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貴方の狂気が、欲しい 9話

 久々に訪れた暁明の豪邸は、相変わらず治外法権を思わせるような雰囲気だった。
「時枝さんっ」
 可愛らしい笑顔で出迎えてくれたのは愛人(アイレン)だ。
 時枝が唯一可愛がるこの愛人アイレンは、時枝にとってペットのような感覚だ。
 いつも主人の暁明(シャオミン)に内緒でせがまれると、その度に遊んでやるように抱いてやる。
 彼は暁明シャオミンの文字通り愛人なのだが、どうも恋心が成就しないようで時枝にそうして慰めて貰っている。
愛人アイレン、シャワーを借りたいんだが」
「いいよ! じゃあ一緒に入るっ!」
「こら、愛人アイレン。お前はあっちへ行っていなさい」
 奥から出てきた長身の男が、膨れる愛人アイレンに優しくキスをして宥めた。
「突然に申し訳ありません、暁明シャオミン様。……お話の前にちょっと……シャワーをお借りしたいのですが」
「何か仕事をしてきたんだ?」
「えぇ、まぁ」
「なら私が洗ってやろう。来なさい」
「……」
 暁明シャオミンは時枝を連れて大浴場へと入った。
 高価なタイルの敷き詰められた浴室は温泉施設にでも来たようだ。
 時枝が脱衣所で服を脱ぐ姿を、暁明シャオミンは少し離れた場所から笑みを浮かべて見ていた。
 体格は木戸と同じ位だが、艶のある黒髪は腰まである。一本に縛った髪型に伝統的な中国服に身を包んだ暁明シャオミンはまるで皇帝のようだ。
「今日は歌舞伎町の……」
「あぁ、分かっている。お前がそろそろ話を聞きに来るかと思っていた所だった。先ずは身体を洗え。気持ちが悪いのだろう?」
「ええ。では遠慮なく」
 浴室に備え付けられたシャワーを捻ると、幅広に細かいお湯が出て身体全体を包み込む。
 少し遅れて暁明シャオミンも裸で入って来た。
「何故貴方まで」
「洗ってやると言ったじゃないか。ホラ。後ろを向いて……どこを触られた?」
「触られたといか……舐めまわされた……つま先から指先まで全身」
「そう。それは気持ちが悪かっただろうね」
 暁明シャオミンは良い香りのするボディソープを手に取ると、それをゆっくりと時枝のつま先に塗りつけた。
 指の間にヌルヌルと入り込む暁明シャオミンの指が少しくすぐったい。思わず少し足が逃げた。
「何? くすぐったい? ……可愛いね」
 暁明シャオミンが下から唇を塞いできた。暁明シャオミンのキスは、嫌いじゃなかった。
 木戸たち親子以外で唯一、一緒に居て少しガードが緩くなる相手だ。
 暁明シャオミンの性器の挿入を許した事はないが、内緒で指までは許している。これは勿論身体の一部を受け入れた事にもなるが、彼の所では監視の男たちは立ち入らせていないから出来る事だった。
 暁明シャオミンの長い指はスルスルと時枝の全身を丁寧にマッサージし、やがて胸に尖る小さな突起で止まった。
「っ……」
「ここは? 舐められた?」
「はぃ……」
「そう。ではよく洗わないとだ」
「ん……ふっ」
 ボディソープのヌルつきが気持ちいい。小さな声が漏れそうになると、暁明シャオミンが舌を絡ませてきた。
「一番舐められたのはどこ?」
「……」
 時枝は不機嫌そうに目を逸らした。

(私がそんな事口にしない事を分かっていてこの男……)

「ではいっぺんによく洗おう」
「ぁっ……っ」
 急に下半身を掴まれ、思いがけない気持ち良さにタイルに膝をついてしまった。
 いつの間にか硬く立ち上がった時枝の肉棒は先を朱色に染めていた。
 後ろの小さな穴は緩やかに解され、同時に玉を優しく揉まれる。
「ぁっ……ぁ……ん」
 ゆっくりと挿入される暁明シャオミンの指を感じ、足が震えた。
 いつもは人工的なシリコン製の物を挿入されている為、久々に感じた人の生身の肉体が異常なまでの快感を時枝に与えた。
「ハッ……んっ」
 どうしても押し殺すような声になる。




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時枝くん、次から次へと忙しいようで(;・∀・)


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