05/03/2010(Mon)
恋のぼり4話
龍ノ助は自分の手拭を出すと、丁寧に雨音の顔を拭いた。
「あ・・申し訳ございません、龍ノ助さまの手拭を汚してしまって・・」
「何言ってんだ。俺が雨音にした事だ。本当はもう少し見ていたいんだけど、刺激が強すぎて・・その、もう一度したくなりそうだから。悪かったな。顔にかけて。」
「いえ。」
(嬉しかった・・って言ったら変かな・・)
「お前があんまり可愛かったからつい・・。ずっとしたかったんだ。ずっと想像してた。」
(うそ・・・龍ノ助さまが・・?僕の事を・・?)
「あ・・あの!僕・・僕ッずっと・・初めて龍ノ助さまを見た時から、ずっとお慕い申し上げておりました!」
(言ってしまった・・!ついに・・)
ギュッと目を瞑り身体を小刻みに震わせた。
ふわりと優しく抱きしめられる感触に大きく目を見開くと、優しく口付けをされた。
「俺もだよ、雨音。お前をあの雨の日に見た瞬間から、好きになっていた。」
「・・・龍ノ助さま!!」
溢れる涙が止まらず、そのまま龍ノ助の胸に抱きとめられた。そのまま幾度も幾度も唇が腫れるまで口付けを交わした。
好きになった人に好きだと思われる事がこんなにも嬉しいものなのだろうか。こんな幸福な瞬間はもう二度と訪れないのではないか。こんな気持ちがこの世の中にあったなんて・・・
その日、僕は生まれて初めて嬉し泣きというものを体験した。
夜、布団に入ると昼間起こった情事が鮮明に脳裏に蘇って身体が火照ってくる。下半身は既に大きく立ち上がり、直に触ると上下に扱く動きは止められないものになる。
どうせ、離れで一人寝ているのだからと大胆に声を出してみる。
「あっ・・ああっ・・龍ノ助さまっ・・龍ノ・・すけさまぁ・・ああん」
その声に拍車が掛かったように先走りの液体がどんどんと流れ出て、手の滑りを良くする。
「雨音、兄さまを浅ましい想像の相手にしてそんなに良いか?」
ハッと全てが止まった。びっくりして後を振り返ると、俊平が怒りと蔑みを含んだ表情で見下ろしていた。雨音は血の気が引いた。
(どうしてこんな夜更けに俊平さまが?!)
「あ・・あの・・どうして・・」
「この淫乱が・・」
髪の毛を掴みあげられた。
「いッ・・!」
「お前、今日兄さまと蔵で何をしていた?」
「!!」
「蔵の方へ行く兄さまの姿が見えたから追って行ったんだ。したら中からお前のいやらしい声が聞こえてきたんだよ。お前俺の兄さまと何してたんだよ!!」
髪の毛を引き千切られるかと思う程に強く引かれる。
「あああッ!!ごめっ・・ごめんなさいッ!でも・・私はずっと龍ノ助さまをお慕い申し上げていました!ですから決して不埒な気持ちではありませんッ。どうか、どうかお許しを・・!」
ドサリと布団の上に押し倒された。
「くそッ・・兄さまは決して僕には許して下さらなかったというのに!」
(やはり・・やはり俊平さまは龍ノ助さまの事を―!)
「あッ!・・何をッ・・お止め下さい俊平さまッ・・あっ」
俊平の手が雨音の下肢にスルリと入ってきた。先程まで自慰によって痛い程腫上がっていた雨音の性器は俊平の、龍ノ助のよりも一回り小さな手で上下に扱かれた。
「俺に犯されたと知ったら兄さまはお前を許さないだろうな。お前は兄さまを裏切ったのだから!俺は淫乱のお前に誘われたと言えばもう、この家には居られないだろう・・」
嫉妬で激情した俊平の不敵な笑みは、それが本気だという事を十分に語っていた。
(い・・やだ・・それだけは!イヤだ!!)
「お願い・・します・・それだけはお許しを・・何でも言う事を聞きますから・・うっ・・く」
俊平の弄る手が止まった。
「なら・・兄さまにした事を・・同じ事を俺にもしろッ」
<<前へ 次へ>>
いつもポチありがとうございます!!
とても励みになってますO(≧∀≦)O
にほんブログ村
「あ・・申し訳ございません、龍ノ助さまの手拭を汚してしまって・・」
「何言ってんだ。俺が雨音にした事だ。本当はもう少し見ていたいんだけど、刺激が強すぎて・・その、もう一度したくなりそうだから。悪かったな。顔にかけて。」
「いえ。」
(嬉しかった・・って言ったら変かな・・)
「お前があんまり可愛かったからつい・・。ずっとしたかったんだ。ずっと想像してた。」
(うそ・・・龍ノ助さまが・・?僕の事を・・?)
「あ・・あの!僕・・僕ッずっと・・初めて龍ノ助さまを見た時から、ずっとお慕い申し上げておりました!」
(言ってしまった・・!ついに・・)
ギュッと目を瞑り身体を小刻みに震わせた。
ふわりと優しく抱きしめられる感触に大きく目を見開くと、優しく口付けをされた。
「俺もだよ、雨音。お前をあの雨の日に見た瞬間から、好きになっていた。」
「・・・龍ノ助さま!!」
溢れる涙が止まらず、そのまま龍ノ助の胸に抱きとめられた。そのまま幾度も幾度も唇が腫れるまで口付けを交わした。
好きになった人に好きだと思われる事がこんなにも嬉しいものなのだろうか。こんな幸福な瞬間はもう二度と訪れないのではないか。こんな気持ちがこの世の中にあったなんて・・・
その日、僕は生まれて初めて嬉し泣きというものを体験した。
夜、布団に入ると昼間起こった情事が鮮明に脳裏に蘇って身体が火照ってくる。下半身は既に大きく立ち上がり、直に触ると上下に扱く動きは止められないものになる。
どうせ、離れで一人寝ているのだからと大胆に声を出してみる。
「あっ・・ああっ・・龍ノ助さまっ・・龍ノ・・すけさまぁ・・ああん」
その声に拍車が掛かったように先走りの液体がどんどんと流れ出て、手の滑りを良くする。
「雨音、兄さまを浅ましい想像の相手にしてそんなに良いか?」
ハッと全てが止まった。びっくりして後を振り返ると、俊平が怒りと蔑みを含んだ表情で見下ろしていた。雨音は血の気が引いた。
(どうしてこんな夜更けに俊平さまが?!)
「あ・・あの・・どうして・・」
「この淫乱が・・」
髪の毛を掴みあげられた。
「いッ・・!」
「お前、今日兄さまと蔵で何をしていた?」
「!!」
「蔵の方へ行く兄さまの姿が見えたから追って行ったんだ。したら中からお前のいやらしい声が聞こえてきたんだよ。お前俺の兄さまと何してたんだよ!!」
髪の毛を引き千切られるかと思う程に強く引かれる。
「あああッ!!ごめっ・・ごめんなさいッ!でも・・私はずっと龍ノ助さまをお慕い申し上げていました!ですから決して不埒な気持ちではありませんッ。どうか、どうかお許しを・・!」
ドサリと布団の上に押し倒された。
「くそッ・・兄さまは決して僕には許して下さらなかったというのに!」
(やはり・・やはり俊平さまは龍ノ助さまの事を―!)
「あッ!・・何をッ・・お止め下さい俊平さまッ・・あっ」
俊平の手が雨音の下肢にスルリと入ってきた。先程まで自慰によって痛い程腫上がっていた雨音の性器は俊平の、龍ノ助のよりも一回り小さな手で上下に扱かれた。
「俺に犯されたと知ったら兄さまはお前を許さないだろうな。お前は兄さまを裏切ったのだから!俺は淫乱のお前に誘われたと言えばもう、この家には居られないだろう・・」
嫉妬で激情した俊平の不敵な笑みは、それが本気だという事を十分に語っていた。
(い・・やだ・・それだけは!イヤだ!!)
「お願い・・します・・それだけはお許しを・・何でも言う事を聞きますから・・うっ・・く」
俊平の弄る手が止まった。
「なら・・兄さまにした事を・・同じ事を俺にもしろッ」
<<前へ 次へ>>
いつもポチありがとうございます!!
とても励みになってますO(≧∀≦)O
にほんブログ村
| ホーム |
コメント
来て頂いて嬉しいです!!
> 嫌がるのを無理矢理って萌えますよね~
(o ̄∀ ̄)ノ”ぁぃ
大好きです♪
> こっちのこいのぼえり、萌がありますねぇ。
萌え要素ありますか!ありがとうございます
激しいところもありますが、上手く鯉が上がれるようにしていきたいです。
> もうすぐGWもおしまい、恋の昇華を楽しみにしています」。
ありがとうございます!!
Rinkさまも残りのGWを楽しんで下さいね♪
コメントありがとうございました
こっちのこいのぼえり、萌がありますねぇ。
もうすぐGWもおしまい、恋の昇華を楽しみにしています」。
美味しいだなんて言って下さってありがとうございます!
おかわりもどうぞ
> 楽しい展開になってきましたね~♪
ありがとうございます~♪usamomoさまも好きですねぇ、うしし
> やっぱり弟君!!やるとは思ってたけど。。
あ、バレてました?ww
兄弟モノ大好きで処・女作も兄弟モノでしたw
でも今回は雨音を通して兄を感じるといういじらしい感じになってしまいましたw
> いいです♪楽しみです。
いいですか!?ありがとうございます
楽しみと言って頂けて嬉しいです!!
コメントありがとうございました
こんにちは^^
> 前回は甘々な展開でしたのに、一転して危うい展開に…。構成もいいですね。
確かに危うい展開になってしまいましたねw
弟くんは兄が好きで腹いせ?でも自分で読んでみて噴出してしまいました。
「俺にも同じ事しろっ」って!!(笑)でも兄の味わったものを少しでも自分も味わいたい
という仄かな恋心・・ちょっと弟も可愛いところあります^^
構成良いですか!?ありがとうございます!!色々アドバイス頂けると嬉しいです^^
> 強要されちゃうんですね。あまりにも美味しすぎます(^^;)
うふ。堪能して下さいまし(強要好き♪)
コメントありがとうございました
やっぱり弟君!!やるとは思ってたけど。。
いいです♪楽しみです。
前回は甘々な展開でしたのに、一転して危うい展開に…。構成もいいですね。
強要されちゃうんですね。あまりにも美味しすぎます(^^;)
コメント