを登場させて頂いたのです♪
違う企画で４人の絡みを書かせて頂きます＾＾
おおっKさまも青☆プレイに反応♪嬉しいデスー！
はい！見せびらかしですっＯ(≧▽≦)Ｏ
美月、変な癖がついてしまったかもです～＾＾；
あ！Kさまのハァハァが！！！
嬉しいですーー！！
いつも拍手コメントありがとうございます(ノД`)・゜・
そしてまたお逢い出来て感動です･ﾟ･(｡>ω<)･ﾟ！！！
拍手コメントどうもありがとうございました
きゃひーッホットメールの魔術によって拍手コメを発見するの遅れました！！
すみません！！ m(_ _;)m
うふっ新キャラではないです～♪
由花たま宅の美人さん方でした～☆
でも期待して頂けて嬉しかったです！！
＞もうすぐラストですか？すっごく寂しいです！！
もうすぐといっても一波乱咲かせてって感じですのでもう少しお付き合い頂きます＾＾
寂しいと言って頂けて本当に嬉しいです！！
＞でも毎日、こんなに濃厚な物語を書かれる桔梗さんはすごいと思います！！続きもとっても楽しみにしております！！頑張って下さい！！
濃厚ですか！？エチがしつこいですがストーリー自体が逸れていってしまうので悩み中でした～；；
でもそう言って頂けて本当嬉しいです！！
頑張って疾走したいと思います！！
拍手コメントどうもありがとうございました
> そおか、コラボだったんだ。
はい♪今一生懸命書いてます！！が、私がモタついててご迷惑を(>_<)
同じ江戸ですので＾＾
はっ・・そういえばkikyou兄さまも同じ江戸・・ニヤッ（いや、自分に無茶ぶりはよくない・・）
> 夜は玲一郎さんに何を聞きたかったんだ～？
> ただたんに、付き合ってるんですか？とかニヤり
デタ！！リンクさんの予知能力！！ｗｗ
って、言ってる時点でばらしてますねｗｗそうですｗｗ
コメント＆予知どうもありがとうございました
夜は玲一郎さんに何を聞きたかったんだ～？
ただたんに、付き合ってるんですか？とかニヤり
> 夜君さすが、春画サイズとはｗ
> 江戸の夏、暑そうですよね～私は今、本で必死に調べてる最中です＾＾
由花たん！復活したのかな！？
江戸の夏も暑かったみたいだね～＾＾；
本で調べてる！？おおっそれは凄い！！本格的だ！！
> わわ！！出てる！！出てるうちのキャラが！！！
> すごく嬉しいです！！でもやっぱ恥ずかしいｗ
何か拙文で上手く書けなくて申し訳ないです(>_<)！！
> しかもあんな乾燥地帯の宣伝＆リンクまで！！ありがとうございますﾍﾟｺﾘ＾＾
> コラボ、桔梗さんのを読むのが私も楽しみです♪（自分の書け！！）
乾燥地帯ってｗｗｗうちは太古の密林だからｗｗ
こちらこそ！いつも紹介してくれてありがとうです！！
今日はコラボをまた進ませます！！（←ホントに頑張れ、アタシ；；）
由花たんのを読んで満足してる状態＾＾；ヾ(ｰｰ )ｫｨ
コメントどうもありがとうございました
> 江戸つながりのコラボなんですねー！
そうなんです＾＾江戸のお話はなかなか書かれている方少なくて同じ江戸ダー♪
と興奮しまして♪
> 暑そうな江戸の夏！ でも水撒きをすると涼感が出て店の奥では夜が春画を見てニヤケてる！！
江戸の夏も今と変わらず暑かったようです！
昔、実家でも家の周りを水撒きした記憶がありますｗ
夜は・・本当、やる気のない男です＾＾；
ヤる気は満々ですがね・・（爆）
> ああ、粋ですねー！！
> 茶屋を散策する二人も楽しそう！！
粋！！嬉しいです！！江戸ッ子には最高の褒め言葉ではないでしょうか！
茶屋・・陰間茶屋なので要は今で言う風俗街散策という感じでしょうか＾＾；
確かに楽しそうですｗｗ
> 外エッチをした後の、長屋のお馴染みさんのエッチな目に、アドジロビンビンです～～(;´Д｀)♂*:.:*
ﾊﾞﾝﾊﾞﾝヾ(≧▽≦)ﾉｷﾞｬﾊﾊ☆
アドジロちゃんが反応してくれた！！嬉しい☆
長屋の観客の一人に実はお澪ちゃんがいるって話ですｗｗ
コメントどうもありがとうございました
江戸の夏、暑そうですよね～私は今、本で必死に調べてる最中です＾＾
わわ！！出てる！！出てるうちのキャラが！！！
すごく嬉しいです！！でもやっぱ恥ずかしいｗ
しかもあんな乾燥地帯の宣伝＆リンクまで！！ありがとうございますﾍﾟｺﾘ＾＾
コラボ、桔梗さんのを読むのが私も楽しみです♪（自分の書け！！）
暑そうな江戸の夏！ でも水撒きをすると涼感が出て店の奥では夜が春画を見てニヤケてる！！
ああ、粋ですねー！！
茶屋を散策する二人も楽しそう！！
外エッチをした後の、長屋のお馴染みさんのエッチな目に、アドジロビンビンです～～(;´Д｀)♂*:.:*
> 風鈴の音…（ボソっ） ←
澪ちん？何をボソッとつぶやいているんだい？？ｗｗ
> ヾ(＞▽＜)ｏきゃはははっ！
> 夜の凶器は春画に描かれてるサイズなんだwww
> そりゃ確かに凶器だわ（笑）美月ちゃんすげー☆
うんｗ男のロマンと願望を全面に描いたようなあのサイズｗｗ
美月、どこまで拡張したんだって話だよｗｗ
> 長屋メンバー（笑）昼間の美月ちゃんを見てドキドキwww
> 回想＆妄想ですな(￢w￢*)ｳﾌﾟﾌﾟ
澪ちんもドキドキしたかい？？長屋メンバーの一人でしょう？？ｗｗ
> おや？寄り道？と思ったら由花たんちの子達でしたか(o^-^o) ｳﾌｯ
> 剣の達人と華奢な美人さん(*´ｪ`*)ﾎﾟｯ
そうなのでした＾＾ちょこっと出させて頂きました♪
同じ江戸繋がり☆お二人ともとても美人さん！！
玲一郎さまも両方イケるから、バリタチの夜が(☆Д☆)ｷﾗﾘｰﾝ♪だよｗｗ
> 違う展開でコラボへ！？それは楽しみです(´ー*｀)ｷﾗｰﾝ
そうなの！ここでは、美月が夜の暴走を止めて会話が出来てないけど、コラボでは
会話して展開していくんだ～♪
って、私が書くのモタついてて迷惑かけてるんだけどね；；
メルの返事遅れてます！ごめーん(>_<)後で送るね～♪
コメントどうもありがとうございました
ヾ(＞▽＜)ｏきゃはははっ！
夜の凶器は春画に描かれてるサイズなんだwww
そりゃ確かに凶器だわ（笑）美月ちゃんすげー☆
長屋メンバー（笑）昼間の美月ちゃんを見てドキドキwww
回想＆妄想ですな(￢w￢*)ｳﾌﾟﾌﾟ
おや？寄り道？と思ったら由花たんちの子達でしたか(o^-^o) ｳﾌｯ
剣の達人と華奢な美人さん(*´ｪ`*)ﾎﾟｯ
違う展開でコラボへ！？それは楽しみです(´ー*｀)ｷﾗｰﾝ
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