2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--:-- | スポンサー広告 | edit | page top↑

貴方の狂気が、欲しい 46話

「時枝、中に入れ。……お前ら人の家に勝手に入って、何の用だ」
 奥から出てきた大柄な木戸を見て、男子二人は緊張を走らせた。
 木戸は少しは優しく言ったつもりだったが、その禍々しい空気は健在で、二人を容易に凍りつかせた。
「……すっ、すみませんでしたァーッ! ぅああぁぁ」
「おい、ちょっ……待っ……」
 一人は一目散に逃げたが、もう一人は腰を抜かしたまま動けなかった。
 と言うよりかは、時枝から目が離せずにいた。
 木戸は何事も無かったかのように、その高校生を無視したまま夕飯を食卓へ用意した。
 高校生がゆっくり立ち上がると、時枝はじりじりと下がって部屋の隅に縮こまった。そこから睨みつける様にその見知らぬ高校生の様子を窺っていた。
「あの……その人……」
 木戸に話かけるが、目も合わせて貰えない。
「外人さん……なんですか?」
「時枝、飯だ。こっちへ来い」
 木戸の低い声がそう言うと、時枝は猫科の肉食獣のように四つん這いで木戸の横へ移動した。
 その高校生は、そんな野生のイメージを持ったまま時枝が食べ物を口へ運ぶ様子を窺っていると、実に綺麗に、そして上品に食物を口へ運ぶのに一層驚いた。
「綺麗、ですね。その人」
 思わず本心から呟いたこの高校生の言葉に木戸が振り向いた。
「いいだろう? こいつは俺のものだ。お前には一生手が届かない」
 木戸はそう言って艶っぽい笑みを浮かべながら時枝の腰に手を回して引き寄せた。
 何やらいやらしい大人の雰囲気にあてられて、高校生は顔をみるみる赤くした。
「で、お前は何しにここに来たんだ」
 木戸が質問をする。
「前に一人でこの辺まで来て遊んでたんだ……そしたら、その髪の白い人を見かけて、最初は何かの神様か妖怪かと思ったんだ」
 その突拍子もないガキくさい表現に木戸は思わず声を上げて笑った。
 そのイメージが理解できなくもないから余計に可笑しかった。
 笑われて少し不機嫌そうな顔をしながら高校生は続けた。
「で、もし神様なら願い事とか叶えてくれるかなって思って後をついて行ったんだ」
「何を願うつもりだったんだ?」
「え……頭が良くなるようにとか、学校が一週間くらい休みになるとか……彼女が出来るとか……そういうの」
「へぇ。お前、バカで童貞なのか。災難だな。くっくっく」
 木戸の意地の悪い笑い声を聞いて、静かに食べていた時枝が木戸を見上げた。
「?」
 木戸は自分を見上げた時枝の頭を愛おしそうに撫でた。
「うるさいなッ。お前は一体なんなんだよッ!? そ、そんなおかしな奴と二人でこんな所で何やってんだ!」
 素直に怒りだした高校生が可愛かった。木戸はつい意地悪をしたくなった。
「俺たちか? 俺たちはまぁ……バカンスってところか。誰にも邪魔されない所でガキには刺激の強い事をやっているが?」
 木戸は大きな手を時枝の銀色の頭に当て、自分の胸元へ寄りかからせた。
 時枝は木戸の熱い体温を感じ、ふっと色っぽい目に変わった。
 その表情に、高校生は今までにない程の昂りを感じて慌てて前を手で隠した。
「そっ、その人、男だろ!? 男同士でなんて……変だっ! え、えっちだって出来ないしっ」
「お子様には分からない世界もあるんだよ。さぁ、もう帰れ。男同士のエッチ何て見たらお前きっと彼女出来なくなるぜ?」
 怖い物見たさからなのか、足の動かない素朴な高校生に向けて、木戸は時枝の唇を塞いだ。
 少し遠目からでも見える様に、舌を出して時枝にそれを吸わせる。
 クチャクチャといやらしい音が高校生の下半身を痛いほど硬くさせた。
「お、おっぱいもないのにっ……」
「平らな胸に尖らせる乳首はな、男のくせにやたら感度がいいと逆に女よりいやらしい」
 木戸は登ってきた時枝の丸い尻を両手で掴むと、時枝の身体がピクっと歓喜に震えた。
「だ……だって……入れる所だって……ないのにっ……」
「あんだろ? 男も女もある穴」
 木戸は目を細めて笑った。
 その場所が分かった途端、高校生は「うそだ……」と呟いたまま後ずさった。
「何なら見てくか?」
 木戸が服の上から時枝の後ろの穴にグッと指を当てた。
「んっ」
 時枝の甘い声を聞いた高校生は途端にその場を走り去っていった。
 誰もいなくなった空間に、外から入り込む生ぬるい空気と時枝の荒い吐息が混じる。
「お前は見せたかったんじゃないか、時枝? ……その方が興奮したんじゃないか?」
 木戸は時枝を畳に寝かせ、ヌルついている時枝の肉棒を取り出した。
「んんっ」
「見せる訳ねェだろ……誰にも」
 造形物のような綺麗な形と、あまり筋立っていない肌色が艶々とネバつく液体に濡れている。
 意外と大きな時枝の肉棒は木戸をとても興奮させた。
 少し歯を当てながら上下に舐めてやると、綺麗な肌色の肉棒は亀頭だけを赤く染めていった。
 時枝は腰を浮かし、木戸の髪を掴んで高い声を微かに上げると、木戸の口内に熱い液体が何度も放たれた。




<<前へ      次へ>>




ピュアな田舎の高校生つかまえて何を(笑)

★拍手コメントのお返事はボタンを押して頂いた拍手ページ内に致します。
  拍手秘コメの場合は普通コメント欄にてお返事致します。

web拍手 by FC2
お礼画像あり☆6種ランダム
00:00 | 貴方の狂気が、欲しい | comments (6) | trackbacks (0) | edit | page top↑
貴方の狂気が、欲しい 47話 | top | 貴方の狂気が、欲しい 45話

コメント

秘コメKさま Re: こんにちわw
こんにちは!初めまして!
そしていらっしゃいませ。゚+.ヽ(´∀`*)ノ ゚+.゚

(ノ*´Д`)ノオォオォ
木戸と時枝を好きでいて下さってありがとうございます!

.....ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♪
そ、そんなお慕いして下さっているだなんてっ!!
嬉しいです!ありがとうございます!!

BLは神。愛に溢れている。
間違いありませんねっ!!
激しく同意致します! ァィ(。・Д・)ゞ

そしていつも読んで下さってありがとうございます(*´∀`*)

あ、真っ白なピュアリー高校生来てしまいましたね~(笑)
あはは(≧∀≦)
Kさまも女子高生として彼らと見たかったですか!?
今度見にいらして下さい~( ̄ー ̄)ニヤ...

((((((ノ゚⊿゚)ノヌオォォォ
言ってやって下さい!
どれだけ時枝が木戸を深く想ってきたか!!
Kさまの二人を幸せにしてあげたいという想い、
とても嬉しいです+.゜.(⊃Д`*)゜+.゜
そうですよね。時枝は今までずっと、木戸が他の人を好きな時も
遊んでいる時も我を失っている時もずっと好きでいたんですものね。
その辺も全部きっと今の木戸なら理解していると思います(*´∀`*)

泣けると言って頂けて恐縮です(>ω<。)

いえいえ!
ご丁寧で沢山の想いを書いて下さって本当に嬉しいです!
ありがとうございます*:.。(´∀`)。.:*わぁぃ

またお気軽に遊びにいらして下さい♪
お待ちしております(*´∀`*)

コメントどうもありがとうございましたe-415
桔梗.Dさん | 2012/03/13 00:18 | URL [編集] | page top↑
みなとさま Re: お久しぶりです
(ノ゚Д゚)ノオォオォ
お久し振りですみなとさまぁああっ!


>  リアルで退院して、ここに立ち寄ったら、なんか時枝さん、凄い状態になってて驚きました^^;

って、工工工工エエエエエエエエェェェェェェェェ Σ(゚Д゚ノ)ノェェ,,
退院って、大丈夫ですか!?
何かお忙しそうで色々と大変そうでしたが無事にお声がまた
聞けて良かったです(ノД`)・゜・
ご無理なさらないで下さいね(>ω<)!
あ、みなとさまのお留守中に時枝くんが大変な事になっておりましたね(笑)
すみません、でもリハビリ中ですのでご安心を(-"-;A ...アセアセ


>  そして木戸さんが、優しい!! あり得ないくらい優しい! 私、いまの木戸好きですww 前よりかっこ良くなりましたね!

そうなんですよ~(〃∇〃)
愛される事を知って人を愛した木戸は優しさを覚えましたv
木戸はレベルが1上がった。
・:*:・:オォオォ(*´∀`人):・:*:・
今の木戸好きですか!?
嬉しいです!しかも前より格好良く!!
光栄です!!本人に聞かせてやりたいです(笑)


>  桔梗さまの書く小説は、常に「私ホイホイ」な状態になっているので、離れられません^^♭

(〃д〃)キャ~♪
「みなとさまホイホイ」!!!
ではいつも新鮮な餌を用意しておかねばっっ!(笑)
うあー嬉しいです、そんな事言って頂けて(*´Дヾ)


>  時枝さん、いま、何を考えてるのかな…自我がないのは分かっているんですが、やっぱり考えてしまいますw 早く治ってほしいけど、もっと今の二人を堪能したい……、私も木戸並みに葛藤してます~

確かに今の気持ちって実はこんな感じなのかなって
想像しちゃたりします(>ω<)
でもきっとまだ頭に霞がかかったような感じなのでしょうね。
そうですね~私も早く元に戻って欲しいけども
もう少し今の二人でいてもいいなとか葛藤です(笑)
きっと記憶戻ったら辛いでしょうし、複雑です(>ω<)


>  ではでは乱文失礼致しました。体調を崩さないようにしてくださいね~(醇q_醇p)ノノン

いえいえ!
ご丁寧で楽しいコメントいつもありがとうございます!
みなとさまこそお身体ご自愛下さいね (*´д`*)
またお時間ある時にいらして下さいねv
お待ちしております(*´∀`*)

コメントどうもありがとうございましたe-415

桔梗.Dさん | 2012/03/13 00:02 | URL [編集] | page top↑
秘コメK.Sさま
あはは(≧∀≦)
もう彼女出来ないですかね!?(笑)
ですよね~(笑)
あぁ。道を外したあの夏の日……(遠い目

確かに田舎に来てもエチな木戸さん。
時枝も休んではいられませんねっ(`・д・´)キリッ
お勤めですものねっ (え

バンバンヾ(≧▽≦)ノギャハハ☆
荒療治で治るか不安になりつつドキワクして下さって
嬉しいです♪
ちょっと時間が掛っていますが、ゆっくりと
時枝くんを見守って頂けると嬉しいです(*´∀`*)

コメントどうもありがとうございましたe-415
桔梗.Dさん | 2012/03/12 23:46 | URL [編集] | page top↑
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
さん | 2012/03/12 20:14 | URL [編集] | page top↑
お久しぶりです
 リアルで退院して、ここに立ち寄ったら、なんか時枝さん、凄い状態になってて驚きました^^;
 そして木戸さんが、優しい!! あり得ないくらい優しい! 私、いまの木戸好きですww 前よりかっこ良くなりましたね!
 桔梗さまの書く小説は、常に「私ホイホイ」な状態になっているので、離れられません^^♭
 時枝さん、いま、何を考えてるのかな…自我がないのは分かっているんですが、やっぱり考えてしまいますw 早く治ってほしいけど、もっと今の二人を堪能したい……、私も木戸並みに葛藤してます~
 ではでは乱文失礼致しました。体調を崩さないようにしてくださいね~(ò_ó)ノノン
みなとさん | 2012/03/12 12:03 | URL [編集] | page top↑
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
さん | 2012/03/12 00:06 | URL [編集] | page top↑

コメント

管理者にだけ表示を許可する

trackbacks

この記事のトラックバックURL:
http://kikyo318d.blog.2nt.com/tb.php/598-ddafdf2b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)