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小悪魔な弟 24話

「何二人して並んでベッドの上に正座してるわけ?」
 母はきょとんとした赤みを帯びた綺麗な目で見てくる。
「あ! 何か悪い事してたんでしょう?! 久ちゃんは何か悪い事した後必ず正座するもんね!?」
 久耶がビクッと身体を反応させた。

(全く、お兄ちゃん素直過ぎるよ……)

 このままでは久耶が正直に話してしまいそうで、潤は天使の面を被って話し出した。
「違うんだよ、お母さん。今僕がお兄ちゃんに悩み相談してたところなのっ」
「何よ、悩みって」
 母は自分に相談してこない事に不満があるようだ。腕組をして拗ねた表情をする。
「男の悩みだからお母さんには言えないのっ」
「……ふんっ」
 母は仕方のない事だと承知しながらも子供のように頬を膨らませてプイと顔を横に向けて下へ降りて行った。

「お兄ちゃん、嘘も方便、だよ」
 潤が久耶に向かってウィンクをする。
「お前、ああいう事を頻繁にしているのか」
 久耶は急に真面目な顔をして潤に問いかけてきた。
「キス?」
 久耶が頷く。
「んー……まぁ、それなりに」
 少し得意気に答える潤に久耶が一喝した。

「お前はいつからそんなふしだらな奴になった? お前はまだ子供なんだ。そういう事はよせ」
 その言葉に潤は傷つき、カッとなる。
「ふしだらって何だよ!! 別にもう子供じゃないもん! 色々知ってるし! お兄ちゃんより知ってるもん!」
「俺は心配なんだよ」
 潤は今までしてきた事が自分の欲の為だけにしていた事もあったが、久耶に振り向いて欲しくて勉強のつもりでしていた事もあった。
 それを知らない久耶に言われたくないと怒りが込み上げる。
 潤は怒りを含んだ目でベッドから立ち上がって久耶を見降ろした。

「もういい。何も知らないくせに」
「何もってどういう事だ」
 潤は自分の部屋に続く襖をスッと開けて振り向いた。

「お兄ちゃん、僕が女の人好きじゃないの、知ってた?」
 久耶は潤が一体何の話をしているのかいまいちピンと来ないようだった。
「お兄ちゃんさ、僕、男の人が好きなの。分かる? その意味」
「お前何をふざけているんだ」

 まさか自分の弟がとでも思っているのだろうか。久耶の表情からまだ素直に認める気配がしない。
 潤は少し寂しくなって力無い笑顔を浮かべた。
「ふざけてなんか……ないよ」
 そう言って自分の部屋へ入って行く潤の後ろ姿を久耶は呆然と見ていた。

(潤は……男が好き……? それはつまりホモという事なのか?)

 久耶は大きなショックを受けた。久耶の中でそういうものはノーマルには入らない。
 今までの珍妙な潤の提案や行動は全て潤からの悩み相談の信号だったのではないかと思った。
 あくまで久耶は潤の気持ちに気付かずに、それを助けて欲しいサインだと受け取ってしまった。

 久耶は何かに駆り立てられたように、急いで保健の教科書を広げても載っておらず、コンピューターをつけて検索をしてみても久耶が理解出来そうな内容のものが上手く見つからなかった。
 久耶はその事態を重く受け止め、信頼出来そうな友人に相談してみる事にした。



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お兄ちゃんのお勉強が始まるか?!

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (8) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 23話

 このキスでもう他の人としても満足出来ないものにしてやるのだと、潤は意気込んでいた。
「お前、そんな事どこで覚えたんだ」
  久耶が急に厳しい顔で聞いてきた。
「どこって……別にいいじゃん」
「よくない。お前はまだ中学生なんだぞ。それなのに、こんな、破廉恥な……」
 叱られてもそんな事よりもキスがしたくて疼く潤は立ち上がり、久耶の足の間に入り込んだ。
 そしてポンと久耶の肩を押すと、グラリとベッドの上に久耶の上半身が倒れた。

「なっ……!」
 潤はすかさず久耶の上に乗っかり、両手首をベッドに押さえつけた。
「今時の中学生は進んでるのっ……お兄ちゃんがお侍みたいに硬いだけだよっ」
 そう言って久耶の唇を無理矢理塞いだ。
「んっ……ちょっ……んんーっ」
 逃げる久耶の顔を追いかけるようにして舌を入れ込んでやる。口内でヌルヌルと逃げ惑う久耶の臆病な肉厚の舌にしっかりと刺激を送る。
 初めて味わう久耶の舌はうねるようにして暴れる生き物のようだった。潤の股間はどんどん膨らんでいく。

 久耶がいくら逃げようとも絡みついて来て物凄い動きをする潤の舌が、だんだんと心地よく感じてくる。
 まだ薄くて小さい、少し冷やりとする舌は懸命に久耶の口内を駆けずり回るのが可愛かった。
 初めてするこの恋人のキスというものの奥深さを久耶は少し体験できたような気がした。
 ここまで弟が身を呈してくれているのに兄の自分が真面目に向き合わなくてどうするのだと、久耶は覚悟を決めた。

 急に下にいる久耶にグッと腰を引き寄せられたかと思うと、久耶の舌が潤に絡みついてきた。
「あっああんっ……どうしっ……急にっ…んっ」
 攻めに徹していた潤は急に攻め返されるなど夢にも思わずに、力が入らなくなる。
「こうか? 潤。これでいいのか?」
 久耶は元々感覚がいいのか、肉厚の熱い舌で潤のまだ狭い口内を一杯にして性感帯を確実に探し当ててきた。
「んんっ…すごっ…いっ……んあっ…にぃ…ちゃっ」
  興奮した潤は腰に当てられた久耶の両手を掴んで自分の尻の方へ持って行った。そして久耶の手の上から自分の尻を揉むように働きかけると、久耶はその意図が分かったように自分からも手を動かし始めた。
「んむっ……ハァハァ……んんっ」
 潤は素早く自分のベルトをグッと緩めると、久耶が潤の尻を揉む度にズボンがずれ落ちていった。

「兄ちゃん、恋人同士は気分が乗って来たら直接服の中に手を入れて身体を触ってもいいんだよ?」
 潤は企むように目を細めて、誘うようにペロペロと久耶の舌先を舐めた。
 すると、ズルッと潤の灰色のボクサーパンツが下に引きずり降ろされ、ぷりりとした尻たぶを思い切り掴まれた。
「きゃあっ」
 想像しない力で掴まれた痛みが快感を引き起こした。
「こんな事をしてもいいのか?」
 少し戸惑い気味の久耶が潤に聞くが、その強い握力は変わらず潤の柔らかい尻たぶを揉みほぐしていた。
「んあっ……いいんだよっ……嫌がってなければいいのっ…ねぇ、兄ちゃん、僕のお尻どう? いい?」
 以前久耶は尻が好きだと聞いていた潤はその日から毎日手入れや運動で磨いてきた。
「うん」
「本当?」
「うん。いいよ。触ってて気持ちいい」
 久耶の手が確かめるように潤の尻を撫でまわしたり強く揉んだりする。その度に潤のペニスがビクビク動く。
 潤の理性が限界を超えて、今なら久耶と身体を繋げられるかもしれないと気持ちが大きく動いた。
「兄ちゃんっ……僕とこのままっ」
 その時玄関のドアがバタンと閉まる音が聞こえた。

「ただいま~」
 母が帰宅してきたのに気付いた潤はビクッと身体を起き上らせた。
「ヤバっ……お母さんが帰って来た!」
 途端に潤のパンツから勃起したペニスが飛び出た。
「潤ちゃんたちもう帰ってるのー?」
 母がトントンと二階に上がって来る音が聞こえてくる。
「マズいぞ、この状況は! オイ、潤! モノが勃っているぞ! 早くしまわないか!」
「あーん、お兄ちゃん手伝ってよぉ」
 潤はわざと半分お尻を出して久耶に見せつけるが、敵陣の討ち入り前のような険しい顔をした久耶は素晴らしい速さと正確さで潤にズボンを履かせて見せた。

「潤! 早く正座をしないかッ」
 やましい事をしていたと無意識に感じた久耶が潤に正座を命じる。母の足音が階段を登りきった事を告げた。潤は久耶の言う事を素直にきいて、二人でベッドの上に正座をして並んだ。
 トントンと母がノックする音が部屋に響いた。
「はいッ」
 久耶が返事をしたのと同時に、隙をついて潤はチュッと久耶の唇にキスをして笑った。



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ツッコミどころ満載です

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (7) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 22話

「ん……?」
「ん……? じゃないよっ兄ちゃん! 残念でしたっ。兄ちゃんはもう僕とキスしてるんですー」
 久耶は懸命に記憶を呼び起こそうと脳内を探る。
「兄ちゃんは知らないと思うよ。だって寝てたもん」
 偉そうに言う潤を少し軽く溜息をついた久耶が見下ろす。

「それは……キスとは言わないんじゃないか?」
 潤はカッとなって声を荒げた。
「言うもん! したもん! 僕覚えてるもん!!」
「でも、俺は知らないし……」
 潤は怒りを抑えてやり方を変える事にした。久耶を手招きして自分の座るベッドに呼びよせる。久耶はそれに素直に従ってギシッと潤の隣に座った。

「取り敢えず、その話は置いておこう。じゃあ兄ちゃんはさ、あの人が付き合ってって言ってきたらどうするの?」
 久耶は少し考えるように腕を組んで天井を見た。
「分からない……別に意識した事ないし……」
「お兄ちゃんさ、もしこの先誰かと付き合ってそれが全然キスも慣れてないって思われたら恥ずかしいと思わない?」
 潤は自分で言って自分の言葉に傷つく。久耶が他の誰かと付き合うなんて考えたくもなかった。だが目的を果たす為に頑張って続ける。

「でも、それは仕方がないだろう。別に慣れていようがいまいが好きならば平気なはずだ」
 潤はそういう考え方の久耶が大好きだった。ありのままを受け入れる寛大な心と世間に惑わされないその純粋な心を否定するつもりも無かった。
「兄ちゃん、甘いよ。今はそういう時代じゃないんだよ? 女の子の方だって気持ちいい方がいいに決まってるでしょ?」
「それは……そうかもしれないが」
「ならさっ、僕が練習台になってあげるからさ。しといた方がいいよ。練習」
「え……」
 潤は目を薄く閉じると久耶にスッと綺麗な顔を向けた。
「いや、おかしいだろう。兄弟でこんな……というか、男同士でそんな」
「いいじゃん、別に。こういう男兄弟がいたって。それに、こういう練習は男相手の方がいいでしょ?」
 潤は少し垂れた目を色っぽく流して久耶に向ける。ペロリと自分の唇を舐めて艶を出すと、恥ずかしそうに久耶の袖をギュッと掴んた。
「キス……して? 兄ちゃん」

 久耶はドキリとする。男という事や兄弟という事を除いて、正直に潤の色っぽさにドキッとした。
 昔から潤は可愛かったが、最近幼さに混じって少し大人びた美しさが増したように感じる。
 潤の長く密集した羽のようなまつ毛は、目を瞑るとその長さが更によく分かる。
 生まれたての赤ん坊のようなサラサラの白い肌に、スッと通った細く高い鼻筋、そしてぽってりと柔らかそうな唇が艶艶と光って誘っているように見えた。
 久耶は吸い寄せられるように潤に顔を近づけた。

(これは……練習……)

 固まっていた久耶が少し動いて潤の方を向いた。その動きに潤の胸が大きく高鳴る。
 目を瞑ると、ふっと顔に温かい風が当たって、次の瞬間唇にふわりと柔らかいものが一瞬触れて離れて行った。 潤は今までにない緊張と嬉しさで身が震える。
 目を開けると、頬を赤く染めて気まずそうに自分のした行動に疑問を持って焦っているように見える久耶がいた。
 潤は久耶の胸元に顔を寄せて久耶を見上げた。

「どうだった?」
 久耶は反射的に潤の唇に目線が動く。
「……柔らかかった」
「それだけ?」
 潤が甘えるように聞く。
「う……ん」
「じゃあ今度は僕がしてあげるから兄ちゃんはそのままでいてね」
「え…!」
 驚く久耶の顔を掴むと、潤はゆっくりと久耶の唇に吸いついた。潤はやわやわと久耶の唇を食みながら久耶の首に腕を掛ける。

 懸命に唇に吸いつく弟を、久耶は可愛いと感じた。
 久耶は無意識に潤の腰に手を回すと、ビクッとした潤が「兄ちゃんもっ、僕の真似してっ」と言って来た。
 久耶は器用に潤に習って唇を動かしてその潤の肉厚な唇を食んだ。
「んんっ」
 潤の時折出す声が久耶の気分を高揚させる。もっと出させたくて強めに唇に吸いつくと、潤は「あっ」と小さな声を上げて唇を離した。

「ハァハァ……兄ちゃん、すごいっ…上手」
 上手と言われて久耶は悪い気はしなかった。
「じゃあ、今度は恋人のキスね。これを使うから」
 そう言って赤い舌を出した潤を見て、久耶は潤が可愛い小悪魔のように見えた。



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んお?!一瞬見えたか、弟の本体っΨ(`∀´)Ψヶヶヶ

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (15) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 21話

 潤は別段部活にも入らず適当に過ごしていた。ただ体育教師の今村だけは相変わらず熱心に自分が顧問である陸上部へ誘っていた。
 それでも潤は適当に受け流しては飄々(ひょうひょう)と部活と個人的な誘いを逃れていた。
 何となく寂しい時は保健室の東城の元へ行って軽いスキンシップを図るような生活をしていた。
 東城に慣れてくると、潤は久耶とは全くの別人だとちゃんと認識できた。それでも久耶の面影を追って甘えたりもしてしまう事もある。

 あっという間に中学二年になった潤は少し体格が変わって来た。今まで背の低い方だった潤だが、大き目に買った制服が違和感なく身体にフィットしている事に気付いた。
 背の順に並ぶと前から三番目ぐらいだったのが、今では真ん中にまで移動した。
 久耶の方も成長期は続いているようで、昔のように節々が成長痛で痛がる事は無かったが潤と久耶の身長差はまだ変わり映えしなかった。

 そしてある晩風呂に入った潤は自分の股間に大人の印である陰毛が数本生えた事に気付くと、すぐさま久耶に報告しに行ったその日から、みるみるうちに少し茶色掛った陰毛がふさふさと生えてしまった。
 それをまた久耶に見せに行くと、久耶はポンと手を潤の頭に乗せた。
「良かったな。でも俺にとってはお前はまだ子供だよ」
 潤は少し嬉しいような寂しいような感覚が襲った。潤は大人として認めて貰って例え自分が誘っても意識する位になりたいと感じた。

 それから潤は少し反抗期のようなものも手伝って、久耶に他人行儀になった。本当は昔のように思い切り甘えたいのに素直に甘えにも行けず、その分の性欲とストレスだけが蓄積されていく。
 久耶としばらく目も合わせられない日々が続いた。その間、潤のドロドロしたどうしようもない感情は、爆発するように自慰で発散した。
 男性器を模ったバイブもアナルで飲み込めるようになった潤は、保健室に行くと東城に後ろからバイブを抜き差ししてもらい、久耶に犯される想像をして何度も射精した。
 だが、絶対に東城がいくら煽っても身体を繋げる事だけはしなかった。

 家に帰ると玄関に見慣れない女性の靴がきちんと並べられているのが目に入った。母の客人でも来ているのかとリビングを覗くが母の姿が見当たらない。
 嫌な予感がして急いで二階への階段を音を立てずに上がり、急にトントンと久耶の部屋の扉をノックして開けた。
「兄ちゃん、お客さんでも来てるの?!」
 ドアを開けて視界に飛び込んできたのは、あの久耶の部活のマネージャーをしていた伊藤アキが久耶とベッドの上に座ってキスをしている所だった。

「ひっ……!」
 潤はドクンッと大きく一度だけ心臓が上下に揺れたような感覚が走った。ビリビリと手足に電流のようなチクチクした痛みを感じる。殺意にも似た感情が胸の奥で吹き荒れ、あまりにも大きなショックで視界が白黒になっていく。
 潤の思い切り開けた扉に驚いた二人はサッと唇を離した。その動作がまた潤の脳の神経をじりじりと焼くような苦しみを与える。

「あっ……えと…ごめんなさいっ、私、帰りますっ」
 顔を赤くしたアキが走り去って階段を下りて行った。潤の横を通り過ぎる時に揺れたアキの長い髪がやけにゆっくり見えた。
「ちょっと、伊藤さん! 送るからッ」
 そう言って続けて久耶が潤の横を通り過ぎてアキを追う。その久耶の通り過ぎる時の風が顔に当たって、それだけでも見えない傷に染みるように全身が痛かった。
「兄ちゃん……」

 潤はふらふらと久耶の部屋に入り、ベッドの上に座った。
 机の方を見ると、勉強道具が広げられて今まで二人が一緒に勉強をしていたという形跡が見られた。
 二人は付き合っているのだろうか、そんな不安で胸が苦しくなる。自分がもっと早く真剣に久耶に想いを伝えていれば済む事だったのか、それも解決には結びつかない気がして膝を抱える。

 下の玄関先ではアキがここでいいからと言って恥ずかしそうに去って行くセリフと足音が聞こえた。
 トントンと階段を上がって来た久耶はいつもよりもどこか気まずそうな表情で部屋に戻って来た。
「付き合ってるの?」
 潤は膝から顔を上げて伏し目がちに暗い声で久耶に聞く。
「いや……」
「じゃあ何でキスしてたの!?」
 潤はつい感情が溢れて声が荒くなる。
「急にされたんだよ。驚いた」
 潤はそれを聞いて久耶からしたのでも、同意してしたのでもないという事に少し心の波が収まった。
「何か、久し振りに話した感じがする」
「え……」
「お前とさ」
「……」

(だって何かさ……最近意識しちゃって……)

 その時潤はふと思いついた。
「ねぇ、もしかして兄ちゃん、今のがファーストキスだと思ってる?」
 久耶は視線を泳がせ、もごもごと口の中で何かを言っている。
「言っておくけど、違うからね!」
 潤は真剣な顔をしてビシリと言い放った。
 久耶は無表情だが心の中ではクエスチョンマークを沢山抱えていた。

「兄ちゃんのファーストキスは、僕がもう貰ってるんだからね!」



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小悪魔な弟 20話

☆18禁です

 潤は佐々木の家でその後もバイブやローターを試し、もう一度木村をイかせた。
 色々とコツを掴んだ潤は家に帰ると早速佐々木の家で洗浄してきたオモチャを取り出した。
 まだ夕飯まで時間があるのを良い事に、潤は早速悪戯を始めた。

 先ずはいつものように小さなペニスとローションを付けた指でアナルを弄り括約筋を解す。
 慣れてきたところに、先程木村にしたように細めのディルドをゆっくりと挿し込んでみた。
 見た目が細い割にはアナルで感じる太さはなかなか太い。この細さでこの感覚では、バイブの太さなど大変なものに違いないと少し不安を感じる。
 クチュクチュと四つん這いのスタイルでアナルにディルドを抜き差しするが、なかなか自分ではやりにくい。
 別段気持ち良くもない。ただ、ペニスを触りながら久耶をイメージする事で少しアナルに疼きを感じる事が出来た。

 だんだん気分の乗って来た潤は大胆にも下半身を剥き出しにしたまま襖を開けて久耶の部屋に入った。
 そして久耶のベッドの上で再び四つん這いになってディルドを挿す。
 真下にある久耶の枕に顔を埋めると、ふわりとシャンプーの香りがして興奮が高まる。ディルドを少し激しく出し入れしながらペニスを扱いていると、ふと枕についた久耶の黒い髪の毛が視界に入って来た。
 潤はそれだけで射精感が募る。

(やだっ……僕、お兄ちゃんの髪を見ただけでこんなっ)

「あっ、あっ、お兄ちゃんっ……イ…きそうだよぅっ」
 オモチャとペニスを扱く両方の手を同時に強めてスピードも上げる。ディルドを久耶のペニスだと仮定してみる。
 すると、何とも言えない背徳感から異常な興奮がせり上がって来た。潤の背中がネコのようにグーッと丸まって次の瞬間にお尻を突きだすように背中をしならせた。
「んあああんっイクぅぅうんんっっ」
 あっという間にイってしまった潤は慌てて手で精液を受け止めるが、数滴布団の上に垂れてしまった。
「あっ、零れちゃった……いっか……ふふっ」
 自分の精液がついた布団で久耶が眠ると考えると妙な嬉しさが湧いて来る。


 卑猥な悪戯をしていた潤も夕ご飯時には帰宅した久耶を交えて楽しく過ごす。
 そんなご機嫌な生活が暫く続いた。


 その日もいつものように久耶に勉強の分からないところを聞こうと口実を作ってそっと襖を開けると、いつも机に向かって下を向いている久耶が珍しくメールを一生懸命打っていた。
 中学の時は必要ないと言って持っていなかった携帯を、無いと困るからと母が無理矢理買ってよこしたのだ。
 だが、それを使っている所をあまり見た事のない潤は少し不安が過る。

「珍しいね、メールだなんて。誰とメールしてるの?」
 急に後ろから声を掛けたのにも関わらず動じない久耶は何を隠すでもなく振り返って答えた。
「ん? あぁ。伊藤にメールアドレスを教えてくれって言われて教えたらひっきりなしに入って来るようになったんだ。お陰で勉強が出来ない」
 伊藤と聞いて潤はあの巨乳を思い出した。伊藤アキは早速メールのやりとりという形でアピールをしてきたようだ。
 久耶は律義にメールが入ってくる度に返信をすぐに返していた。メールを覗きこむと実にくだらない内容のものが多かった。

「お兄ちゃん、人が良過ぎるよ! 忙しい時は適当にあしらっていいんだよ! あの人きっとお兄ちゃんの事が好きだから構って欲しくてどうでもいい内容のメールをするんだよ!」
 久耶はそういうものなのかと言うような難しい顔してメールと睨めっこをしている。
 潤は「かして!」と携帯を久耶から奪うと、あっという間に返信メールを送った。
 すると「邪魔してごめんね! おやすみなさい!」という返信が即座に来て携帯は静かになった。

「凄いな、潤。何て送ったんだ?」
 久耶は感心したように潤を見た。潤はぽってりした唇の口角を上げて答える。
「ん? 僕はただ正直に“最愛の弟が勉強を見て欲しがっているので、今日はこれで失礼。さようなら”って打ったんだよ」
 おやすみなさい、と打つと何となく親近感が湧くような気がして潤はわざとさようなら、という単語を選んだ。

「最愛って何だか恥ずかしいな。俺はそんなメール打たないんだが……」
 その言葉を聞いて潤の目に涙が薄く浮かび上がった。
「お兄ちゃん、僕の事好きじゃないの?」
「あぁ、いや、そういう事じゃないんだけど…あぁ、もちろん弟だから大切に決まってるけど」
「好き?」
「……」
 恥ずかしがって答えない久耶に何だか本当に寂しさが募って涙が溢れた。

「ねぇ……好き?」
 今は恋人としてなんてとうてい無理な願いだとしても、潤はせめて言葉だけでも夢を見たかった。
 ただの弟としてでもその言葉を聞けたなら、潤の焦がれる胸を落ち着かせる事が出来るような気がした。
 久耶は涙目の潤の顔を見て困ったように小さく「す、好きだから……だから泣くな」と言って潤の涙を拭った。
 潤はいつかこの言葉が弟としてではなく、一人の愛する人として言ってくれる事を願いながら久耶のはにかんで呟いたその言葉を噛み締めて、可愛過ぎる微笑みを返した。



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少しずつ切ないモード入ってきました。
大きくなるにつれ恋心も育っていくのですね…

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小悪魔な弟 19話

☆18禁です

 日曜、潤は待ち合わせをした木村と落ちあった。木村は潤の指示通りに下着を付けずにショートパンツを履いて登場した。
 整った顔立ちだがまだ童顔の木村もなかなか可愛らしく、ショートパンツもまだ成長していない身体によく似合っていた。
 潤はそのまま木村と一緒に佐々木のアパートに行くと、案の定木村は戸惑い、嬉しそうな笑みを浮かべてドアを開けた佐々木の爽やかな笑顔は潤と一緒に来た木村を見て凍った。
 潤は一人軽やかに佐々木の家に上がり込む。
「ちょっ……潤くん、木村くんも一緒ってどういう事!?」
 佐々木が小声で話しかけてくる。
「何って、元教え子が先生のおうちに遊びに来ちゃイケナイの? それよりコレ、はい。ケーキ」
「あ、ああ。お気づかいどうも……」
 肩すかしを喰らった佐々木はガックリと肩を落としてお茶の準備をする。そんな佐々木の姿を見て潤はクスリと笑う。

「へぇ。小綺麗にしてるんだね、先生」
 訳の分からない木村が怪訝な顔をして潤に近づく。
「ちょっと、潤っ、先生の家に来て何するつもりだよ!」
 少し機嫌の悪い声を押し殺して木村が潤の耳元で騒ぐ。
 潤は木村の方に顔を向けて、可愛くも妖艶な微笑を浮かべた。
「イイコトだよ。先ずはケーキを食べようね」
 木村は潤の笑みと言葉に従順に従った。
 佐々木はいそいそとケーキと紅茶を用意して、木村の手前教師らしく振舞って今の中学の様子などを無難に聞いて来る。

 ケーキを食べ終わった潤は早速鞄から色とりどりの大人のオモチャをテーブルに並べた。
 すると木村は唖然とし、佐々木は最後に食べたイチゴを喉に詰まらせて咽た。
「今日はこれでちょっと遊ぼうと思ってさっ」
 無邪気に卑猥な男性器を模(かたど)ったオモチャと戯れる潤の姿を見た佐々木と木村が異様なエロスを感じて固唾を飲み込む。
「木村、そこで四つん這いになって」
「えっ……えっ」
 佐々木は二人のやり取りを少し興奮と期待が混ざる視線で見守る。
 命令された木村は言われた通りに四つん這いになった姿で不安気に潤を見上げる。潤はグッと木村の腰を押すと、自然と木村の臀部が上に突き出た。

 潤はすかさず木村のショートパンツのボタンを外し、ゆっくりと尻を半分まで出した。
 下着を履いていない為、ショートパンツから直で出る健康的な肌色の艶めくぷりぷりした尻を見て佐々木の息が荒くなる。
「木村、すごい良いお尻してるよねぇ。そう思うでしょ、先生」
 潤は木村のお尻を撫でまわしながら佐々木に問いかける。佐々木の股間は目に見えて大きくなっていく。
「じゅ、潤っ……恥ずかしいよっ……こういうのはやっぱ二人っきりで…あっ、あっ!」
 喋る木村を無視して潤は佐々木の方によく見えるようにグイッと木村の尻を左右に引き、アナルを広げて見せた。

「どう? 美味しそうでしょう、先生。舐めたい?」
 潤が勝手に木村のアナルを餌にする。木村はそんな勝手な潤に心を鷲掴みにされる。
 佐々木は許しを乞うように正座してアナルを覗きこんだ。
「舐めさせて下さい……ハァハァ」
 潤はニヤリと笑って言った。
「いいよ。デザート、味わいな」
 佐々木は途端に木村のツルリとした綺麗なアナルにむしゃぶりついた。
「ひっ…やああんっ」
 木村が敏感に反応して高い声を出した。

「先生~、お行儀悪いなぁ。“いただきます”は?」
 潤に言われて佐々木はアナルに唇を埋めたまま「いただきます」と呟き、再びクチュクチュ舐め始めた。
「ああんっ……先生っ…やっ……ああんっ」
 二人の絡みを潤は紅茶を飲みながら眺めていた。途中、佐々木に木村のアナルを指で解すように命令してローションを渡す。
 意外と早く解れた木村のアナルに佐々木は少し驚いていた。
 潤は木村は既にアナルを自分で弄るようになっているから慣れていると伝えると、驚きながらも納得してついに指を三本飲み込ませていった。
「もういいかな。じゃあ先生は…うーん…木村に舐めててもらいなよ。でも僕がいいって言うまでイったらダメだからね!」
 潤はディルドを取り出し、ローションを付けると少しずつそれを木村に入れていった。
 木村は口一杯に佐々木のペニスを含みながらアナルにディルドを入れられていく。

「んっふ…ああっ……んんんーっんんーっんーッ」
 太股付近で下がったショートパンツがそれ以上足が広がるのを阻止してわずらしい。
「入っていくよ。分かる? 今から色々研究させて貰うから」
 潤はそう言ってディルドを様々な角度に動かしたり動きを変えてみたりと試す。木村はどうやら少し強めに動かすと気持ちいいようだ。
「あっあっ、潤くんっ……もうっイきそうだよっ出ちゃうよっ」
 佐々木が溶けそうな表情で木村の頭を撫でながら腰を動かしている。
「ダメ。まだだよ」
 ビシッと言われた佐々木は「うぅっ」と我慢して腰の動きを無理矢理止めた。
 すると今度は木村が腰を激しくうねらせ始めた。潤は足に引っ掛かるショートパンツを脱がしてやると、木村は気持ち良さそうに自由に足を広げて尻を振る。

「潤っ、ああっ、潤っ! 何だかだんだん中が変になってっ……あっもっと強く続けて! そう、そこっ…あああっ、あああーっ」
 木村は今までない動きで腰を振り始めた。自分からディルドを動かしているようにも見える。
「ここ? ここがいいの?」
 その木村の動きに合わせて潤も激しく善がる部分を突いてやると、途端に狂ったように佐々木のペニスを自分から咥えて激しく出そうになる声を抑えようとした。
 佐々木も我慢していた分、抑えがきかなくなり再びペニスが膨張した。

「あああっ! そこぉっ! んんんんっ、もうっ……んんーーーっ…やああああッ」
 グググッと腰が上がり激しく痙攣を起こすと、腰を上げたまま木村が上半身を床にベッタリつけて倒れた。
 同時にその勢いを見た佐々木はビュルっと勢いよく射精し、木村の顔に精子を掛けた。

「おおお……これがもしやウワサのドライオーガズム!! 木村! ねぇ気持ちいい? 気持ちいい!?」
 ヒクヒクとその快感の余韻で動けずにいる木村にしつこく聞く潤に対してコクンと小さく頷いた。
 既に木村はアナルにハマって自分で自慰をしていた為にイきやすかったというのもあった。
 そして潤は木村の見えた世界に更に興味を沸かせたのだった。



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小悪魔な弟 18話

 アキと言う巨乳女子生徒は練習試合が終わるまで終始久耶に可愛く振舞っていた。
 試合も終了して久耶たちが着替えて出てくると、そのまま皆でファミリーレストランへ行く流れになった。
 その道の途中で潤は男たちに囲まれて久耶の隣へ行くのを阻まれ、その隙にアキはすかさず久耶の隣で歩いていた。
 潤は飛び交う質問につい無愛想に答えるが、それはかえって男たちの潤への興味をそそっただけに過ぎなった。
 ファミレスに着くと、潤はスッと小さい身体を利用して3人席の一番奥に座った。
「お兄ちゃん! ここ! もう、ここしかないから! ホラ、早く!」
 バンバンとソファを叩いてゆっくり歩く久耶を急かす。周りはまだ誰も座っていないので潤の言葉に違和感があるも、久耶は別に何を考えるでもなく座った。
 久耶の隣を確保して満面の笑みを浮かべた。
「いいなぁ、久耶両手に花で」
 向かい側に座った男の言葉に、潤はハッと久耶の向こう側を覗きこんだ。すると、顔よりも突きでた胸が最初に視界に飛び込み苛立った。
 それぞれが皆好きなものを頼み始める中、一人苛つく潤に久耶がメニューを見せてきた。

「ほら、タピオカ入りのミルクティーがあるぞ」
「あっ本当だ! じゃあ僕それ!」
「腹は減ってないのか?」
「んーでもお金が……」
「いいよ、俺が出してやるから」
 そのやり取りを聞いていた向かい側の日に焼けたなかなか爽やかな男が「仲良いなぁ」と言った事で潤の機嫌が少し直った。
「じゃあ僕カニクリームパスタ! お兄ちゃんはコーヒーとピザでしょ?」
 潤はわざとアキに、これだけ自分たちは好きなものを把握していて仲が良い、という所を見せつけるようにやりとりをする。
「私はパフェにしようっかなぁ」
 アキはクリっとした大きな瞳でパチパチ瞬きをしながら長い髪をかき上げた。その姿をだらしない表情でみる男共の顔を見て、潤は再び苛立った。

(このブリっ子が! そんな甘いもん食べてるから乳に脂肪が行くんじゃボケ! その乳引っ叩いてやる! くそっくそっ)

 久耶に巨乳の趣味があるかどうかが分からない以上、潤にとってその武器は脅威だった。
「久耶くんはコーヒーブラックなんだね。私ブラック、苦くて飲めないんだぁ。格好いいねぇ」
 甘ったれるような口振りで運ばれてきた久耶のコーヒーに一々口を出すアキに潤は反撃に出た。
「僕の兄ちゃんはね、甘いものが苦手なんだよ、アキさん。僕もあまり好きじゃないんだ。パフェとか!」
 反撃した潤が意地悪くそう言うが、アキは可愛らしい笑みを浮かべて「そうなんだぁ」と普通に受け流した。すると、すかさず久耶が潤に向かって言った。
「あれ? お前この間凄い勢いでチョコバナナパフェ食ってなかったか?」
 潤はドキッとした。何もこんな時に我関せずを通していてくれればいいのにと潤は顔が引き攣る。
 まさか久耶がタイミング悪く口を出すとは思わなかったのだ。
「あぁぁあれは、僕はバナナが好きなの! タピオカだって、あのタマタマが好きなの!」
 潤は自分で言っておきながら卑猥な想像をしてついニヤけそうになるがグッと我慢をする。
「私もパフェではバナナの入ってるのが一番好きだなぁ。あとタピオカのタマタマもいいよねぇ」
 一番食い付いたのがアキだった。

(この淫乱女が……この僕と淫乱勝負する気か?)

 まだ経験の浅い潤には、アキが潤のように仮面を付けているのか素で言っているのかの判断が出来なかった。
 帰り際になると、潤は久耶と同じ屋根の下に住んでいる事を勝ち誇ったような素振りでアキにお別れを告げて皆とも別れた。

 電車の中で窓の外を見る久耶の横顔を惚れ惚れと見つめながら終始無言で過ごした。
 電車を降りると、潤は我慢出来ずに久耶の腕を掴んで聞いてしまった。
「ねぇ、お兄ちゃん……お兄ちゃんはさ、その、オッパイが大きい人の方がいいとかあるの?」
 久耶は眉をひそめて困ったような顔をして下を向きながら歩く。
「ねぇ……オッパイの……」
 再び同じ質問をされるのを恐れた久耶は、周りに誰もいないかを確認するように見渡してから口を開いた。
「あー…まぁ、実際に経験がないから何とも言えないが、別に大きければいいとは思わない。その……何だ。乳房というよりも、その先端に付いている……」
「乳首?」
「そ、そうだ。それが現状、気になる」

(お兄ちゃん、乳首を気にしてたのか)

 その武器ならば自分にもあると自信が湧いた。
「分かった。じゃあさ、お兄ちゃん、お尻とかは好き?」
 久耶はもう止めてくれと言わんばかりの表情を見せながら苦しそうに潤を見つめるが、潤は真剣な眼差しで久耶の視線を捉えて離さない。
 諦めた久耶は静かに答えた。
「多分……そこが一番魅力に思う……」
 久耶の答えに潤にみるみる力が湧いてきた。
「分かった! ありがとう!」
 何が分かったのか理解できなかった久耶だが、とにかく解放されて安心した。

(これから僕はお尻を磨く!!)



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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (9) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 17話

 潤の自慰はその日から飛躍的にバリエーションに富んだものになった。
 バイブはまだ太過ぎて入らなかったが、細めのディルドなら入れられるようになった。
 ネットでよく目にした「アナニ―」というものを懸命にノートにメモを取り試してみた。だが、よく書かれている「ドライ・オーガズム」と「トコロテン」というものは未だ未知の領域だった。
 女性がイク時の何倍も気持ちがいいという話も書かれていて、好奇心旺盛の潤は懸命にその前立腺辺りを探していた。
 だがいつも探している途中で我慢出来ずにペニスを扱いて射精してしまう。

(コツを掴まないとな……)

 金曜の学校帰り、潤は買ってもらった携帯電話で木村にメールをした。
『日曜、空けといて。追伸:身体キレイにしとけよ―潤』
 そして次に佐々木にもメールをする。
『先生、一人暮らしだよね? 日曜遊びに行ってもいい?―潤』
 すると、直ぐに返事が来た。
『日曜は彼女が来るんだけど……土曜じゃダメかな?―佐々木』
 その返信メールを見た潤が眉をひそめて舌打ちをした。
『土曜はお兄ちゃんの練習を見にいくからダメ。彼女、別の時にしてくれない? じゃないと当分先生と遊んであげないよ―潤』
 高校に入った久耶は野球部に入部した。その練習が土曜にあるので、潤としては見に行かない訳にはいかなかった。
 潤の絶対的な我儘ぶりは、佐々木の心を熱く溶かす。
佐々木の彼女はどちらかというと佐々木に従順なごく普通の女だった。
本来、佐々木の欲しかったものはこうであったのかもしれないと思う程、命令され、振り回される事に官能すら感じた。
 ピローン、と佐々木の返信メールがすぐさま届いた。
『分かった。日曜は空けておくよ―佐々木』
 これでようやく玩具と家が手に入ったと潤は微笑んだ。


 土曜になると、潤は張り切って髪型を整え、古着屋で買った味のあるTシャツと、その上に薄いピンクのシャツを羽織った。
 下は細身のウォッシュ加工してあるジーンズを履き、濃い紫色のコンバースを履いて家を出て行った。
 中学に入って初めて久耶の高校へ出向くので少し緊張する。潤は久耶の弟が可愛いと思って貰えるように気を使った。
 家から電車に乗って15分の場所に久耶の高校はあった。それはとても大きく広い高校だった。
 門を抜けると遠くから若い男たちの声が聞こえてくる。耳を澄ますと至る所で皆それぞれ練習をしているようだった。

 グランドに着くと、驚く程多くの人が練習の様子を見に来ていて潤は驚いた。
 ピッチャーの久耶はグランドの真ん中でボールを物凄いスピードで投げていた。それを打つのが難しいバッターは空振りやファールを繰り返す。その度に練習を見に来ている女の子たちから黄色い歓声が湧き上がった。
「神谷くん、かっこいい~」
「ね~」
 そんな声が聞こえてきて潤はドキリとした。久耶目当てで来た女の子たちに一抹の不安を覚える。

 練習試合が一旦終わると、立ち上がった潤は急いで久耶の元へ駆け寄ろうとした。
 だが、グランドのベンチに座っていた見た事もない女が急に久耶の元にタオルを持って話かけたのが目に飛び込んだ。
 その女と久耶は何だか親密に話をしているように見える。そして水筒まで持ち出した女はいそいそとまるで女房のように久耶にそれを飲ませる。
 女は一応全員にも同じように世話を焼いていたが、明らかに久耶に対して過剰に可愛らしく振舞っていた。

(あの女……)

 イラつく潤が久耶の元へ近づくと、それに気付いた久耶が驚いて話かけてきた。
「潤! どうしたんだ?」
「どうしたって、練習見に来たんだよっ」
 会話をする潤たちを見た周りの学生たちが表情を明るくして近づいてきた。
「え? 誰誰? もしかして神谷の弟!?」
 潤は天使の笑顔で皆に少し恥ずかしそうに挨拶をした。

「初めまして。僕、弟のジュンです。お兄ちゃん…あっ…兄がお世話になってますっ」
 潤はわざと間違えたのも計算済みだった。こうして相手の母性本能のようなものをくすぐってやる。
 案の定、男たちはデレっとした表情になっていった。
「弟、かっわいいなぁ。うちにも欲しいよ、こういう弟!」
 口々にそう言う男たちに囲まれて潤は恥ずかしそうにモジモジとするが、胸の中では足を広げて立ち、腰に両手を当てて誇らしげに天を向いていた。

(どう!? お兄ちゃん! 僕、可愛いって!!)

「また見においでよ。そしたらうちの部にアイドルが二人になって華やかだ」
 その言葉で潤の目が座った。

(二人……だと?)

 その言葉を言った男の視線の先には、久耶に笑いかける先程の女がいた。
「うちのマネージャーで我らがアイドルの伊藤アキちゃん」
 潤は思わずそう言った男を蹴り倒しそうになったが、気持ちを抑えながらその女に近づく。
「初めまして、伊藤アキですっ。わああ! 久耶くんの弟さん、本当可愛いっ」
 女は間近で見るとなかなか可愛かった。そして潤に向かって男ウケのしそうな可愛い笑顔を作った。端から女に興味のない潤にはその攻撃は無効だ。
 そして、潤の視線は女の胸元に釘付けになった。

(きょ……巨乳……手強いな)

 当の久耶はいつもと変わらぬ無表情で汗を拭っていた。



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日曜の嵐の前に敵と遭遇!(笑)
敵はオッパイ!どうする、潤!?ヾ(ーー )ォィ

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小悪魔な弟 16話

 家に帰った潤は急いで部屋に入った。鞄の中を探ると、その男性器の形をしたバイブレーターと細いディルド、そしてローターやローションがガチャガチャと出てきた。
 東城は「それを貸してあげるから好きに遊んでみなさい」と言って貸してくれた。

(あの先生、一体なんでこんなもの大量に持ってるんだよ)

 潤はそれでもドキドキしながら興味深げにそれらを手にとって見た。
 バイブのスイッチを押すと、プラスチック製の男性器はヴ―ンという低い音と共に何とも卑猥な動きをしだした。
「おお……」
 ローターの方のスイッチを入れると、今度は更に激しいヴィーンという音で思い切りローターの震動が手に伝わって驚いた。
「うわッ……すごいな、コレ」
 恐る恐るローターをペニスに当ててみると、その激しい震動は何とも言えない甘い刺激を断続的に与えてくれた。
「ああ……あっ…あっ」

 潤はローターを気に入った。簡単にすぐ気持ち良くなれる上に、色んな使い道が出来そうだと思った。
 そして、一先ずそれら一色を再び学校の鞄にしまって、隣の久耶の部屋へ忍び込んだ。
 家の中で唯一パソコンがあるのは久耶の部屋だ。
 潤はパソコンの電源を点けて今日覚えた事や借りた道具の事、そして男性同士の事を調べ始めた。

 次々に明らかになる衝撃の事実に夢中になって検索していると、下から「ただいま」という久耶の声が聞こえた。
 飛び跳ねる様にドキッと反応した潤は慌ててパソコンの電源を落とすが、階段を上がる久耶の足音がもうすぐそこまで来ていた。
 自分の部屋に戻る時間もないと思った潤は咄嗟に久耶のベッドに飛び込んだ。それと同時に久耶が部屋のドアを開けて入って来た。
 潤の心臓はまだ走り続けている。
「ん? 潤…何してるんだ」

(僕は寝ている……僕は寝ている……)

 少し大き目にスースーと寝息を立てると、久耶はすっかり潤が寝ているものだと思い込んだようだった。
「何だ、寝てんのか。何で俺の所で寝てるんだ?」
 そんな声を聞きながら潤は薄めで久耶を盗み見ると、丁度制服の上着を脱いで白いワイシャツと黒いズボンだけになっていた。
 その白いワイシャツ姿を見て、今日の東城の白衣姿を思い出した。そして、潤の方を向いてワイシャツのボタンを二、三個外す顔を見てドキリとする。
 不謹慎にも今日学校で久耶を重ねて行った数々の卑猥な行動が蘇って再び下半身が疼いた。
 すると久耶は少しトロンとした目でベッドの方へどんどん近付いてきた。その顔が妙に色っぽい。

(え? え? まさか、お兄ちゃんもとうとう僕の事を!?)

 ギシリとベッドの上に上がり、ドア側を向いて横向きに寝る潤の上に久耶が覆いかぶさって来た。

(お兄ちゃんっ!!)

 潤は覚悟を決めてギュッと目を瞑るが、もう一度ギシリとベッドが動いて久耶の気配が潤の背後にバサリと倒れた。
「あ―……疲れた……」

(へ……?)

 久耶はただベッドに横になりに来ただけだったようだ。
 肩すかしを喰らった潤だったが、久々に久耶と寝られて直ぐに幸せな気持ちになった。だが、自分も寝ているという設定にしてしまった手前、今起きるのもわざとらしい気がした。
 考えた潤は、寝た振りをしながら無意識に甘えてしまおうという作戦に出た。
「うぅん……」
 眠そうな声を出してゆっくりと久耶の方へ身体を向ける。久耶は少し目を開けて潤を起こしてしまったかと視線を落とす。
 潤は途端に寝苦しそうな顔を見せて「んん……」と呻くと、心配した久耶は潤の方に横向きになり前髪をかき上げてきた。
 潤はすかさず久耶の胸元に潜り込み足を絡ませて抱き付く事に成功した。どうしていいか分からない久耶は固まったように動かなくなった。
 潤はそんな久耶にお構いなしに久し振りに感じる久耶のしなやかでガッチリした身体に全身が蕩けそうになっていた。
 胸元に顔を寄せると、やはり香って来る久耶特有のフェロモンのような爽やかで、それでいてとても官能的な匂いに一気に潤の股間を硬くした。

 すると潤の肩と頭をそっと抱き締める久耶の腕を感じて、嬉しさで急に涙が出そうになった。
「にいちゃ……」
 思わず出た言葉にふと置かれた腕は離されて久耶が反応した。
「ん? 起きたのか?」

(僕のバカ……)

 そっと目を開けて改めて間近で見た久耶は、東城よりもずっと格好良かった。東城の甘いマスクもいいが、やはりこのキリリとした侍のような男っぽい顔の兄の方がずっと素敵だと思った。
「兄ちゃん……」
「ん?」
「バイブってなぁに?」
「……携帯のマナーモードの事だよ」
 潤は久耶が愛おしくて仕方なくなってギュッと抱き付いた。
 やはり、真面目で優しくてエコな兄が大好きだと実感した。久耶はきっと大人になっても東城のようにはならないだろうと思った。
 そして潤はふと、似た顔なのにエッチでまるで久耶と正反対の東城もなかなかレアな玩具に思えた。

「ごめん、兄ちゃん。何だか急に寂しくなっちゃってっ」
「そうか」
 そう言って久耶は黙って潤が満足するまでじっとしていた。



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やっぱりお兄ちゃんが好きv
と、実感した潤だった (-ω-)/

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小悪魔な弟 15話

☆18禁です

「はい……」
 白いワイシャツのボタンを外し、前を開けた状態でズボンを下着ごと下ろして下半身を露わにする。
 既に勃ち上がった潤の小ぶりなものは、毛が生えていない為に肌色一色だ。
「よし。よく見て上げるから四つん這いになりなさい」
「はい……」
 言われた通りに白く清潔なベッドの上に四つん這いになって頬を赤く染めて東城の目線を追う。
 東城がじっくりと久耶に似た瞳で潤の身体を見ると、潤のペニスがピクリと動いた。
 潤はいつものように方手でペニスを扱き、もう方手の指先に唾液を付けるとそれをアナルに当てて弄りだした。
「あっ…あっ…」
 人前で自慰行為をするなど初めてで、それが久耶に似た人で余計に興奮する。
「ふぅん。君はいつもそうやってやっているんだね」
「い…やぁ…あんっ」
 東城の目を見ながら誘う様な目で甘ったるい声を上げる。
 東城が潤の後ろへ回ると、潤はグッと尻を突きだした。
「ふふっ……君、本当に可愛いね。そんなに見て欲しいわけ?」
 東城がすっと掌を丸くて柔らかい潤の尻を触る。
「あぅっ…だってっ……お兄ちゃんみたいだから…ついっ」
「イケナイ子だね。エッチの仕方は知ってるのかな?」
 東城がベッドから離れて引き出しから何やらプラスチックの小さな容器を持ってきた。
「はい、知ってます。小学校の先生に教えて貰いました。オチンチンをお尻の穴に入れるんだって。でも僕、最初ビックリしたんだけど、お兄ちゃんにお尻の穴弄って貰ったらすっごく気持ち良くてっ」
 東城はトロリとした液体を指に絡ませながら目を少し見開いた。

「へぇ? じゃあお兄ちゃんとはもう指でエッチしてるんじゃないか?」
「お兄ちゃんは真面目だから……僕が上手い事言ってただして貰っただけです」
 潤は少し寂しげな顔で下を向いた。
「そう。潤くんは本当にお兄ちゃんが好きなんだね。じゃあ、上手くいった時の為に今から訓練しようね」
 そう言った東城は潤の指をそっとどけてヌルついた自分の指を潤の小さなアナルに擦りつけた。
「はっぁあんっ…あっ…先生っ何すっ」
「何って……柔らかくして、入れやすくするんだけど?」
 東城の指先は、久耶のものと違ってとてもいやらしくうねるように動いた。それは確かに気持ちが良かったが、久耶にされた時のときめきは感じられなかった。
「ダメですっ! 入れちゃダメ! 僕のバージンはお兄ちゃんにあげるんだからっ」
「そうなの? 残念だな。でも欲しくなったらいつでもあげるから」
 そう言って東城は四つん這いの潤を倒して仰向けにさせた。キュッと閉じられたアナルの入り口を東城のうねる指先が器用にヌルヌルと中へ侵入してきた。
「ああんっ! 入っちゃうっ! 先生の指がっ…あっあっ」
「入るよ。ほら……オチンチンも一緒に舐めてあげるよ」
 東城はネクタイを少し緩めていやらしい言葉をわざと投げかけて潤の表情を楽しんだ。
 潤はネクタイを緩める久耶のような顔の大人に、初めて攻められる快感を味わっていた。

(ああっ…これがもし本当にお兄ちゃんだったら…!)

 そう思うだけで潤のペニスが上下にピクピク動いた。そのペニスを東城の形の良い唇が捉えた。
「ああっ…すごっいっ……先生の舌っ」
 纏わりつきながらも吸引され、たまに尿道入り口付近を舌先が強く刺激し、絶妙な力加減で軽く当てられる歯の刺激が堪らなかった。
 佐々木にされるフェラも気持ち良かったが、それは口内に含まれるだけの気持ち良さだったと改めて気付く。

(佐々木にもっと教え込まないとっ)

 そんな強烈なテクニックを感じながら、同時に指が潤のアナルを解していく。
「あああっ先生っ、先生ぇっ、気持ちいいぃぃぃ…ああんっ」
 ペニスに加えられる刺激でアナルはどんどん溶けて行くように柔らかくなっていった。
 いつの間にか東城の指を二本咥えこむ潤のアナルは、中で伸縮するように蠢いていた。

「おっ…お兄ちゃんっ…もっとぉ…もっとぉっ」
「困った子だね。僕は君のお兄さんじゃないんだけど……まぁいいか。兄さんの代わりでも」
 東城が身体を上にずらして潤の顔まで移動させる。潤は仰向けで足をエム字に大きく開脚させたまま東城の指を咥えていた。
 自由になってしまった潤のペニスに、潤は急いで再び疼きを鎮める為に自分で扱きだす。
 東城は潤の横になり、潤の耳元に唇を付けた。
「潤……」
「ひゃっ」
 突然甘い声で囁かれて、身体中が総毛立った。
「お兄ちゃんっ…お兄ちゃんっ!」
 潤は夢中で自分を扱き、同時にアナルの刺激を貪るように足を宙に浮かしたまま腰を揺らす。
「可愛いよ、潤…」
 東城の顔が耳から離れて至近距離で上から見つめる。潤はその視線に久耶を重ね、扱く右手の動きをいっそう速めた。
 そして東城が少し笑ったような口元を作る。それはとても久耶に似ていて、重ねられた東城の唇を素直に受けてしまった。
 慣れた大人の男の舌はやっぱり凄く、潤の唾液は吸い尽くされていく。空いた東城の手は潤の乳首を摘まんできたので、潤も真似してもう片方の自分の乳首を摘まんでみた。
 ほぼ全てに刺激を与えられ、潤は我慢の限界に達した。
「んんーっ…んっ…兄ちゃ…イっちゃうっ…せんせっ…あっ…兄ちゃっ」
「潤、いっぱいイきなさい」
「あああッ! イクぅううっ! お兄ちゃぁあああんっ」
 ビュウッと勢いよく潤のペニスから精子が飛び出た。その熱い飛沫は潤のサラサラした髪や滑々の頬にまで飛んだ。
「凄い飛んだね、潤。それに大きな声出して…とても可愛かったよ」
 そう言った東城が頬についた潤の精子をペロリと舐めた。



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*学校及び物語の設定は全て架空です。

先生を兄ちゃんに見立てて射精・・
どんだけ好き放題(^▽^;) そしてまた佐々木に色々仕込むようです~(笑)
\(*T▽T*)/←佐々木

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小悪魔な弟 14話

☆18禁です(ゆるめ)

 保健室の灰色の椅子に足を組んで座っている男を見て潤は一瞬久耶がいるのかと思った。
「ふふっ…お兄ちゃん?」
 その男は妖艶な笑みを浮かべて言った。
「あっ! 違っ」
「僕はt東城。保健医をしている。君は? サボりに来たの?」
 その東城と名乗った保健医は面影が久耶に似ていた。丁度大人になったら久耶がこうなるのではないかと思う感じだ。
 東城のデスクの前にある窓の逆光のせいで余計に久耶に似ていたのかもしれない。
 よく見ると久耶よりも甘いマスクで、黒髪も少し長めだ。相当モテるに違いない。
「あの、すみません。兄にとてもよく似ていたものですから、つい…あと、すみません。サボりというか、何というか…」
 いつもならイイ男を見付けると積極的に喰いつく潤だが、相手が久耶に似ているだけに弟モードになってしまう。
 真っ直ぐに潤を見つめる瞳は久耶のあの鋭い瞳に似ていて、それでいて大人の色香を纏っている。
 いつもの硬い表情の兄に慣れている潤には刺激が強い。
 モジモジと恥ずかしそうにドア付近で立っていると、「こっちに来なさい」と呼ばれて東条に近づく。
「足首が痛いんだろう? そこのベッドに座って」
「あっ、はい」

 白を基調としたカーテンの仕切りのあるベッドに座ると、ギシリとスプリングが軋んだ。
 潤に近づく東城の白衣姿が、まるで未来へタイムスリップして医者になった久耶を見るかのような感覚に陥り、ウットリと魅入ってしまう。
 東城の綺麗な手が潤の細い足首に触れると、頭では違うと分かっていても、最近兄不足の潤の身体は東城を兄の代役に見立てて反応する。
「んっ…」
 足首を触られているだけなのにゾクゾク感じる。
 東城は一応潤の足首を左右にゆっくり曲げて痛くないか確認する。下から見上げる東城の顔にドキドキしてしまう。
「せんせぇ、僕、この辺が苦しいっ」
 潤はダメだと分かっているのに条件反射のように口が動く。胸の辺りを指差して誘うような目で東城を見つめる。
 ニヤリと口角を上げた東城の顔に、久耶の男の顔を重ねる。途端に叫んでしまいそうになる程の興奮が身体を駆け抜ける。
「胸が苦しいの? 見せてみなさい。自分で脱いで」
 潤はわざともどかしく上手く脱げない振りをしてみる。案の定、東城はその誘いに乗って手伝ってきた。恐らく東城もそれがわざとだという事に気付いているだろう。

「おや、どうしたのかな? 乳首が立っている。寒いの? それともこういう乳首なのかな?」
 そう言われてふと自分の胸を見ると、ピンクの粒が立ち上がっていた。さすがに潤も少し恥ずかしくなって脱いだ服を胸元にやって隠す。
「やっ…」
「何……可愛い声出しちゃって。ちゃんと見せなさい。恥ずかしいの?」
 東城が潤の隣に座る。それだけで潤はドキドキしてしまう。
「僕、乳首触ると、何か…立っちゃうんです…それに、何か変な感じするし……」
 東城がゆっくりと胸元にある潤の服を引き剥がす。
「そう。じゃあ、先生が見てあげるから。ベッドに寝なさい」
 甘い声で命令されると、脳内がジンと痺れる様に麻痺して言う事を聞いてしまう。
 潤は東城の言う事を聞いて上半身裸のままベッドに横になった。
「綺麗な肌だね。それに、君はとても可愛い。あ、名前は?」
「か、神谷潤です…」
「潤くんか。可愛いね」

 東城の少し冷やりとした手が潤の胸元に触れた。その途端、下半身にズクンと疼きが起こる。
「…ん」
 東城は潤の漏れた声にふと口角を上げ、試すような顔で指先で潤の乳首をピンッと跳ねた。
「あっんっ」
 思わず声を出してしまってからハッとして東城を見ると、目を細めて微笑んでいた。そして無言で反対の乳首をギュッと摘まんできた。
「やっん! あっ…ァ…先生っ」
 潤は両手を上に上げて頭に敷いてある枕にしがみ付いた。
「潤くん、君、感度いいね。自分で色々悪戯しているだろう?」
 東城が両方の乳首を同時に摘まんで引っ張り上げる。
「ああんっ…ごめんな…さいっ…お兄ちゃ…っ」
「お兄ちゃん? 潤くん、もしかしてお兄さん好きなの?」
「は…いっ」
 東城の顔がいやらしく歪んだ。
「へぇ…。君、見かけによらずとてもいやらしいんだね。お兄さんとはもうエッチしたの?」
 東城がクニクニと潤の乳首を指先で潰す。ジンジンと下半身に刺激が蓄積されていく。
「ああんっ…まだ…ですっ……でも、したい…んですっ…はぁんっ」
「そう……じゃあ、先生が色々教えてあげるから、まず自分でいつもどうやっているのか見せてみなさい」
 そう言って東城は潤の乳首から手を離した。
 解放された乳首は真っ赤になってさらに硬く尖っていた。



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*学校及び物語の設定は全て架空です。
 
エロ保健医(笑)
兄ちゃんに似てたらマズイだろー(笑)

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (8) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 13話

 いつもと違う道を歩き中学校へと向かうと、だんだん同じ制服を来た同級生や少し大き目の先輩たちの波に合流した。
 小学生の頃見た中学生は、それは大人びて見えた。制服というものを着るだけでこんなにも大きな壁が出来るのかと思う程だった。
 自分が着てみると、何の事はない、ただの洋服だった。だが、その洋服を着た自分を鏡で映すと大人びた自分が居て嬉しくなった。
「潤!」
 急に声を掛けられて振り向くと木村が駆け寄って来た。入学式だからか、髪の毛をものすごい固めた木村がバーテンダーのような髪型できめてきた。
 潤は可笑しくてクスクス笑いながら木村の髪に手を伸ばすと、困った顔して逃げるがどこか嬉しそうだ。

 学校に着くと、早速クラス分けの掲示板へ駆け寄った。
「僕は一年B組だ」
 潤がそう言うと木村が悲痛な声を出した。
「ええ! 俺一年D組だー! 違うクラスになっちゃったぁ」
 その残念そうな声に潤は木村の耳元で囁いてやる。
「まあ、また遊んでやるからさっ」
 すると木村は頬をほんのりと赤く染めてはにかんだ。

 初めて入ったクラスは見知った顔もあれば見知らぬ顔もあった。
 潤はこれといって仲の良いグループには所属しなかった為、いつものように軽く挨拶をして自分の席を探した。
 一番後ろの窓際という特等席になれて心が浮き立ったが、誰と話す事もせずに高校へ行った兄を思って窓の外を見つめていた。
 クラス内では、そんな潤の存在で色めき立っていた。既にアイドル視されている潤をチェックする者や興味があるのに近づけない者、ヒソヒソと陰で黄色い声を上げる女子も居たが、当の潤は気付かずに長いまつげを上下に動かしていた。

(それにしても……本当、目の保養になるような奴いないなぁ)

 久耶の理想を脳裏に焼きつかせている為、教室にいる男子が子供にしか見えなくて溜息が出る。
 ガラガラと教室のドアが開いて担任が入って来るが、それも外れだった。佐々木のように揺らせば動くタイプではない事が勘で分かる。
 
 潤はこのままつまらない中学生活を送るのかと落胆しながらその日を過ごした。
 三日後、だんだんと授業が軌道に乗り始めた頃、体育の授業に初めて出た。ジャージ姿に着替え、グランドへ出るとそこには若い筋肉質の教師が待っていた。
 なかなかの男らしい整った顔立ちの先生で、女子の目が輝いた。
 潤は久々に華やかな気分になれて、その教師の体つきをじっくりと品定めする。浅黒い肌にデコボコとした筋肉が綺麗に出ていて魅力的だ。
 キュッと引き締まった尻に強そうな腰つきがなかなか良かった。

 その教師は今村といった。軽く何の面白味もない挨拶をしてから、生徒たちにグランドを取り敢えず準備運動の為に一周しろと命じた。
 その後今村と一緒にストレッチをするが、その際潤の目線は今村の股間に釘付けになった。
 ジャージの上からだというのにモッコリと浮き出る股間部分がその大きさを物語っている様に思えた。
 いくつかの短距離の速さを競ったりする中で、潤は今村にすこし仕掛けた。
「あっ……」
「どうした!? 神谷!」

(よし、既に名前は覚えられてる)

 潤は痛くも痒くもない足首を押さえながらしゃがんだ。今村が心配そうに駆け寄って来たのを見計らって潤んだ瞳で今村を見上げた。
「せんせぇ、足首が痛いっ」
 今村はハッとした表情で少しの間動きが止まった。

(よし、イケる!)

 今村が佐々木の時と同様の表情を見せた事で、潤の新たな楽しみが増えた。
「よし、先生が保健室まで連れて行ってやる。おーい、皆、ちょっとそのまま続けててくれ!」
 そう言っておんぶをしようとする今村に、潤はイヤイヤをするように首を振った。
「僕おんぶは、恥ずかしい……」
 潤は頬を紅潮させて見せる。
「じゃ、じゃあどうすればいいんだ」

 潤は口元に手を当て、少し俯いた。
「お、お姫様だっこの方が……いい」
 今村は鼻息を荒くして承諾した。ガッチリとした腕で軽々と抱きかかえられると、潤の股間が疼いた。今村の体温がとても熱い。
 そのまま歩いて保健室に向かう途中の廊下で、ふと今村の顔を間近で見る。すると、その視線に気付いた今村が潤と至近距離で目が合って、焦った表情を見せた。
 そこですかさず潤も恥ずかしそうに目を伏せて見せる。今村の痛い程の視線を浴びて潤は心でニヤリ笑った。

(楽しい)

 今村は保健室に着くとゆっくりと潤を下ろしてドアを開き、保健の先生に事情を話した。
「じゃあ、東城先生! あとは宜しくお願い致します! 神谷、お大事にな!」
「はいっ、先生ありがとうっ」
 今村は好きな女の子にでも向けるような笑みを残してグランドへと戻って行った。

(うーん……ちょっと簡単過ぎるなぁ)

「いらっしゃい、仮病患者くん」
 その言葉に振り返った潤はハッと息を飲んだ。
「お兄ちゃん!?」



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新しいオモチャヽ(*`Д『+』ゞ ハッケン!!
そしてお兄ちゃんとは!

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (16) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 12話

 月日が遅く流れて欲しいと思っている時に限って、流れるようにあっと言う間に過ぎていく。
 久耶は有名高校に合格出来る実力を持っていたにも関わらず、スポーツで有名な高校へ入る事にした。
 自室で黒い学ランをきっちりと着こなす久耶を襖の間から熱い目で見つめる。中学の時とはまた雰囲気の違う大人びた久耶に、潤は胸が苦しくなる程の想いを寄せていた。
「潤か?」
 じっと久耶を見ていた潤は反対に見られていた事にドキッとした。
 襖を開けて久耶の部屋に恥ずかしそうに入る。
「お、よく似合ってるじゃないか」
「そ、そうかな……」
 少し大きめの制服に身を包んだ潤は少し恥ずかしそうにはにかんだ。
 今までのショートパンツ姿ではなく、キチッとした黒の制服を着ると潤の髪色が若干色素が薄い事がよく分かる。灰色掛ったアッシュブラウンだ。
 サラサラと絹糸のような髪を靡(なび)かせる。細い身体はまだ制服に着られているように見えるが、それが逆に可愛い。

「兄ちゃん、何だか大人みたいっ」
「俺は高校生になったばかりだぞ」
「でも僕からみたら高校生なんて大人だよ!」
「……そうか」
 そう言って久耶は無表情で潤の頭にポンっと手を置いた。きっと本人は笑ったつもりなのかもしれないが、何も表情は変わっていない。
 だが潤は高校の制服姿の久耶にうっとりするのに夢中だった。脳内では激しく妄想が掻きたてられて朝から潤の股間は大暴れしていた。

(この制服姿でお兄ちゃんに色々されたら……ああッ)

「じゅーん! ひさちゃーん! ご飯よー!」

 下から母親の呼び声に応えて廊下に出た。潤は久耶の手を繋ぎたいのを必死に我慢する。
 いつもなら階段を下りる時は「落ちそうで怖いから」と理由を付けて久耶と手を繋いで降りたりもしていた。
 一人の時は階段など一段飛ばしで駆けあがり、駆け下りている。降りる時にはたまに手すりで滑り下りたりもしているが、そういった事は家族には内緒だ。

 テーブルにつくと、美味しそうなご飯と大根の味噌汁の香りが胃袋を刺激した。油の乗った塩鮭と納豆、それに野菜炒めが綺麗に盛られていた。
「今日のお野菜はナンプラーで炒めたのっ」
 嬉しそうにそう言って真っ白な髪を揺らして父親を呼びに行く母の後ろ姿を見て、潤は微笑ましく思った。
 潤たちの母はいわゆる「アルビノ」と呼ばれる先天性白皮症だ。その為、髪や体毛が白金で、瞳は淡紅色の姿だった。
 母は潤と似た顔立ちでとても美人顔だ。道を歩けばただの美人に振り向くようよりも、おとぎの世界からふと妖精が出て来てしまったのではと言う気にさせられる。
 彼女の姿は人々にエルフを想像させる。日光に弱いというリスクを背負いながらも明るく妖精なような姿で町ではちょっとした人気者だ。

「おはよう」
 廊下から一段と低い声の大男が着流し姿で入って来た。父親だ。
 父は整った顔立ちだが、恐ろしく無愛想で怖い雰囲気の持ち主だ。
 その為、しつこい新聞の勧誘を断ろうと父が玄関を着流し姿で開けると、大抵の輩は極道の親分が出てきたと勘違いして脱兎の如く逃げ出す。
 だが、見た目とは違い口数は少ないがとてもシャイで優しい男だという事は家族が身を持って知っている。久耶は父親に似たようだ。
 父は剣道の師範兼幾つかの道場の経営をしていた。その為潤も久耶も剣道の腕前は昔から相当仕込まれて強い。
「さぁ! 食べましょうか!」
 母親の明るい声で、侍と小悪魔と妖精と親分が食卓を囲んだ。


 先に食べ終わった久耶は既に家を出ようとしていた。潤はその久耶を追いかけて挨拶をする。
「いってらっしゃい……兄さん」
 久耶が振り向いた。
「どうした? 急に兄さんだなんて」
「だって……中学生にもなってお兄ちゃんって言ったら、お兄ちゃんもイヤでしょ? あ、言っちゃった!」
 イケナイっ、と肩を竦める潤の可愛い顔にふっと口端に笑みを浮かべた。意識しないと笑みは浮かべる事も出来るようだ。
「別にいいよ、行ってきます」
 久耶の笑みを見た潤は朝から一気に幸せな気分で有頂天になった。
「じゃあ、まだ兄ちゃんでいいかなっ」
 思わず飛び跳ねるようにして足早に学校へと向かった。



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食卓凄い面子だなー(笑)

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (15) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 11話

 久耶は結構深く広い湯船に気持ち良さそうに浸かった。潤もそれに続いて湯船の中に入ると、お湯が溢れてザァ―と流れ出た。
 潤は久耶の足の間に入り込み、真正面を向いて久耶と向かい合わせで座った。少し汗ばむ久耶の整った顔を間近で見ると、思わずキスをしたくなって代わりに久耶の首に抱きついた。
 するとお湯にプクっと白くて丸い可愛らしい潤のお尻が浮いた。
「潤……熱い……」
 久耶の色気の無い言葉に潤は頬を膨らませて身体を離した。そして後ろ向きに久耶の股間の上に座り上半身を久耶の胸にもたれさせた。
 バスタブの淵に掛けてある久耶の両腕を自分を抱く様に胸元へ一生懸命持ってくる。こうする事で後ろから久耶に抱き締められている気分に浸ろうと考えていた。
「潤は甘えん坊だな。でもこういうのももうすぐ出来なくなるな」
 その久耶の言葉にハッとして久耶の力の入っていない腕を湯船に落した。
「潤はもうすぐ中学生になるんだからな」

 そんな事は分かっていた。だが大きくなればなるほど何も出来なくなっていく悲しさは計り知れなかった。
 どうすれば触れる事が出来るのか、どんな理由を付ければいいのか、潤にはまだそれが分からなかった。
 潤はクルっと後ろの久耶の方へ向いた。
「僕っ、お兄ちゃんの事が好きっ」
 その言葉に久耶の真面目な顔が驚いた顔になり、そして恥ずかしげに少し戸惑った。
「ねえ、好きだよっ」
 潤は必死に想いを伝えた。久耶ならきっと自分の気持ちに応えてくれるのではないか、どこかそんな気持ちでいた。
 すると、久耶の顔がふっと優しく、あの時見た恋に落ちた瞬間の笑顔で微笑んだ。
「ありがとうな、潤」
 潤の小さな胸は震える程高鳴り、苦しさで息が浅くなった。
「お兄ちゃん、男の人を恋人として考えられる?」
 潤は確かめないといけない事があった。久耶はきっと潤が恋心を持って好きだと言っているとは思っていない。

 すると久耶は真面目な教師のような顔つきになって潤の小さな頭に手を置いた。
「潤、男の人同士では恋人同士にはなれないよ」
 潤は胸に鋭い矢が突き刺さるような感じがした。
「どうして!?」
「だって、変だろう? 男同士や女同士は、赤ちゃんだって出来ないし、普通は男と女が付き合うものだろう?」

 今の久耶は常識に塗り固められてきっと何を言っても無駄だと感じた。同性同士で付き合う事は何かの症状だとでも思っているようなそんな感じだ。
 まだ早い、そんな気がして沈んだ気持ちを浮上させる。徐々に久耶にも知識を増やしていって貰い、抵抗を薄れさせなければならないと強く思った。
「さぁ、もう出ようか。上せちゃうな」
 ザバッとお湯から出た久耶の身体に目を向けると、ぶらんと下がる大き目なペニスに誘導されて潤はふらふらと風呂場から出た。


 その日から潤の自慰のレパートリーが増えた。自慰の際には必ずアナルを弄らないと気が済まなくなってしまった。
 だが、乾いた指を入れても入らない上に痛い。舐めて濡らしても直ぐに乾いてしまって痛かった。
 色々と調べた結果、ローションというものが存在する事を突きとめた。だが、潤には効果なその品物は手に入らない為、代わりにベビーローションを肌が乾燥するからと、買い物に付いて行って母に買って貰った。
 色々と指の角度を変えてみたり、本数を増やしてみたりと研究を重ねるうちに自分のツボも段々と分かってきた。
 そして暫くすると、慣れた手つきで四つん這いになり、方手をアナルに、もう方手をペニスに分けて同時に刺激を与えるのが当たり前になった。
 こうして射精する時の快感は久耶にしてもらった時程ではないが、今まで以上に気持ちが良かった。勿論、オカズはいつもあの時の久耶だ。

 学校ではたまに同級生で試して研究をしたり、飽きれば佐々木を放課後呼んでフェラをさせたりしていた。
 アナルはどうも佐々木には弄らせたくなかった。それでも佐々木は喜んで自分のを扱きながら潤のものを美味しそうに吸っていた。
 潤のポジションは大体、教壇の上か佐々木のデスクの上だった。
 あれから佐々木は「お前のせいでショタにハマった」と言っていたが、何を言っているのかよく分からなかった潤は、取り敢えず無視した。

 もう少しで小学校を卒業するからと言って、佐々木はいつも以上に従順になっていった。
 潤が中学生になると同時に、久耶は高校生になる。あの風呂場でした時以来、久耶に自慰を手伝って貰いたいと頼んでもしてくれなくなってしまった。
 今の唯一の楽しみと言えば、久耶が風呂へ入るとその後を追ってコッソリ久耶の自慰姿の影を見る事しかなくなってしまった。残念な事に、浴室のドアを開けると音で気付かれてしまうので、ぼやけて見える自慰らしき影を見ては、姿を想像して一緒に自慰に耽る事しかできなかった。

 そしてそうこうしているうちに小学校を卒業する事になってしまった。



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小学生編終了です!
次回からは中学生編です!

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00:00 | 小悪魔な弟 | comments (11) | trackbacks (0) | edit | page top↑

小悪魔な弟 10話

☆18禁です

 久耶は指先に感じる凄い締め付けと伸縮に驚いていた。
 アナルとはこんなにも凄い締め付けなのかと思っていると、ふと締め付けが緩み、奥へと引きずり込まれるような動きに指が飲み込まれる。
 物凄い動きをする潤のアナルの表情を目の当たりにして、初めて見るそれに素直に魅入られていた。
 久耶は女性器を生で見た事は無かったが、まるでそれを見ているように潤のアナルがいやらしく見えた。
 本能でなのか、久耶は自然と指をゆっくりと前後に抜き差しする。
 すると潤が自分のペニスをギュッ強く掴み、甲高い声を上げた。
「ひっ…ぁあんッ」
 その声に驚いて久耶は指を抜いた。
「い、痛かったか!? 大丈夫か?」
 潤はそっと久耶の手を取って、再び自分のアナルへと誘った。
「違うの、何かとっても気持ち良くて、変な声が出ちゃったの。もっとして」

 もちろんアナルが性感帯の一つだという知識など知らない久耶は少し困惑していた。
 弟におかしな事を教えてしまっているのではないか、何かおかしな事をしてしまっているのではないかと心配をするが、潤の余りに気持ち良さそうな顔を見て久耶は取り敢えず射精だけさせてやろうと思った。
 再び指をアナルへ入れると、今度はアナルの方から花びらが開くように久耶の指を迎え入れた。
 
 ゆっくりと出し入れされる久耶の指は潤を異常に興奮させ、この状況を少しでも楽しみたい潤は射精を我慢する為にペニスの根元をギュッと握りしめる。
 だが興奮を逃がしきれない潤は、バスタブに寄りかかる。そして左手で頭を置いてるバスタブの淵部分を掴んだ。
 両足は限界まで広く大きく広げて腰を突きだすようにアナルを弄りやすくさせる。

「兄……ちゃんっ」
 久耶はクルリとアナルの中で指を回してやる。するとそれに合わせて潤のつま先がピクンッと反応する。
 それが何だかとても可愛く思えて、中のどこを触ると潤の身体のどこが反応するか無意識に探索を始めてしまう。
 もっと奥へ入るんじゃないか、そんな探究心で潤の顔を伺いながらゆっくりと奥へ指を進める。
 潤が痛いと言えば直ぐにでも止めるつもりだった。だが潤は指が奥に入るにつれ、だんだんと何とも言えない艶っぽい表情になっていった。
 ついに久耶の指は第二関節まで入って行った。
「すごい……」
 つい、そんな事を言ってしまい、弟の身体で遊んでしまったような気がした久耶はハッとした。

「兄ちゃんっ…いいっ……んっ…もう、イっちゃ…うっ」
 そう言った潤は弾けたようにペニスを扱き始めた。
「兄ちゃん、いっぱい指動かしてっ」
 久耶は言われた通り指を抜き差しし、中で掻き回した。それに合わせる様に久耶は無意識に自分のペニスも射精を促す様に激しく扱く。
「あっ…兄ちゃんっ…イクっイクぅううんっ」
 ビクンッと両足を反応させて腰を浮かすと、潤のペニスからビュルッと精子が飛び出て自分の胸元に掛った。
 その瞬間、久耶は指先がちぎれる程のアナルの締め付けを感じた。
「うッ……!」
 低い声で息を止めるように声を出した久耶がペニスから大量の精液を飛ばした。

 ボタボタッと沢山の熱い液体が上から潤の髪や顔や身体中に撒き散らされた。
「はぁ……ぅんんっ」
「あッ…ごめっ…んッ…ハァ」
 つい夢中になった久耶は精液がどこに飛ぶかまで考えられなかった。
 だが全身に兄の精子を撒かれた潤は恍惚の表情でその感触に浸っていた。胸の辺りに掛った自分の精子と兄の精子を小さな指先でヌルヌルと混ぜ合わせた。
「んふっ…ヌルヌルしてて気持ちいい」
「何言ってんだ、今流してやるからッ」
 そう言って久耶は慌てて潤のアナルからヌルリと指を抜いた。
「やんっ」
 広げた両足が宙でヒクッと動く。

 久耶がシャワーの蛇口を捻り、お湯を調節している間に、潤は顔に掛った久耶の精子を指に付けるとペロリと舐めた。



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じゅんじゅん、味見はおよし…

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