07/14/2010(Wed)
それから36話
☆18禁です
カーテンの隙間から微かに漏れる外の街頭の光で、淳平の顔は暗がりに薄く浮かんでいた。
その瞳は沢村を見ていたが、確実に見ていなかった。
それはいつも沢村を見る目つきではなかった。
見た事もないその優しく、切なくて狂おしいまでに相手を求める様な淳平の顔は、今までで一番魅力的だった。
自分を全く別の存在として見ているのを認識していても尚、沢村は突如掴まれた臀部の刺激と淳平のその目線に、高鳴る胸の鼓動を誤魔化せずにいた。
「先輩っ・・おれ・・あのっ」
淳平の顔が近づく。
追憶という名の太陽の光を受けた弘夢の影をずっと見ていたせいで、何も無い空間に浮かぶその残像現象は、淳平にとって紛れもなく弘夢そのものだった。
「弘夢・・」
淳平のあまりに優しい声が沢村の脳へ直接染み込んでくる。
「違いますっ・・俺はさわむ・・っ・・んっ・・ふ」
沢村が言い終わらないうちに淳平が沢村の唇を吸いつく様に塞いだ。
その蕩けるようなキスに沢村は全身の力が抜けてくる。
相手は自分を弘夢だと思い込んでしているその優しくて激しいキスの嵐が、あまりに気持ち良くて言いたい事も言い出せなくなる。
淳平は沢村の臀部から手を出すと、沢村の手首を掴んでベッドにグルッと仰向けに押し倒し、覆いかぶさるようにして乗ってきた。
その勢いでベッドは跳ねてギシギシと軋んだ。
「せんぱっ・・んんっ・・ん」
淳平は、無我夢中で沢村の唇や舌を貪り、大きめのパジャマのボタンを手際よく外して上半身を露わにさせた。
沢村も本当はこうなる事を望んでいた筈だが、望んでいたのは“自分と”こうなるという事だった。
淳平が今触れているのは、弘夢だった。
「や・・ソコはっ・・」
淳平は沢村の色素の薄い乳首に吸いついた。
淳平の舌はその突起を突く様に動き、その尖りは直ぐに硬くツンと立ち上がった。
それと同時に手際よく淳平は沢村の下の寝巻も下着ごと取っ払ってしまった。
ビュンッと勢いよく飛び出した沢村のペニスはピタンッと自分の腹にまで反り返って打ちつけた。
「すげぇ勃ってる」
そう言ってニヤついた淳平の顔はとても色っぽく、沢村はゾクゾクした。
このまま、この人に抱かれたい。この男にメチャクチャにされたい。そんな衝動が沢村に湧きおこってくる。
「先輩・・」
「淳平、だろ?」
その言葉は荒々しく削り出された尖った鉄の棒のようで、沢村の心を深く突き刺した。
それでも、触れられたいと思ってしまった沢村は小さく言った。
「ジュン・・ペイ」
その瞬間に淳平は沢村の股間に顔を埋めた。
「あっ・・いやっ・・」
抵抗する間もなく淳平は沢村の皮の被ったペニスを掴むと、その皮を一気に下へ剥いて中身を出した。
沢村は裸にされるより恥ずかしい気がした。
「やめっ・・あああんっ」
淳平は愛おしむようにジュプジュプと音を立ててそれを味わっているようだった。
その快感は上り詰める一方で、沢村は堪らず淳平の漆黒のストレートの髪を緩く掴んで顔を上げた。
淳平が自分のモノを加えている姿は、沢村の理性と困惑を断絶するものだった。
しかし、その時沢村が目にしたものは、暗がりに漏れる光を反射する雫だった。
「せん・・ぱ・・い」
淳平は下を向きながら沢村のものを一心不乱にしゃぶっていた。
だが、頬から流れ、顎からポタリ、ポタリと落ちる雫は彼の涙だった。
弘夢だと思って嬉しい涙なのか、それとも心では別人を抱いていると分かって悲しいのか、それとも沢村に対する罪悪感だというのか。
言いたい事は山ほどあるのに、淳平の口は止まらずに加速していき、一気に沢村の射精を促した。
「だ・・めっ、イっちゃいますっ・・ああんっ、出ちゃ・・うぅううっ」
ビュクビュクと勢いよく沢村の精液は淳平の口内で爆ぜた。
「ふぅ・・ん・・ふ・・」
紅潮した顔の沢村は真っ直ぐに淳平を見ると、その目を見ずに淳平はクルリと沢村をひっくり返し、腰を強制的に持ち上げてアナルに唾液と精液の混じった液体を流し込んだ。
「あっ・・イヤっ・・も・・先輩っ!」
「“淳平”だろ?!」
沢村がその淳平の荒げた声にビクッとなる。
「も・・やだぁ・・」
沢村の瞳にじわりと温かな涙が湧き出るのと、淳平が沢村のアナルに指を突き挿すのは同時だった。
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カーテンの隙間から微かに漏れる外の街頭の光で、淳平の顔は暗がりに薄く浮かんでいた。
その瞳は沢村を見ていたが、確実に見ていなかった。
それはいつも沢村を見る目つきではなかった。
見た事もないその優しく、切なくて狂おしいまでに相手を求める様な淳平の顔は、今までで一番魅力的だった。
自分を全く別の存在として見ているのを認識していても尚、沢村は突如掴まれた臀部の刺激と淳平のその目線に、高鳴る胸の鼓動を誤魔化せずにいた。
「先輩っ・・おれ・・あのっ」
淳平の顔が近づく。
追憶という名の太陽の光を受けた弘夢の影をずっと見ていたせいで、何も無い空間に浮かぶその残像現象は、淳平にとって紛れもなく弘夢そのものだった。
「弘夢・・」
淳平のあまりに優しい声が沢村の脳へ直接染み込んでくる。
「違いますっ・・俺はさわむ・・っ・・んっ・・ふ」
沢村が言い終わらないうちに淳平が沢村の唇を吸いつく様に塞いだ。
その蕩けるようなキスに沢村は全身の力が抜けてくる。
相手は自分を弘夢だと思い込んでしているその優しくて激しいキスの嵐が、あまりに気持ち良くて言いたい事も言い出せなくなる。
淳平は沢村の臀部から手を出すと、沢村の手首を掴んでベッドにグルッと仰向けに押し倒し、覆いかぶさるようにして乗ってきた。
その勢いでベッドは跳ねてギシギシと軋んだ。
「せんぱっ・・んんっ・・ん」
淳平は、無我夢中で沢村の唇や舌を貪り、大きめのパジャマのボタンを手際よく外して上半身を露わにさせた。
沢村も本当はこうなる事を望んでいた筈だが、望んでいたのは“自分と”こうなるという事だった。
淳平が今触れているのは、弘夢だった。
「や・・ソコはっ・・」
淳平は沢村の色素の薄い乳首に吸いついた。
淳平の舌はその突起を突く様に動き、その尖りは直ぐに硬くツンと立ち上がった。
それと同時に手際よく淳平は沢村の下の寝巻も下着ごと取っ払ってしまった。
ビュンッと勢いよく飛び出した沢村のペニスはピタンッと自分の腹にまで反り返って打ちつけた。
「すげぇ勃ってる」
そう言ってニヤついた淳平の顔はとても色っぽく、沢村はゾクゾクした。
このまま、この人に抱かれたい。この男にメチャクチャにされたい。そんな衝動が沢村に湧きおこってくる。
「先輩・・」
「淳平、だろ?」
その言葉は荒々しく削り出された尖った鉄の棒のようで、沢村の心を深く突き刺した。
それでも、触れられたいと思ってしまった沢村は小さく言った。
「ジュン・・ペイ」
その瞬間に淳平は沢村の股間に顔を埋めた。
「あっ・・いやっ・・」
抵抗する間もなく淳平は沢村の皮の被ったペニスを掴むと、その皮を一気に下へ剥いて中身を出した。
沢村は裸にされるより恥ずかしい気がした。
「やめっ・・あああんっ」
淳平は愛おしむようにジュプジュプと音を立ててそれを味わっているようだった。
その快感は上り詰める一方で、沢村は堪らず淳平の漆黒のストレートの髪を緩く掴んで顔を上げた。
淳平が自分のモノを加えている姿は、沢村の理性と困惑を断絶するものだった。
しかし、その時沢村が目にしたものは、暗がりに漏れる光を反射する雫だった。
「せん・・ぱ・・い」
淳平は下を向きながら沢村のものを一心不乱にしゃぶっていた。
だが、頬から流れ、顎からポタリ、ポタリと落ちる雫は彼の涙だった。
弘夢だと思って嬉しい涙なのか、それとも心では別人を抱いていると分かって悲しいのか、それとも沢村に対する罪悪感だというのか。
言いたい事は山ほどあるのに、淳平の口は止まらずに加速していき、一気に沢村の射精を促した。
「だ・・めっ、イっちゃいますっ・・ああんっ、出ちゃ・・うぅううっ」
ビュクビュクと勢いよく沢村の精液は淳平の口内で爆ぜた。
「ふぅ・・ん・・ふ・・」
紅潮した顔の沢村は真っ直ぐに淳平を見ると、その目を見ずに淳平はクルリと沢村をひっくり返し、腰を強制的に持ち上げてアナルに唾液と精液の混じった液体を流し込んだ。
「あっ・・イヤっ・・も・・先輩っ!」
「“淳平”だろ?!」
沢村がその淳平の荒げた声にビクッとなる。
「も・・やだぁ・・」
沢村の瞳にじわりと温かな涙が湧き出るのと、淳平が沢村のアナルに指を突き挿すのは同時だった。
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コメント
オフ会お疲れさまでした~☆大笑いさせて頂きました♪
> 思わず萌えてしまった~~。
Σおおっ!アドさまも可哀想萌えするので!?
嬉しいです!ありがとうございます!
> 可哀そうなのにじゅぶじゅぶされてイッテしまうぽぽたん!
> モノスゴイテクニックで、お口でぽぽたんをイカセちゃう淳平さん!!
> 「淳平だろ?」って何回も言われて、みじめなのに感じる沢村ぽぽたんがたまんないの~~~。桔梗さんたら~。
> じんじん~~♪
悲しいのに感じてしまいました、ぽぽたん。涙を流しながらイかせる淳平。
何だか切ない行為の果ては・・って感じです。
みじめなのに感じるって複雑ですよね(>_<)
そんなぽぽたんに萌えて下さり本当嬉しいデス!沢村もタンポポ冥利に尽きるます!
じんじん!!嬉しいです、じんじん!!・・・ハッ!(`ロ´;)おかしな想像をしてシマッタ!
コメントどうもありがとうございました
> はあ、もう、こういう後からお互い傷つくとわかっているけどどうしようもない展開はすごく好きです。
本当!?ありがとうっっ!!辛くてイヤだッ(>□<)という方も居られると思うのですが、
逆の意見も聞けて嬉しいでつO(≧▽≦)O ワーイ♪
> というより、これはびっくり、こないだ許す!とか言っちゃった展開になってる(((゜Д゜;)))
> お口チャックするべきでしたか?
> ごめんなさい、桔梗にい…許して…あ、そんな、お仕置きなんてっいやんっヽ(`д´;)/ヤメロ!!!
うん。くっくたんは、本当鋭いww
澪ちんと共にチャックの代わりに猿ぐつわをさせて貰ってもいいかね?(何か違うw
> ぽぽたんはひたすらかわいそうなままだし…ふふふ(o ̄ー ̄o)
> そのまま突っ走れ、淳平!(ヒド…
ここに淳平の味方がいるww
良かったな、淳平w
> でも、はあ、切ない(ノд-。)クスン
> 桔梗たま、切ないの書くのすごく上手いです。
> 胸がきゅううんって締め付けられます。
Σえ!!切ないの書くの、上手い??マジカ!?
嬉しいです、そう言って頂けると!!(マジで!!)ありがとう、くっくたん!!
ブチュゥゥ♪(*  ̄〓)<―_-。ノ)ノ ハゲシイノネ
> このあと最後までイっちゃうのか?
> ドキドキしながら待ってます!
エスパー発動か!?アタシもドキドキしながら書いています^^;
エスパーさんや予知能力者さんが沢山おられるからww
私もくっくたんの更新また楽しみにしてるね~♪
コメントどうもありがとうございました
可哀そうなのにじゅぶじゅぶされてイッテしまうぽぽたん!
モノスゴイテクニックで、お口でぽぽたんをイカセちゃう淳平さん!!
「淳平だろ?」って何回も言われて、みじめなのに感じる沢村ぽぽたんがたまんないの~~~。桔梗さんたら~。
じんじん~~♪
というより、これはびっくり、こないだ許す!とか言っちゃった展開になってる(((゜Д゜;)))
お口チャックするべきでしたか?
ごめんなさい、桔梗にい…許して…あ、そんな、お仕置きなんてっいやんっヽ(`д´;)/ヤメロ!!!
ぽぽたんはひたすらかわいそうなままだし…ふふふ(o ̄ー ̄o)
そのまま突っ走れ、淳平!(ヒド…
でも、はあ、切ない(ノд-。)クスン
桔梗たま、切ないの書くのすごく上手いです。
胸がきゅううんって締め付けられます。
このあと最後までイっちゃうのか?
ドキドキしながら待ってます!
> こうなるように、散々誘っていたのは自分なのに~、いざ弘夢にさせられちゃうとね・・・
> 早く、沢村くんと認識しても、そうなれればいいんだけどねえ~。
本当ですね・・。それなのに弘夢として扱われてしまうと・・
き、聞いてないよ~!!(>△<)的な。
沢村と認識して出来るようになるでしょうか!
リンクさん、オフ会お疲れ様でした!レポ楽しかったですww
コメントどうもありがとうございました
早く、沢村くんと認識しても、そうなれればいいんだけどねえ~。
> 辛いなぁ。淳平に感情移入しても沢村っちに感情移入しても、どっちも辛い・゚・(ノД`;)・゚・
あっΣ(゚□゚ 澪ちんを泣かせてしまった!!エーン(pωq)ヽ(・ω・。)ヨチヨチ
> 淳平くん、頭と感情がついてこないんだよね。
> 涙しながらもその行為を止められない、ただ弘夢くんを愛しているだけなのに(>_<)
そうかもしれない。もう、本当メチャクチャなんだと思うよ。
ただ弘夢を愛しているっていう事が、淳平を好きだと言っているぽぽたんを傷つけ、
自分も傷つけって悪循環になっちゃってるね。
どうしよう・・
> 沢村っちも漸く淳平くんが自分を抱いてくれると思ったのに、全く自分という存在を打ち消されてしまって(ノДT)アゥゥ
> 歪んだ感情で繋がった後に残るのは空しさと罪悪感だけだと思うぞ…。
うん。最初から存在を弘夢にスリ変わらせちゃってるしね・・。
これは・・辛いと思う。相手を本気ならそれだけ。こんな空しい事ないよね。
本当、澪ちんの言う通り、繋がった後に残るものは悲しいモノばかりなのにね。
> 桔梗ちんったらテクニシャンなんだからぁ(*μ_μ)σ| モジモジ・・・
> こんなに私をきゅうきゅうさせてどーすんの(*ノωノ) イヤン
ぬぉ?!テクニシャンとな!!
有り難いお言葉・・では是非今度澪ちんで確かめさせ・・バキッ!!( -_-)=○))`ω゚)!・;'.アベシ!!
きゅうきゅうしてるの?し、締め付けられるぅぅ・・(違w
> もうすっかり虜ぢゃないかっ!
ホント!?嬉しい!もう、逃がしゃしないよ!!Ψ(`∀´)Ψヶヶヶ(怖w
コメントどうもありがとうございました
> ドッペルゲンガーkikyouです。
バンバンヾ(≧▽≦)ノギャハハ☆
いやぁ~本当気になります!
気になるのにアドさんたら2部構成にするものですから!
私も帰国次第兄さまに逢いにゆきます!
> はぁ・・・切ないねぇ。
> 皆苦しいね・・・
はい。皆み~んなそれぞれが苦しんでおります。
どう、抜けだしていくか・・。
淳平の高感度、ダダ下がりですねこれはww
紹介文も確認して頂きありがとうございました!
拙文に加えて2,3行程度しかスペース取れないのが難点です(;´Д`A ```
コメントどうもありがとうございました
> 酷でぇ男だ淳平さん・・・
はい・・本当、酷でぇ男です。弘夢以外見えてない・・。
> 奥さんにも、意図的にこんな酷いこと言ってた人だから
> 本当に壊れてるのか、意図的に虐めてるのか分かりませんが、こりゃ沢村君が可哀想すぎる・・・
おおっ!奥さんにした仕打ち・・そんな昔話まで覚えて下さって嬉しいです!
確かに第一部の方から奥さんに酷い事しましたしね・・。
自分が痛すぎて人の痛みが分からないのかもしれません(>_<)
> とか言って、こういうの嫌いじゃなかったりする私ww
夕華さんも好きでつねぇ~( ´艸`)ムププ
でも人って時に本当、残酷になれちゃいますよね・・。
どうするどうなる・・。
どうしましょう・・夕華さん・・(相談?w
コメントどうもありがとうございました
淳平くん、頭と感情がついてこないんだよね。
涙しながらもその行為を止められない、ただ弘夢くんを愛しているだけなのに(>_<)
沢村っちも漸く淳平くんが自分を抱いてくれると思ったのに、全く自分という存在を打ち消されてしまって(ノДT)アゥゥ
歪んだ感情で繋がった後に残るのは空しさと罪悪感だけだと思うぞ…。
桔梗ちんったらテクニシャンなんだからぁ(*μ_μ)σ| モジモジ・・・
こんなに私をきゅうきゅうさせてどーすんの(*ノωノ) イヤン
もうすっかり虜ぢゃないかっ!
はぁ・・・切ないねぇ。
皆苦しいね・・・
奥さんにも、意図的にこんな酷いこと言ってた人だから
本当に壊れてるのか、意図的に虐めてるのか分かりませんが、こりゃ沢村君が可哀想すぎる・・・
とか言って、こういうの嫌いじゃなかったりする私ww
コメント