06/17/2010(Thu)
「媚薬の雨水」第8話
BL観潮楼<初夏企画:「雨にまつわる」お題参加。 参加者さまの作品一覧
3人の出会いはこちらから→恋のぼり第一話(全7話)
「媚薬の雨水」第8話
俊平何が何だか分からないまま、先生と体をげてしまった。あの異様なまでの興奮はあの雨水のせいなのだろうか。
それともあれが本来の僕を引き出したというのだろうか。
俊平は気だるい足を引きずる様にして家路を歩く。小雨がポタリポタリと先生から借りた白い雨傘に降り注ぐ音と、砂利を踏む自分の足音しか聞こえない。
もうすぐ昼だというのに、薄暗い道を小さなタメ息を何度となくついているうちに家についてしまった。
俊平の姿を見るや否な、庭先から心配そうに涙を溜めた雨音が駆け寄って来た。
「俊平さま! 良かった、無事戻って来られて! ごめんなさい、僕……」
――そんな顔するなよ。抱き締めてしまいたくなる。
俊平は思わずその雪花石膏のような白く滑らかな頬に触れそうに手を伸ばした時、中から少し怒ったような、呆れたような顔をした龍ノ助が出てきたので手を引っ込めた。
何となく気まずい雰囲気で、俊平は視線を斜め下に落とした。
すると、頭上にポンっと大きな龍ノ助の手が乗って、何だか涙がジワリと目頭に浮いた。
それを二人に悟られない様に俊平は後ろを歩いて指でサッと溜まった雫を掬って家へ入った。
取り敢えずお昼にしよう、と雨音が台所に立つと、龍ノ助が俺もたまには手伝うよ、などと言い出して雨音と並んで立った。
二人は凡そ1メートルくらい離れて立っていた。
だが俊平には二人は1ミリも離れないで立っているように見えた。
きっと二人は一晩中愛し合ったのだろう。
互いを見る目つきが今までのものと違う。
二人が会話を一言二言交わす度に、まるで口付けや愛撫をしているかの様な濃密な空気が纏わりついていた。
重く不恰好な石ころがゴロン、ゴロンと腹部に溜まっていくような感覚が襲ってくる。
――イライラする。
その日から俊平はヘビの生殺しの様な日々を送ることとなった。
ある夜、寝ていると、少し離れた雨音の部屋から掠れたような甘ったるい声が響いてきた。声を抑えようとする感じが、また妙な艶かしさを作り出しているのも気付かないようだ。
俊平は耳を塞いで部屋を離れられる程大人でもなければ、聞かなかった事にして寝付ける程淡白でもない。
俊平はドキドキしながらその声に近づいた。丁度空いていた隣の部屋に行き、襖を少し開けると中の様子が全部見えた。
目の前には、初めて見る自分の兄に犯される義兄がいた。そして気持ち良さに叫び狂う雨音の姿は、好きな相手の恍惚とした姿だった。
そして攻め立てる兄のオスの顔に、思わず自分の股間に手が伸びる。
――くそっ。こんな、こんなものを見て我慢なんて出来る訳ないじゃないか!
その日から僕は、毎晩の様に兄さまと雨音のいやらしい行為を目の前で見ながら、自慰に耽った。
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「媚薬の雨水」第8話
俊平何が何だか分からないまま、先生と体をげてしまった。あの異様なまでの興奮はあの雨水のせいなのだろうか。
それともあれが本来の僕を引き出したというのだろうか。
俊平は気だるい足を引きずる様にして家路を歩く。小雨がポタリポタリと先生から借りた白い雨傘に降り注ぐ音と、砂利を踏む自分の足音しか聞こえない。
もうすぐ昼だというのに、薄暗い道を小さなタメ息を何度となくついているうちに家についてしまった。
俊平の姿を見るや否な、庭先から心配そうに涙を溜めた雨音が駆け寄って来た。
「俊平さま! 良かった、無事戻って来られて! ごめんなさい、僕……」
――そんな顔するなよ。抱き締めてしまいたくなる。
俊平は思わずその雪花石膏のような白く滑らかな頬に触れそうに手を伸ばした時、中から少し怒ったような、呆れたような顔をした龍ノ助が出てきたので手を引っ込めた。
何となく気まずい雰囲気で、俊平は視線を斜め下に落とした。
すると、頭上にポンっと大きな龍ノ助の手が乗って、何だか涙がジワリと目頭に浮いた。
それを二人に悟られない様に俊平は後ろを歩いて指でサッと溜まった雫を掬って家へ入った。
取り敢えずお昼にしよう、と雨音が台所に立つと、龍ノ助が俺もたまには手伝うよ、などと言い出して雨音と並んで立った。
二人は凡そ1メートルくらい離れて立っていた。
だが俊平には二人は1ミリも離れないで立っているように見えた。
きっと二人は一晩中愛し合ったのだろう。
互いを見る目つきが今までのものと違う。
二人が会話を一言二言交わす度に、まるで口付けや愛撫をしているかの様な濃密な空気が纏わりついていた。
重く不恰好な石ころがゴロン、ゴロンと腹部に溜まっていくような感覚が襲ってくる。
――イライラする。
その日から俊平はヘビの生殺しの様な日々を送ることとなった。
ある夜、寝ていると、少し離れた雨音の部屋から掠れたような甘ったるい声が響いてきた。声を抑えようとする感じが、また妙な艶かしさを作り出しているのも気付かないようだ。
俊平は耳を塞いで部屋を離れられる程大人でもなければ、聞かなかった事にして寝付ける程淡白でもない。
俊平はドキドキしながらその声に近づいた。丁度空いていた隣の部屋に行き、襖を少し開けると中の様子が全部見えた。
目の前には、初めて見る自分の兄に犯される義兄がいた。そして気持ち良さに叫び狂う雨音の姿は、好きな相手の恍惚とした姿だった。
そして攻め立てる兄のオスの顔に、思わず自分の股間に手が伸びる。
――くそっ。こんな、こんなものを見て我慢なんて出来る訳ないじゃないか!
その日から僕は、毎晩の様に兄さまと雨音のいやらしい行為を目の前で見ながら、自慰に耽った。
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コメント
> 確かにそんなの見ちゃったら我慢出来ません!
> 同じ屋根の下でそんなことが繰り広げられていたら、
> 私だって毎晩覗いちゃいますますとも!!
私もです!!そんな声出すなんて、日曜に半額セールやってるから
来てくれって拡声器で言っているようなものですもんね!?(大分違う?)
> ちょっと切ない状況の俊平くん
> 先生への気持ちは恋ではないのでしょうか?
> 先生に顔☆されまくって、すっきりしちゃってみれば・・・(←えええっ!!)
先生への気持ち・・あれは・・恐らく大人に手を出されてしまいそれに
甘えてしまったという感じでしょうか・・;;
でもどうなるかは分かりませんが!!
顔洗ってスッキリしてこーい、ではなくて、顔に掛けてもらってスッキリしてこーい、
ですね!?笑笑
コメントどうもありがとうございました
> あぁ、俊平くん(ノω・、) ウゥ・・・
> ラブラブな2人にとったら蜜月だろうけど、俊平くんにしたら地獄だよね(T△T)
確かに俊平としては生き地獄・・;;
もちっと気を使え!と言いたい所ですが・・色々と事情もありーのです☆
> ああぁっ、覗きに行っちゃった…。
> 以前想いを寄せていた兄と、今想いを寄せる義兄の一糸纏わず乱れる姿!
> 後ろめたくもあるけど、異様に興奮してるんだろうな(o ̄∀ ̄)
あはは!覗きに行くんかいっ、というね 笑
そうなのそうなの!!イケナイとは思うけど本能に勝てず、そしてそれに興奮を
覚えてしまったイケナイ子、俊平の巻なのでした!笑
> あ、アドさんとのコラボもupされてる♪
> アドさんち行ってからまた来ます~♪
うあーっそちらの方もありがとう><!!
ああ・・・斎くんたちに会いたい・・;;涙
コメントどうもありがとうございました
同じ屋根の下でそんなことが繰り広げられていたら、
私だって毎晩覗いちゃいますますとも!!
ちょっと切ない状況の俊平くん
先生への気持ちは恋ではないのでしょうか?
先生に顔☆されまくって、すっきりしちゃってみれば・・・(←えええっ!!)
ラブラブな2人にとったら蜜月だろうけど、俊平くんにしたら地獄だよね(T△T)
ああぁっ、覗きに行っちゃった…。
以前想いを寄せていた兄と、今想いを寄せる義兄の一糸纏わず乱れる姿!
後ろめたくもあるけど、異様に興奮してるんだろうな(o ̄∀ ̄)
あ、アドさんとのコラボもupされてる♪
アドさんち行ってからまた来ます~♪
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