2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--:-- | スポンサー広告 | edit | page top↑

貴方の狂気が、欲しい 28話

「好きっ……貴方が好きっ……」
「もっと言えよ」
「愛してます」
「そんなにいやらしく腰を振って……中でイかせて欲しいのか?」
 時枝は顔を横に振った。
「慶介さんの……僕の中に欲しいから……んっ、んっ」
 そう言ってまた懸命に木戸の身体にしがみ付き腰を振る時枝に、木戸の体温がグンと上昇した。

「ああっ、おっきくなっ……ああんっ」

――可愛い。

「今『僕』って言っただろう」

――可愛い。

「やあっ」
「もう一度言えよ」
「あっ、あっ……ぼくの中にっ……出してくださ……っあっ……や…イっちゃうッ」

――可愛い。

 木戸は一旦ペニスを時枝の中から抜くと、ベリッと付けていたゴムを外した。
「あ……っ…なま」
「俺の精子が中に欲しいんだろ? だったらこんな物付けていたら出してやれないだろ?」
 時枝はコクっと素直に頷いた。

――あぁ。何だかな……この間抱いた時より可愛いのは何でだ。

 仰向けの時枝の腰を持ち上げる様にして足を広げた。
「穴、広がったまんまだ。中が見えるぜ?」
 木戸の言葉に反応したのか、入り口がヒクリと動いた。その中にゆっくりと再び入っていく。
「どうだ? 生は?」
「あっ……さっきより硬いのがっ……分かる……っ」
 肉棒の神経一本一本を舌で吸われるような気持ち良さが下半身を包む。
 溶けてしまいそうな気持ち良さに木戸の腰が震えた。
 前後に動かすとその快感は倍増し、キツく締め上げられる度に息をするのも忘れる程気持ちいい。
 木戸の一番感じる亀頭の段差の部分を、時枝の一番感じるコリコリとした部分――恐らくは前立腺の辺り――で擦ってやると、互いの理性は完全に切れた。
「ハァっ、ハァっ、ハァっ、すっ……げぇ」
 木戸は真下にある時枝の立ち上がった乳首に吸いつき、前歯で挟むと引っ張り上げた。
「やああああっ、イクぅぅううんんッ」
「あああああーッ」
 少年のような声質に艶をたっぷりと含んだ時枝の声に混じって、木戸の荒々しい叫び声が混じった。
 時枝の中で何度も肉棒がビクついて液体を飛ばす。その震動は大きく時枝に伝わり、時枝の身体もそれに合わせてビクついた。その度にベッドがキシッ、キシッと小さく音を立てた。
 
「なぁ……忘れさせてくれるか……弘夢を」
 耳元でそう言われた時枝の瞳に涙が浮かんだ。
 自分の上に被さる大きな身体をギュッと抱き締めて、「忘れてください」と答えた。

 時枝はその日から木戸のマンションに帰るようになった。

(私たちは付き合って……いるのだろうか)

 「忘れさせて欲しいと」言った木戸だったが、『付き合ってくれ』とは言われなかった。
 それでも帰る場所はここにしろ、と命令された時は嬉しさにどうにかなってしまいそうだった。

(少しずつでいい。何年かかっても、私だけを見てくれる日がくるなら)

 そして時枝はこの事を由朗に話してどうにか説得しようと決めていた。
 時枝の仕事に関しては、木戸が同行し、時枝に身体以上の情報を渡す事で相手を納得させる事にした。
 そんな事をしては自分たちが大損害だと木戸に言ったが、「俺にずっとイラつかせるつもりか」と言われ従う事にした。

(考えてみれば私のとった行動は随分と自分善がりだったのかもしれないな)

 自分が弘夢に来て欲しくないが為に、木戸が嫌だと言っていた行為を行った。木戸の気持ちを考えるべきではなかったかと反省もした。
 そんな事を考えているうちに、何だか恋人同士のような錯覚に襲われて気分が一人高揚したりした。
 相変わらず料理はあまり作らせては貰えなかったが、それでも二人で食べるという空間がくすぐったい。
 身体も求められる回数が増えた。
 木戸から甘い痛みを受ける事も多くなり、少しでも離れれば身体が疼いた。
 そんな折、工作員から連絡が入った。




<<前へ      次へ>>




★拍手コメントのお返事はボタンを押して頂いた拍手ページ内に致します。
  拍手秘コメの場合は普通コメント欄にてお返事致します。

web拍手 by FC2
お礼画像あり☆6種ランダム
00:00 | 貴方の狂気が、欲しい | comments (1) | trackbacks (0) | edit | page top↑
貴方の狂気が、欲しい 29話 | top | 貴方の狂気が、欲しい 27話

コメント

拍手秘コメBさま
+.゜.(⊃Д`*)゜+.゜
いつも読んで下さってありがとうございます!

そうですね!
色々と辛い思いをしてきた時枝には幸せになって欲しいものです(>ω<)

いつもスローでコンスタントにUP出来ずに申し訳ありません(ノД`)・゜・
それなのに続き待って下さってありがとうございます!!(号泣
しかもそんな私に無理せずと仰って頂けて
嬉し涙で文字がぼやけてきま……(´д⊂)‥ハゥ
こちらこそいつも本当にありがとうございます!!
がんばります!(*´∇`*)


拍手秘コメントどうもありがとうございましたe-415e-420
桔梗.Dさん | 2012/02/13 00:02 | URL [編集] | page top↑

コメント

管理者にだけ表示を許可する

trackbacks

この記事のトラックバックURL:
http://kikyo318d.blog.2nt.com/tb.php/579-d5ec88b9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)